EUROPA プレスリリース 2008年12月1日
EU 化学物質の分類・表示・包装の規則(CLP)を承認

情報源:EUROPA Press Releae, 01/12/2008
EU Member States approve world-wide rules for labelling of chemicals
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/08/1844&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en

訳:安間 武/化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2009年2月7日
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 欧州委員会は、物質と混合物の分類・表示・包装に関するEUの法令を国連の世界調和システム(GHS)に調和させるためにEU加盟国によってなされた合意を歓迎する。この新たなシステムは、同一の有害性(ハザード)は世界中で同一の方法で記述及び表示するものである。それは、国際的に合意された分類規準と表示要素を用いることによって、貿易を円滑にし、化学物質の有害影響から人と環境を守るための世界的な取組に貢献することが期待される。新たな規則(regulation)は、化学物質の登録、評価、認可、及び制限に関するREACH規則を補完するものである。欧州議会はすでに今年(2008年)の9月3日にGHS規則を承認した。次のステップは、官報(Official Journal)で告知して、EUをこの国連のシステムの実際の実施における国際的リーダーの一人にすることである。

 欧州委員会における企業と産業担当である副委員長ギュンター・フェアホイゲンは、”地球規模の世界には、地球規模の規則が必要である。この合意は貿易障壁を取り除くことに役立ち、企業はコストを節約することになる。国連レベルでのこの種の規則はヨーロッパの産業に大きな助けとなる”と述べた。

 環境委員会委員長スタブロス・ディマスは、”世界中で同じ有害性(ハザード)を記述するのに同じ絵文字と成句を使用することは、労働者、消費者、及び環境を保護するために有益である”と述べた。

 化学物質は世界中で製造されて取引され、化学物質が持つ有害性(ハザード)もまた世界中で同じである。したがって有害性の記述は、製品が同じものなら国によって異なるべきではない。企業は、彼らの化学物質を異なる規準で有害性評価をしなくてもよいなら、コストを節約することができる。

 この規則は、会社が市場に化学物質を出す前にその有害性を適切に分類し、表示し、包装することを求めるものである。それは、化学物質の可能性ある有害影響を反映する表示という方法で労働者、消費者、及び環境を保護することを目的とするものであり、一方、REACHにおけるヘルシンキの欧州化学物質庁(ECHA)への分類の届出(notification of classifications)を引き継ぐものである。

 この規則は、暫定期間後に、現行の物質(Directive 67/548/EEC)及び混合物((Directive 1999/45/EC))の分類・表示・包装の規則を置き換えることになる。発効後は、新しい規則に従った物質の分類のための期限は2010年12月1日、混合物は2015年1月1日となる。

■新たな規則についての更なる情報は下記にて得ることができる。

日本におけるGHS情報


化学物質問題市民研究会
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