ChemSec プレス・リリース 2006年4月27日
REACH が開発途上国経済に与える影響は小さい
欧州議会による委託調査

情報源:The International Chemical Secretariat (ChemSec)
ChemSec Press release 27 April 2006
REACH will cause only marginal effects on developing economies,
according to new Parliament study


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2006年4月27日


 来年の発効が予定される欧州連合(EU)の REACH は、アフリカ、カリブ海諸国及び太平洋諸国の経済に大きな問題を引き起こすことはない。これが欧州委員会が委託した調査の結果である。国際化学物質事務局(Chemsec)は、アメリカ、フランス、及び南アフリカのメンバーからなる調査研究チームとともに、REACH がアフリカ、カリブ海諸国、及び太平洋諸国(ACP)に及ぼす影響についての調査を実施した。その報告書で、ACP 諸国がヨーロッパに輸出し REACH の影響を受ける可能性のある鉱物と化学物質をリストし分析している。
 ACP 諸国から EU へのほとんどの輸出品は REACH の対象とはならない。REACH の影響を受ける輸出品のほとんどは大量に輸出されるいくつかの鉱物である。南アフリカだけで REACH 対象輸出鉱物のほとんど3分の2を占める(容量ベース)。南アフリカを含む ACP7カ国の合計輸出額は GDP の2%以上である。

 ”この調査は、REACH が ACP 諸国に経済的混乱を引き起こすことはないことを示している。しかし、これらの諸国が REACH に対応するのを助けるために、我々はある方策を提案している”−と国際化学物質事務局(Chemsec)の本調査コーディネーター、アニーソフィア・アンダーソンは述べている。


Original Report:
http://www.chemsec.org/documents/Implications_of_REACH.pdf
Implications of REACH for The Developing Countries
Possible Ways and Means to Preserve Their Interests
Author: Dr Frank Ackerman,
Global Development and Environmental Institute,
Tufts University, Boston, USA



化学物質問題市民研究会
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