REACH パブリック・インターネット・コンサルテーション
ドイツ政府、ドイツ化学工業会(VCI)、及び鉱業、化学、エネルギー産業連合((IGBCE)の共同コメント概要

(訳:安間 武 /化学物質問題市民研究会
情報源:Joint position of the German Government, the Association of the German Chemical Industry (VCI) and the Mining, Chemical and Energy Industrial Union (IGBCE) on the consultation document of the European Commission on the Registration, Evaluation and Authorization of Chemicals (REACH)
掲載日:2003年10月16日

コメント概要
この概要はドイツ政府、ドイツ化学工業会(VCI)、及び鉱業、化学、エネルギー産業連合((IGBCE)の共同コメントのうち、
序言 (Preliminary remarks) の部分を訳したものです。

序言

 2002年、3月、標記団体は、 欧州委員会の白書 『Strategy for a future chemicals policy』 について共同の立場をとることで合意した。我々は委員会のインターネット・コンサルテーション・ドキュメントを評価する上で基礎を成しているこの白書の記述を再確認する。
 人間の健康と環境の高度な効果的保護は、化学産業の革新性と競争力を確保できる方法で実現するという、核となる言明は不変のままである。
 我々は、最も安価で、短時間で、簡潔で、信頼性のある実施手順により、健康と環境を効果的に保護できる法規を必要としている。

 委員会のコンサルテーション・ドキュメントは、我々の提案のいくつかを取り入れている。例えば、研究開発のためのみならず中間体のための簡便化は歓迎できる。我々はまた、認可手順のための物質のグループ選択を支持する。
 しかし、コンサルテーション・ドキュメントはこのまま修正しないと、企業の競争力と雇用を危うくする危険性を内包している(後述の影響評価参照)。

批判されるべき主要点の概要

  • 特に登録手続きは、まだ官僚的で金がかかり、迅速、簡潔、そしてコスト効果的な手続きという約束を十分に満たしていない。
  • 化学的安全報告書の申請と要件に関する部分、特に付加価値チェーンの 中小規模の企業 (SME) ユーザ−に関しては、かなり問題がある。
  • 産業と商業上の秘密保持が十分に確保されていない。
 シュレーダー首相、ブレア首相、及びシラク大統領の提唱で、欧州理事会は2003年3月21日に、それは EU の産業競争力を強化することを意図するものであるとの明確なメッセージを打ち出している。
 我々が指摘する重要な点は、欧州委員会は全ての主要な事案書類を産業競争力に関する包括的な影響評価の対象とすべきであるとする点である。

 この、便益と影響評価は新しい化学物質制度における最も重要な点である。したがって、我々は欧州委員会に対し、速やかに修正ドラフトを提出するよう要求する。この修正ドラフトが欧州議会及び欧州理事会で審議される前に、構想されている法規が欧州の化学産業と経済並びに付加価値チェーンに与える具体的な影響について第三者にる評価が行われるべきである。
 欧州議会選挙が2004年6月に実施されることが予想されるので、提案する影響評価が新たな立法を遅らせることはないと考える。

(訳注:以下、下記項目にについての訳省略)
 T. Authorization procedure 認可手順
 U. Registration/evaluation
 V. Role of the EU Chemical 登録/評価s Agency
 W. Quality assurance 品質保証
 X. Safe handling of chemicals 化学物質の安全取り扱い
 Y. Industrial and commercial confidentiality 産業及び商業上の秘密保持
 Z. Sanctions 罰則

(訳: 安間 武 /化学物質問題市民研究会)


化学物質問題市民研究会
トップページに戻る