芦辺 拓

森江シリーズ 殺人喜劇の13人 東京創元社 1990
森江が学生時代の話。ある下宿屋内で起こる連続殺人。記述者が殺され、それをまた別の者が
書き…という不思議なトリック的要素。
歴史街道殺人事件 徳間ノベ 1995
関西を走る歴史街道という通。その要所要所でバラバラにされた女性の一部が発見された。探偵の
才能を見込まれて仕事を依頼された弁護士・森江は事件に関わったコトで再会した友人の弁護を
引き受けるコトになるが…。
時の誘拐 立風書房 1996
1940年代後半、大阪に誕生したもう一つの警視庁。それを取り巻く様々な陰謀。そして1990年代後半、
ある誘拐事件から端を発した事件が過去と奇妙な因果関係で結ばれていた…。
地底獣国の殺人 講談社ノベ 1997
森江シリーズ番外編的内容。森江の祖父が地底の谷からジュラシックパークさながらの世界に落ち、
そこで殺人事件に遭遇するというSF的要素が強く、ミステリというより冒険活劇的。
探偵宣言 森江春策の事件簿 講談社ノベ
学生→記者→弁護士という森江の遍歴の中で遭遇した事件の短編集。森江の個性を知るには
もってこいの一冊。
十三番目の陪審員 角川書店 1998
陪審員制度が導入された最初の裁判を森江が弁護する事になった。罠に填められた被告の
無罪証拠を求め、相棒「金獅子」と共に駆け回る。
不思議な国のアリバイ 青樹社 1999
怪獣映画復活を目指す弱小映画会社。そこに絡み合った者たちの中で殺人事件が起きた。
人々の思惑や打算などイヤな部分が多い中、怪獣映画好きな森江の熱意が事件を解決する。
怪人対名探偵 講談社ノベ 2000
探偵vs名探偵!!時代錯誤とも言うべき劇中話と現実の事件とが奇妙に交錯する。
和時計の館の殺人 光文社ノベ 2000
和時計収集家の館で起こる連続殺人。過去から現在まで遺産と血縁を巡る騒動にピンチヒッター
として森江が登場。
時の密室 立風書房 2001
「時の誘拐」の姉妹編、といっても話は全く別。時代を超えた三つの事件のからくりを森江が解く!
「時の誘拐」の硬さが軽減されてる分、読みやすい。
赤死病の館の殺人 光文社ノベ 2001
弁護士森江の短編4話収録。
グラン・ギニョール城 原書房 2001
廃刊になった古き海外ミステリと森江のいる現在。交わるはずのない時が交錯し、森江がミステリの
世界に事件解決に向かう! スケールの大きさとカタカナ名でも読みやすい。
三百年の謎函 早川書房 2005
過去から世界を股にかけ書き継がれてきた一冊の本。その本を持ち込んだ老人が殺された。
謎を残す本と遺産相続の絡んだ殺人事件との共通点とは……。ん〜、まどろっこしい。

ノンシリーズ 死体の冷めないうちに 双葉社 1998
大阪に誕生した民間人により自治警察。個性的な経歴を持つ面々対知能犯、そして自治警察の生み
の親である新大阪市長を狙う予告状…。連鎖モノ。
名探偵Z ハルキノベ 2002
おバカ系。
紅楼夢の殺人 文芸春秋 2004
場所は中国、少年少女の桃源郷を自邸に持った賈一族の宝玉たち。しかしそこで次々と
不可能殺人が起こる。司法官の頼尚栄と共に宝玉は探偵として事件の謎を追うが…。
中国名がちょっと難しめ。
切断都市 実業之日本社 2004
切断都市と称された個展を訪れた準キャリア刑事・梧桐。そのすぐ後にバラバラ遺体の発見を
知らせる連絡が……。可もなく不可もなく、睡魔と闘いながらやっと読了。


back