EurActiv 2010年11月4日
REACH 登録の締め切りを知らないフランスの会社 情報源:EurActiv 04 November 2010 'Unaware' French firms set to miss REACH deadline http://www.euractiv.com/en/sustainability/unaware-french-firms-set-miss-reach-deadline-news-499411 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2010年11月7日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/euractiv/011104_unaware_French_firms.html EUのREACH規則は、会社が彼らの全ての危険な化学物質製品、及び大量に使用している化学物質製品を11月30日までに登録することを求めている。しかしフランスでは、同規則が自社の製品に適用されることを知らないために、締め切りに間に合わないリスクを負っている会社があるとEurActiv フランスは報じている。 しかし、フランス環境省と化学産業協会(UIC)は、フランス産業界は登録締め切りに間に合せることに自信を持っている。 ”同協会から得た情報に基づいて、我々は産業側は間に合わせるであろうと信じている”と登録申請を取りまとめている欧州化学物質機関(ECHA)は述べた。 10月25日現在、フランスの1,048社が、オンラインのREACH-ITシステムを通じて同機関に書類を提出した。これは同日現在、欧州全土で提出された11,000の申請の9.4%である。9月のはじめ以来、申請数が急激に増えていた。 製品申請は2段階で行なわれる。ECHAへの申請に当たり、ECHAへの情報を準備するために、同一製品を扱っている会社は”化学物質情報交換フォーラム(SIEF)”に参加しなくてはならず、そこでは取りまとめ(リード)申請者が選出され、化学物質及び毒性データの詳細書類を作成する。次に、二次申請者は、自社に関連する情報を含んだ軽い文書を提出する。 厳格な締め切り期限 ”締め切り期限については交渉の余地がないことを会社は知っており、そのために動員をかけている”と化学産業協会(UIC)製品管理部長のソーニャ・ベナクイスタは述べている。 申請手続きには、技術的、法的、言語的複雑さがあるが、ほとんどのフランスの会社は現在、書類を完成させようとしている。”書類の取りまとめは大変な仕事である。それには物質に関する知識が必要である”と彼女は指摘した。 自社製品へのEACH適用を知らない会社がある しかし、全ての関係者が化学産業協会(UIC)と環境省の楽観論に同意しているわけではない。フランスの二つの法律会社(Fidal と Frederic Puel and Guillaume Pezzali)の弁護士らによれば、REACH が自社製品に適用されることを知らない会社がある。REACH は、化学会社だけでなく、その製品を使用する全ての会社に関係する。 ”彼らは無防備である。非常に多くの会社が、自社が影響を受けることについて知っていない。問題を理解していないか知らない会社が REACH 規則を遵守しないケースが出てくるであろう”と弁護士らは述べた。 さらに、彼らは、”欧州委員会は取りまとめ(リード)申請会社は9月30日までに書類を提出するよう要請していたが、会社はその呼びかけに対応しなかった”。 Puel and Pezzali は、これらの文書は二次登録社が申請する前に有効になっていなくてはならない。しかし、ECHAがすでに受領した書類のうち、20%は不完全であった。全登録申請 11,000のうちわずか 8,500の申請が承認された。 遵守していないことのリスクは大きい。もし、会社が書類を期限までに提出しなければ、該当物質を販売したり輸入することを許されないことになる。フランスはまた、”法的措置(egal arsenal)”を確立した。遵守しない会社は行政的及び刑事的罰則を受けることになる。 次の段階:
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