ウエストミンスター寺院聖歌隊は、1988年にウィンチェスター大聖堂から赴任してきたマーティン・ニアリーの指揮のもとで、ソニーレコードの"Arc of Light"というレーベルから6〜7枚のCDをリリースしています。そのうちで、私が持っている5枚をご紹介しましょう。このレーベル自体は最近流行の「癒し」系で葬儀以前からあったものですが、突然全世界から注目を集めて、思いがけないセールスとなっているようです。クリスマス・アルバムなど一部のものは国内盤でも出ています。
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ブリテン/キャロルの祭典 SK 62615(96/5録音) |
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メアリー女王のための音楽 (ゲスト:エマ・カークビー) SK 66243(94/5録音) |
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クリスマス・アルバム (ゲスト:エマ・カークビー) SK 62688(96/5録音) |
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J.タヴナー/イノセンス SK 66613(94/7録音) ※葬儀で歌われた曲も 含まれています。 |
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ミレニアム オブ
ミュージック SK 66614(94/10録音) |
ちなみに、この合唱団と良く似た名前の「ウェストミンスター大聖堂聖歌隊」という団体も、ハイペリオン・レーベルから多数のCDをリリースしています。もちろんこの2団体は全く別物ですし、そもそも母体の教会も「寺院」はプロテスタント、「大聖堂」はカトリックなのです。
ところが、ダイアナ元妃の葬儀のライブ録音を出した日本の某レコード会社は、タスキに堂々と「ウェストミンスター大聖堂聖歌隊」と印刷してしまったのです。
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DECCA 460 000-2 国内盤はPOCZ-1001(ポリグラム) |
もうひとつ、混乱してしまいそうなお話を。
「ウェストミンスター寺院聖歌隊」の現在の指揮者(Master of the Choristers)マーティン・ニアリーの前任地「ウィンチェスター大聖堂」で現在指揮者(Master of the Music)の地位にあるのは、以前「ウェストミンスター大聖堂聖歌隊」の指揮者だったデイヴィッド・ヒルなのです。
ちなみに、ニアリーの前任者は有名なサイモン・プレストンで、彼の指揮でもアルヒーフレーベルに数枚録音を残しています。たとえば。
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パレストリーナ/ミサ
パパ マルチェリ アレグリ/ミセレレ Archiv 415 517-2(85/2録音) |
※ミュージック・ブルバードのカタログにはその他にヘンデルの戴冠式アンセム(447 280-2)とディキシット・ドミヌス(423 592-2)が載っていました。
ところで、色々調べているうちに、こんなCDにウィンチェスター時代のニアリーが参加しているのがわかりました。
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アンドリュー・ロイド・ウェッバー/レクイエム プラシド・ドミンゴ サラ・ブライトマン ウィンチェスター大聖堂聖歌隊(合唱指揮:マーティン・ニアリー) イギリス室内管弦楽団 指揮:ロリン・マゼール EMI CDC 7 47146 2(84/12録音) |
ヴィデオも発売されて、結構話題を読んだCDですね。現在はレーベルがDECCA(ロンドン)に移っています。