欧州化学工業連盟(Cefic)プレスリリース2008年6月25日
欧州化学工業連盟(Cefic)は
ナノ技術に関し門戸を開く


情報源:EUROPEAN CHEMICAL INDUSTRY COUNCIL(cefic), 26/06/2008
Cefic 'opens up' on nanotechnologies
http://chemicalwatch.com/downloads/CEFIC%20stakeholder%20meeting.pdf

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会
掲載日:2008年7月3日
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【ブリュッセル 2008年6月25日】欧州化学工業連盟(Cefic)は昨日ブリュッセルで、初めてナノ技術に関する全ヨーロッパにわたる会議を開催し利害関係者を結集した。この会議の目的は、ナノ技術に基づく持続可能な革新の合理的な開発をいかに促進するかについて、またより高い透明性と市民社会との約束をいかに達成するかについて討議することであった。化学会社側は、コーティングと環境技術応用における4つの現実のナノ対応製品の詳細な説明を行った。会社側はライフサイクルを通じて使用、暴露、リスク評価、及び便益に関する具体的な情報を利害関係者らとオープンに共有した。学界及び欧州の研究機関からの講演者、及び労働組合、市民社会、NGOs、及びバリューチェーン(訳注1)からの利害関係者を含んだ60人以上の参加者の下に、次のような質問に対する討議が中心となった。
  • 新たな問題を起こさない解決を見出すことをいかに確実にするか?
  • ナノ技術の責任ある革新をいかに可能とすることができるか?
  • 潜在的なリスクについての懸念と潜在的な便益の確信の間の適切なバランスをいかに見つけるか?
 ”これはナノ対応製品の使用管理に透明性と信頼性をもたらすためのプロセスにおける第一段階である”と欧州化学工業連盟(Cefic)の執行ディレクター、ダニエル・バービストは述べた。

 欧州化学工業連盟(Cefic)の意図は、利害関係者との公開対話、及び、ナノ技術のために持続可能で特別の権益を与える枠組みを達成する相互の約束において化学産業固有の問題が討議される場合には透明なプロセスを導入することである。同時に、Ceficは欧州委員会とOECDにより推進される補足的な対話に関与し続ける。保健消費者保護総局によって運営される2008年10月のナノに関する公開対話は、このプロセスにおけるもうひとつのハイライトである。

 本日を総括してCeficナノ技術戦略の執行ディレクター、レナ・ペレニウスは、全ての利害関係者に対し、ceficプロセスに彼らのネットワークを参加させるよう要請した。彼女は次のように締めくくった。”本日の結果に基づき、我々は特定された問題に関与するために信頼構築の枠組みのなかで、情報を共有する最善の方法に焦点をあてつつ、そしてもっと広い利害関係者を関与させつつ、2009年の早い時期に新たに皆さんを招待するつもりである。”
訳注1:
バリューチェーン:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


化学物質問題市民研究会
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