内分泌学会−IPEN 共同プレスリリース 2014年12月9日
内分泌かく乱化学物質による健康の脅威に関する新たなガイドを
国際化学物質安全会議を前にして発表


情報源:New Resource on Health Threats Posed by Endocrine-disrupting Chemicals Released
on Eve of International Chemical Safety Meeting

http://ipen.org/sites/default/files/documents/
pdf-ES-IPEN-EDCs-Guide-Press-Release-FINAL.pdf


訳:安間 武(化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2014年12月10日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/edc/IPEN/
141209_Endocrine_Society_and_IPEN_Press_New_Guide_for_EDCs.html


【ワシントン DC】世界中の政府及び公益団体は来週、内分泌かく乱化学物質及びその他の国際的な化学物質安全問題を議論するための会合(訳注1)に参加する準備をしているので、内分泌学会と IPEN は内分泌かく乱化学物質(EDCs)の人の健康への脅威を報告する新たなガイド(訳注2)を発表した。

 ”化学物質の製造と使用が、男性の生殖問題、少女の早熟、がん、そして神経行動障害を含んで、過去20年以上にわたり、内分泌関連障害の発症増大に関連していることを疑わせる正当な理由がある”と、内分泌学会のメンバーであり、このガイドの主著者であるアンドレア C.ゴア博士(PhD)は述べた。”重要なことに、胎児と子どもは特にこれらの化学物質に脆弱であることを示す証拠が増大している。『内分泌かく乱化学物質への手引き』(訳注2は、政策立案者及びその他の人々がこれらの化学物質がどのように作用するかをよりよく理解することを助け、彼らが情報に基づく政策決定をすることを支援するために書かれた”。

 EDCs及びその他の化学物質は、政策立案者とその他の利害関係者が今月の15日〜17日にスイスのジュネーブで世界の化学物質安全政策の枠組みである国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)に関する次のステップを議論するための会合(訳注1)に参加するするときに、討議のひとつの議題となるであろう。世界保健機関(WHO)の協力の下に、主に国連環境計画(UNEP)によって組織されたこのプロセスに100か国以上が参加している。

 ”来週ジュネーブで、国際的社会はEDCsについての地域の勧告と利害関係者の増大する懸念にどのように対応するかを決定するであろう。この会合の我々の目標のいくつかは、潜在的なEDCsと非化学的なものを含むより安全な代替を特定するための新たな取り組み、EDCsの危険性についてのもっと大幅な意識向上、そして研究の成果を規制行動に移すステップを含む”と、IPENの共同議長であるオルガ・スペランスカヤ博士(PhD)は述べた。

 2012年、国際社会は、緊急の政策課題として、内分泌かく乱化学物質(EDCs)を特定するコンセンサス決議を採択した(訳注3)。科学的研究はEDC暴露を、男性の先天性異常、不妊、がん、肥満、及び神経行動学的障害の発症率の増大に関連付けている。ほとんどすべての人々がEDCsに暴露しており、それらはプラスチック、食品、農薬、化粧品、電子機器、及び建材中に見出される。

 ここ1年で、アフリカ、アジア、太平洋及びラテンアメリカ・カリブ海からの140以上の政府が発達の重要な期間における子どもの特別なぜい弱性を認め、子ども用品、農薬、電子機器、建材及び布製品を含んで、もっと多くの知見、情報、及びEDCsモニタリングの必要性を宣言した。政府はまた、非化学的なものを含むより安全なっ代替とともに、潜在的なEDCs及びその関連する健康影響のリストを求めた。

 2020年までに化学物質は環境及びヒトの健康への著しい有害影響を2006年までに最小にする方法で製造され使用されることを確実にするという目標うを持って、化学物質の適切な管理を促進するこために、SAICMは2006に国際社会により採択された。

 内分泌学会−IPEN ガイドはジャーナリストのために http://www.endocrine.org/edcguide で入手可能である。

# # #
 1916年に設立された内分泌学会は、ホルモンに関する研究と内分泌学の臨床診療に特化した世界で最も古い、最も大きな、そして最も活動的な団体である。今日、内分泌学会のメンバーは、世界で122か国以上の18,000人以上の科学者、医師、教育者、看護師、及び学生からなる。学会のメンバーは、内分泌学における全ての基礎、応用、及び臨床的な関心を体現する。内分泌学会はワシントン DC を拠点とする。学会及び内分泌学の現場についてもっと知るために、我々の下記サイトをご覧いただきたい。
www.endocrine.org. Follow us on Twitter at https://twitter.com/#!/EndoMedia

 IPENは、その使命と全ての人々のための有害物質のない未来とする、人の健康と環境を保護するために安全な化学物質政策と実践を確立し実施するために活動する主導的な世界的組織である。IPENは、そのメンバー組織が現場の活動を実施し、互いの活動を学び、優先度を設定し新たな政策を達成するために国際レベルで活動するための能力を築くことを支援する。IPENについてもっと知るために、我々のサイト http://www.ipen.org/ 訪問し、我々のツイッター @toxics free をフォロー いただきたい。

Contact: Aaron Lohr
Endocrine Society
Phone: 202-971-3654
alohr@endocrne.org

Contact: Valerie Denney
IPEN
Phone: 312-320-2162
valeriedenney@ipen.org


訳注1
2nd meeting of the Open-ended Working Group, Geneva, 15-17 December 2014
(SAICM-OEWG 第2回会合 ジュネーブ 2014年12月15日〜17日)

訳注2
Introduction to Endocrine Disrupting Chemicals (EDCs): A Guide for Public Interest Organizations and Policy-Makers
内分泌かく乱化学物質(EDCs)入門:公益団体と政策立案者のためのガイド

訳注3
2012年6月26日 SAICM//ICCM.3/19 新規政策課題の新たな推薦



化学物質問題市民研究会
トップページに戻る