北森 鴻

冬狐堂シリーズ 狐罠 講談社 1997
宇佐見陶子は「目利き殺し」にハマった! 影で錯綜する思惑、暗躍する策士等が渦巻く
骨董・古美術の世界でしかし、彼女は大博打に出た。
狐闇 講談社 2002
仕組まれた事故から目覚めた彼女の手元からは運転免許と懇望して手に入れた絵画と偶然手に
した青銅鏡、鑑札が消え、贋作師という汚名だけが残った。蓮丈那智、雅蘭堂の越名等聞き覚えの
ある面々に助けられ、陶子の新たな戦いが始まる。
緋友禅 文芸春秋 2003
旗師の陶子が活躍する冬狐堂の短編と中編集。陶子がいろんな形で贋作と関わり、その目と
人間性とで事件を解決に導く。個人的には題名の「緋友禅」が好み。

香菜里屋シリーズ 花の下にて春死なむ 講談社 1998
ビアバー「香菜里屋」に集まるミステリ好きな常連が巻き込まれた事件をマスターの工藤は
カウンターの中で推理し、絶妙なヒントを与えていく…。ほのぼの系ミステリ短編集。
桜宵 講談社 2003
常連さんたちを相手にビアバー「香菜里屋」の主人・工藤が人情味溢れる推理をする
シリーズもの第2弾。
蛍坂 講談社 2004
いるはずない蛍を描いた「蛍坂」、ないはずの酒を探す「孤拳」などほろりとする名作揃いの短編集。

那智シリーズ 凶笑面 新潮社 2000
蓮丈那智(民族学助教授)が行く先々で起こる宗教や呪術、古い因習などを巡る奇妙な殺人事件。
連鎖モノ。
触身仏 新潮社 2002
前回よりパワーアップしたメンツと民俗学の摩訶不思議な事件を集めた短編集。
写楽・考 新潮社 2005
旧家に伝わる古文書に見え隠れする画家フェルメールの影。それを追ううちにある浮世絵師の影が
…。冬狐堂、教務部の元民俗学者・高杉を巻き込み那智たちは謎に挑む表題作ほか短編集。
ノンシリーズ 冥府神の産声 光文社ノベ 1997
相馬(医療ライター)臓器移植に纏わる医療ミステリ。段ボール村の住人たちが重くなりがちな
雰囲気を吹き飛ばす。
メビウス・レター 光文社ノベ 1998
阿坂龍一郎(作家)阿坂の元に届けられる過去からの手紙。その内容は阿坂が捨てた忌まわしい
過去を告発する…
闇色のソプラノ 立風書房 1998
樹来静弥(美術教師)、桂城真夜子(大学生)記憶傷害の静弥、童話作家だった静弥の母の歌に
魅せられた真夜子らが事件に巻き込まれる…。
メイン・ディッシュ 集英社 1999
劇団員の「ねこ」ことユリエと居候の料理上手ミケこと三津池との奇妙な連鎖小説。
お洒落で粋な恋愛モノ仕立てのミステリ。
屋上物語 ノンノベ 1999
デパートの屋上で起こる人間模様と事件を、そば屋のおばちゃん・さくら婆と強面の男と高校生が
追う連鎖モノ。
顔のない男 文芸春秋 2000
原口・又吉(刑事コンビ)リンチ殺人の被害者・空木。看板を出さずに探偵まがいのコトを
やっていたと思われていた彼は…。
パンドラ'sボックス 光文社ノベ 2000
時代モノからちょっと笑えるモノまで、短編ミステリとエッセイ。
蜻蛉始末 文芸春秋 2001
維新前後、実在した商人藤田に纏わる光と闇。偽札偽造の罠にはまった藤田は何故か口を
閉ざした…。ミステリではなく、時代と実在の事件を基にしているということで重め…。
親不孝通りのディテクティブ 実業之日本社 2001
博多の屋台の若オヤジ・テッキと結婚調査員キュータのミステリ風やんちゃでほの悲しい連鎖モノ。
共犯マジック 徳間書店 2001
現実の事件を基にした、連鎖モノ。「フォーチュンブック」という占い本を手にしたモノの奇妙な
連鎖と事件…。不幸がキーワードっぽくなってるせいか、ちょっと重め。
孔雀狂想曲 集英社 2001
古物屋「雅蘭堂」の主人、越名の元に訪れる訳ありな客や物と事件の連鎖モノ。キャラの個性は
ちと薄いけど狸と狐の化かし合い的駆け引きの面白い。
支那そば館の謎〜裏京都ミステリー〜 光文社 2003
嵐山の奥、古刹「大悲閣」に寺男として働く事になった元窃盗犯の有馬。京都のローカル新聞社
記者のけいに半ば強制的に京都で起こった様々な事件に関わらされる…。連鎖モノ。


back