某L社による株式市場のショック
ということで、たまには真面目な話を。

最近、”デイトレーダーになって、働かずに早期リタイアしたい”ということをよく耳にします。

初めに言っておくと、私は大嫌い。というより、賛成しかねます。

この手の人たちは、いわゆる株の売買で利益を得ようと考える人たちで、

従来の投資目的である”配当金”で利益を得る(預金の代わり)のではないのですね。

まわりくどくなりましたが、郊外で安く買ったゲームソフトを都心で売却すると利益が出る、

そんな次元の話をしているように思えます。

もちろん、各人の考えがあるのでしょうから否定をするつもりはないのですが、

本来市場と言うのは、ある企業が設備の拡張や事業の拡大に伴って資金を得るために、

世間から投資を呼びかけ、その資金で得た利益を配当金として還元する、

そんなシステムだったと思います(大学時代は一般教養くらいしかかじっていない理系の悲しい性)。

であるにも関わらず、株式の売買による利益を狙う、というのはいささか論理が間違っているのではないでしょうか。

明治時代の実業家に、投資で失敗して、実業こそが産業の根幹であると復活した人物がいたそうです。

まぁ、歴史の話はさておいて、先日ニュースに、7〜8年ほど前に、20代で会社を興し、

資産が何百億になった人が出ていました。その資産が自社の株式だったというのです。

つまり、会社が倒産すればそれらは紙くずになるわけで、事実その通りになりました。

いうなれば、株式資産は砂上の楼閣そのもので、あっという間に転落する暗黒面も持っているわけです。

特に信用取引 などは追加保証金(追証)なるものがとどめをさすことになりかねないのです

(会社にもよく電話で勧誘があります)。

今回も、L社の株式を担保にしていた投資家たちが、この保証が急遽なくなってしまったために、

莫大な追証を請求されて窮しているそうです。

彼らの明日がどうなるかはわかりませんが、

冒頭に出した”デイトレーダー”の方たちはこのパターンに陥るのでは?と思います。

そんな他人の力をあてにした金銭をハイエナすることを考えている暇があったら働け、と。

投資家の方々が路頭に迷わないことを祈っております。

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