WICS 2006年9月19日 世論調査:公衆のナノ認識は進んできたが、まだ大部分はよく知らない 教育と政府はナノテクの可能性を開く鍵を見落としている 情報源:Woodrow Wilson International Center for Scholars WWIC News, September 21, 2006 Public Awareness of Nano Grows - Majority Remain Unaware Poll Reveals Education & Government Oversight Key to Unlocking Nanotech Potential http://www.wilsoncenter.org/index.cfm?topic_id=166192&fuseaction=topics.item&news_id=201584 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2006年10月22日
【ワシントン】 2年以上にわたり行われたナノ技術に関する初めての全国世論調査に基づく結果が本日発表されたが、それによれば、以前に比べて現在はより多くのアメリカ人がこの新規技術を知るようになったが、公衆の大部分はやはりこの技術についてほとんど聞いたことがない。この世論調査はまた、公衆は連邦政府と独立機関がナノ技術研究と開発を監督することを頼りにしていることを明らかにした。専門家らによれば、これらの結果は、公衆のナノ技術への信頼を高める方策として教育の普及とより強い監督が必要であることを示している。 アメリカの成人1,014人に対する電話調査はウッドロー・ウィルソン・国際センターの新規ナノ技術プロジェクトによって委託された独立系調査会社ピーター D.ハート研究所によって2006年8月に実施された。 世論調査の結果は、アメリカ人の10人に1人はナノ技術について多くのことを聞いたことがあり、20%はいくらか聞いたことがあるということを明らかにしたが、これは、2004年にこの技術について知っていたアメリカ人の数のほぼ2倍である。しかし、アメリカ人の42%はこの技術について何も知らない。肌の手入れ用品や化粧品のようなナノ技術物質を含んでいる消費者製品を最もよく使うと思われるグループである年配のアメリカ人と女性は、この技術について最も知らされていない。さらに重要なことはナノ技術について知っている人々はこの新規技術の便益が潜在的なリスクに勝ると信じており、このことはナノ技術についてのオープンな対話と情報がアメリカの公衆の間に肯定的な感情を確立するために非常に重要であると断言する専門家らの考えと一致するものである。 ”ナノ技術はますますアメリカ人の日常生活−日焼け止めからゴルフクラブやコンピュータまでーに入り込んできている。”この増大する用途とともに、特に摂取する又は肌に使用する製品について公衆はナノ技術とは何なのかそしてナノ技術が呈する便益と潜在的なリスクを知ることが重要である”と新規ナノ技術に関するプロジェクトのディレクターであるデービッド・リジェンスキーは述べた。”この世論調査を実施した我々の目的は、ナノ技術の将来の希望についてそして潜在的な健康環境影響について議論をかきたてるというこのプロジェクトの使命のまさに根幹に関わることである。その調査結果は政府と産業界が、ナノ技術の途方もない可能性についてアメリカ人を教育し引き込むために、そして可能性あるリスクについての戦略的な研究を実施するために、もっと多くのことをするための期が熟していることを示している。” 調査結果はまた、アメリカ人の大部分は、民間会社や私企業、特に処方箋不要の店頭取引(OTC))ができる化粧品や肌の手入れ用品産業による自主規制に頼るのではなく、連邦政府(55%)、大学と独立系研究所(54%)がナノ技術のような科学及び技術の進歩を監督する役割を持っていると感じている。実際に、消費者の僅か12%だけが、これらの製品を製造する会社がそれらの安全規制にもっぱら責任を持つべきであると信じている。 ナノの意識と信頼に関する世論調査からのその他の結果:
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