各界からのメッセージ

ホフマン氏の戯曲、実に興味ある作品と思います。

読むよりは、実際に舞台で語られるのを見ながら想像していく方が、ずっと心に沁みわたるのではないかと思うので、是非とも舞台化を実現してください。

池内 了(天文学者)

ロアルド・ホフマンの、稀に見るすばらしい戯曲『これはあなたのもの』が、日本で上演されるかもしれないということを聞き、私はわくわくしています。この劇は、第二次世界大戦中の、彼自身とその母親のきわめて個人的な物語です。しかしそれだけではありません。この劇は大いなる喪失についての物語でもあり、人はその喪失といかに折り合いをつければよいのかという、人類共通の倫理問題に取り組んだ作品なのです。そしてもちろん、ホフマンの手になる『酸素』その他の戯曲同様、美しい文章で綴られ、緻密に構成された文学作品でもあります。『これはあなたのもの』はアメリカで大成功を収め、批評家たちから絶賛されました。私は、この劇には、日本でも同じように賞賛されるだけの、十分な要素がそなわっていると信じております。

オリバー・サックス(Oliver Sacks・神経学者)

人種差別、戦争、ホロコースト……そういった邪悪なるものは人の心の闇から生まれる。そして、闇と戦うのは人の心の灯(あかり)。灯を灯し続けるために、人は、邪悪なるものの体験を語り継がねばならない。これは世界中の人を勇気づけてくれる作品だ。

竹内 薫(サイエンス作家)

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