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ワルター/コロムビア響 Sony/SRCR 8791

 ハース版で演奏していても、各所に以前使っていた第3稿のクセが出ていて面白いですよ。ところで、私が買ったこの国内盤の解説は、あきれるほどの間違いだらけ。冒頭の作曲の経過などは、大昔のまだブルックナー研究が未熟だった頃の見解で、今ではこんなことを言っている人は誰もいません。これを書いた久能慶一さんという方が不勉強なのか、チェックもしないで古い原稿を使いまわししたソニーレコードが悪いのか、いずれにしてもとても恥ずかしいことです。
 必ずしも全部がそうとは限りませんが、国内盤のライナーノーツというのは、情緒的な提灯持ちのエッセイと,LP時代から何度となく使いこんできたカビの生えたような曲目解説から出来ています。こんなものを、はじめてその曲に接する人が読んだとしたら・・・。