2010年1月25-29日 アビジャン コートジボワール
SAICM実施に関するアフリカ地域会合 電気・電子製品のライフサイクルにおける 有害物質に関する参加者による勧告 情報源: Recommendations on hazardous substances within the lifecycle of electrical and electronic products by participants in the African regional meeting on implementation of the Strategic Approach to International Chemicals Management, Abidjan, Cote d’Ivoire, 25-29 January 2010 http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/saicm/region/SAICM_AF_E-waste_Recommendations_100129.pdf 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) Translated by Takeshi Yasuma Citizens Against Chemicals Pollution (CACP) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2010年2月10日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/saicm/region/SAICM_AF_E-waste_Recommendations_100129.html 訳注:2010年1月25日〜29日までコートジボワールでSAICM実施に関するアフリカ地域会議及び関連ワークショップ(ナノ及び化学物質)が開催されました。この会議の期間中に、会議参加者により「電気・電子製品のライフサイクルにおける有害物質に関する勧告」が採択されたことが、会議に参加した国際NGOネットワークであるIPENから世界中のNGOsに, ”私が知る限り、これは国連のプロセスから生じた電子廃棄物に関する最も強い勧告である”とのメッセージが伝えられました。 国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)の実施に関するアフリカ地域会合の参加者は、 有害物質を含む投入(inputs)、製品叉は廃棄物廃棄物、又は有害物質の生成をもたらすものから人の健康と環境へ及ぼす危害を防ぐことは、国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)の2020年目標を達成する重要な要素であることを心に留め[1]、 ペルーを含む賛同者として、電気・電子機器及び製品のライフサイクルを通じて化学物質の運命と管理が国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)の重要な要素を構成するという電子廃棄物(e-waste)の緊急の政策課題を再確認しつつ、 製品寿命が尽きそうな及び製品寿命が尽きた電気・電子製品が開発途上国で投棄されるという結果をもたらす懸念が増大しており、それは重金属や臭素化難燃剤のような有害成分の国境を超える不法な移動という結果となるということを認めつつ[2]、 さらに、国内消費のために電子廃棄物が増大しており、もし適切な管理が行われなければ、健康と環境に影響を及ぼすということを認めつつ、 ほとんど全ての開発途上国と移行経済国、特に最貧国及び小島嶼開発途上国では環境的に適切な方法で電子廃棄物を取り扱う能力が欠如しており、有害物質の放出が人の健康と環境に害を及ぼすという結果をもたらすということを知り[3]、 特に製造中に使用される及び部品中に含まれる有害物質の廃止を含む電子製品のクリーン・テクノロジーとグリーン・デザインの推進、及び電子・電気製品のライフサイクル管理における製品スチュワードシップ及び拡大生産者責任の推進を要求するバーゼル条約第8回締約国会議における電子・電気廃棄物の環境的に適切な管理に関するナイロビ閣僚宣言及び、特に電子廃棄物に関する世界フォーラム(World forum on e-Waste)を想起しつつ、 電気・電子製品のライフサイクル管理における製品スチュワードシップ及び拡大生産者責任の側面を考慮することの重要性に言及する2009年5月の第2回国際化学物質管理会議(ICCM2)の決議 II/4 をもまた想起しつつ、 バーゼル条約の国内法化、アフリカ連合及び環境に関するアフリカ閣僚会議(AMCEN)によるバマコ条約の運営、及びこの問題をアフリカにおける最も強い新規出現の環境問題のひとつとして対応することを含んで、アフリカ諸国の特別の必要性に関する2009年2月20-21日のナイジェリアのアブジャで開催された電子廃棄物管理に関する国際会議の開会中に形成された電子廃棄物に関するアブジャ・プラットフォーム(Abuja Platform on e-Waste)の中で述べられた見解に留意しつつ、 欧州連合(EU)、イギリス、ノルウェー及びNVMP、オランダ回収業者団体による資金提供を受けて現在実施されているバーゼル条約事務局による電子廃棄物アフリカ・プロジェクトを評価し、また、選択されたアフリカ諸国での再使用のために向けられた電子廃棄物と電気・電子製品の流れに対応するための地域の能力構築及び材料の回収を通じての持続可能な資源管理の拡大という目標に留意しつつ, 2010年5月に予定されるバーゼル条約の作業部会(OEWG)会議の合間に開催されることになっている電気・電子製品のライフサイクル内の有害物質に関するワークショップのためのICCM2の決議II/4 を評価をもって留意しつつ[4]、 特にバーゼル条約とストックホルム条約の文脈で、電気・電子製品の設計、グリーンケミストリー、リサイクルと処分を含む製品の全寿命期間中に適切な化学物質管理に関連する問題が生じる場所を特定し評価することを含んでワークショップで合意される目的を歓迎し[5]、 1. 電子廃棄物が増大し続けることはこの地域における最優先の環境問題なので、バーゼル条約とストックホルム条約の事務局はICCM2の決議II/4に従いワークショップを開催するための準備に着手すべきこと、そのワークショップは他の問題ととともに電気・電子製品の設計と製造及び使用寿命の近い及び使用寿命の尽きた電気・電子製品を対象範囲とすべきこと、及び次の問題を考慮すべきことを要求する。
4. 特に電気・電子製品のライフサイクル内での有害物質についての情報に関しては、SAICM 新規課題である製品中の化学物質(CiP プロジェクト)との相乗効果を促進する。 5. 特に開発途上国及び移行経済国からの利害関係者の参加のための財政的支援を含んで、ワークショップの成功を図るために、寄贈者はもとより政府、公共及び民間組織は財政的及び現物のリソースを提供するよう要請する。 6. SAICM 及びストクホルムとバーゼル条約事務局にワークショップのための基金調達の取り組みの支援を求める。 7. SAICM作業部会(OEWG)及び第3回国際化学物質管理会議(ICCM3)によるワークショップの勧告の考慮を要請する。 脚注
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