ECHA プレスリリース 2012年12月17日
加盟国委員会
初めて呼吸器系感作物質を高懸念物質として特定


情報源:ECHA/PR/12/37 Helsinki, 17 December 2012
The Member State Committee identifies the first respiratory sensitisers
as substances of very high concern
http://www.echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/aa39c887-b663-43e6-a92d-ee86661fa4a1

訳:安間 武 /化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年12月26日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/ECHA/
121217_ECHA_Press_respiratory_sensitisers_for_SVHCs.html


 加盟国委員会(MSC)は、全員一致で、23種の高懸念物質の特定に合意した。これらは加盟国委員会(MSC)の承認を必要としない他の31物質とともに、ECHAによりREACH候補リストに加えられる。これらの物質は後に、認可対象物質となるかもしれない。同委員会はまた、10種の新たな物質を認可リストに加えるECHAの勧告案に合意した。

特定された高懸念物質

 加盟国委員会は23種の高懸念物質について、12種は書面による手続きで、11種は2012年12月10日〜13日の会合で特定した。加盟国委員会は初めて、3種の呼吸器系感作物質、すなわち、アゾジカルボンアミド(ADCA)ヘキサヒドロイソベンゾフラン-1,3-ジオン (HHPA)メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(MHHPA)を高懸念物質として特定した。加盟国委員会はこれらの物質は強い呼吸器感作性があり、他の発がん性、変異原性、又は生殖毒性物質(CMRs)と同等レベルの懸念をもたらすとみなした。

 高懸念物質として特定された他の物質としては、2物質が内分泌かく乱物質として、4物質が高難分解性および高生物蓄積性(vPvB)を持つものとして特定された。会議では2物質が生殖毒性としての分類に基き特定された。11物質がCMR物質として、1物質が残留性・生物蓄積性・有毒性(PBT/(vPvB))として特定された。

 23物質の全ては、加盟国委員会の関与を必要としない更なる31物質と共に、候補リストの更新に含まれることになっている。候補リストは今週末にECHAウェブサイトで発表される。(訳注

認可リストのための勧告案に関するオプション

 加盟国委員会は、REACHの付属書(AnnexX)IV 認可リストに含める物質のためのECHAの勧告案に同意した。その勧告案は、ECHAにより候補リストから認可リストに昇格すべく提案された10物質を含んでいる。それらの物質は今年の初めにパブリック・コンサルテーションにかけられたものと同じものである。

 ECHAは、付属書(AnnexX)IVのための勧告を最終のものとするときに、加盟国委員会の意見を考慮して、欧州委員会に送付するであろう。

更なる情報:
加盟国委員会(Member State Committee


訳注
認可のための高懸念物質の全候補リスト(Candidate List of Substances of Very High Concern for Authorisation



化学物質問題市民研究会
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