あとがきと、これを書く為に少々マティーニについて調べたので<(_ _)>
最初にあったのは、Other story(ありがちな話(^_^;)です)で、Oscar drank Martiniは、アランをオスカルに代えて、チャーチルの話(下記参照)を使ったら色っぽい話になるのでは?と実行してみたものの見事玉砕。
(寝てるとはいえ、ばあやがいたのではどうしようもない・・・・ですね。)
ちなみに、19世紀半ばに製氷機が発明されてから冷たいカクテルが広まったそうなので、登場するカクテルはどれもオスカルの時代には存在しません。<(_ _)>
あと、“ギムレット”についてですが、友と飲む酒というのは“ギムレットには早すぎる”という有名な(多分)台詞のある小説からの個人的な思い込みです(^^ゞ

mark マティーニにまつわる話

 マティーニは250とも260とも言われるレシピ(種類)があるそうです。
中でも一番重要な問題はジンとベルモットの比率のようです。
特にエキストラドライ Extra dry についての話は山のようにあります。
“ほんまかいな?”と突っ込みたくなる様な話が多いですが。
少し例を挙げてみると・・・・

  • ヘミングウェイはジンとベルモットの比率が15:1を好んだ。(量が少ししか入らないカクテルグラスで10:1も15:1も変わらない気がしますが・・・)
  • チャーチルはベルモットの壜を眺めて飲んだ。(壜を正面から見て飲むと甘くなりすぎる(笑)ので、横目で睨んで飲んだという話もあり。)
  • チャーチルは執事に「ベルモット」と囁いてもらって飲んだ(-Extra dry- の元ネタ。メイドではなく執事というところがミソ。じゃないとアンドレと一緒で大甘)
  • ショットバーでエキストラドライを頼んだところバーテンダーは「どうぞ」といって客にベルモットの栓のコルクを嗅がせた。
  • ジンをフランスの方向を見て飲む

 さて、実をいうと・・・・管理人はマティーニを1度しか飲んだ事がありません(^^ゞ
でも!旨かった!です。ジンは結構苦手なのですが、これだけは別でした。
濃い目の黄金色だったので、ベルモットの量はきっと多めに違いない!と踏んでおります。
とにかく!マティーニに関する話は事つきません。
 人それぞれ愛し方は千差万別ですが、これだけ愛されているカクテルは他にないでしょう。 まるでベルばらのようではありませんか?

mark作り方

mark カクテルを作る時には普通 “シェーカー” と呼ばれる絵のようなものを使いますが、マティーニを作る時には使いません。 ミキシンググラスというガラス製の混ぜ合わせる為の専用グラスを使います。
 まず、メジャー・カップというものでジンとベルモットの分量を量る。
ミキシンググラスに氷を入れ、バー・スプーン(カクテル専用の柄の長いスプーン)でかき回し氷の角を取り、溶け出した水を捨てる。
その中に材料を入れ素早く混ぜる(これを“ステアする”というらしい)。
この時氷が解け出すのを最小限におさえて素早く作ることで、ジンの味をより一層引き立たせるのがポイント。
ストレーナーという物でミキシンググラスにふたをして氷が入らないようにして、カクテルグラスに注ぎ(オリーブを入れ)、レモンピールする・・・・とまあ大体はこんな感じのようです。
(とにかく!全てを冷やす事が重要で、バーテンダーは指を氷水につけて冷やしてから作る人もいるとか。)
オスカルは“ジンとベルモットの最高の割合を見つける”と言っていたのでこの作業を何十回?か繰り返す事になるのかもしれません。
オスカルは自分が惚れ込んでしまったマティーニをアンドレも同様に気に入ったのが嬉しいので、彼にもしっかり飲ませてやろうと思っているようですから。
二人で仲良く作って、仲良く飲んで・・・・ジンを何本も空にするかもしれません。
もしそうなったら、オスカルは平気だと思いますが・・・・アンドレの次の日の保障は多分ないでしょう。
(管理人の私的見解ではアンドレはオスカルほど酒に強くはないので)
そしてアンドレは、またしてもおばあちゃんから理不尽な扱いを受ける事に・・・・・・・

mark ジンとベルモット

 マティーニにはドライジンが使われます。ジンは17世紀、オランダで医者が薬酒(ジュネバー・ベリーに解熱効果がある)として作ったのが始まりだそうです。これがイギリスに渡り、蒸留方法が変わってドライジンが造られたそうです。安い酒で、あっという間に広まり、一時期イギリスではジンによるアルコール中毒者の増大により社会問題にまでなったそうです。
一般大衆にも手に入りやすい安い酒ということなので・・・・・アンドレには馴染みの酒だったのかもしれません。
なお、オランダ産(ジュネバー・ジン)はコクがあり香味が強い為カクテルには不向きです。
ドライジンで有名なのは、ビーフィーター、ゴードン、タンカレーなどいずれもイギリス産です。
タンカレーの壜は消火栓を模ったもので、ケネディ大統領はタンカレーをご愛飲だったとか。
この他、ボンベイサファイヤというドライジンもあります。どうやらこれはカクテルで飲むというよりジンそのものを楽しむタイプのようですが・・・・壜の色がオスカルの瞳に似ているのです。(ただ単に青いだけと言う話も・・・)ボンベイサファイヤは下のノイリー プラット・ドライ(フランス産)のリンクからご覧いただけます。
なお、マティーニの話にある酒壜の画像はフリー素材のHPから頂いた物で、ゴードン・ドライジンです。
ジンのアルコール度数は(調べた限りでは)37度くらいから47.5度まであるようです。
セロー大佐がオスカルに贈ったのはビーフィーターかゴードンの47.5度の最強のものです。
 それから、ジンは冷凍庫で冷やして飲むのがベストだそうです。(今回の話で、オスカルがアンドレにワインクーラーに氷を入れて持ってこさせたのは少しでもジンを冷やしておく為です。)

 ベルモット(ヴェルモット)は、一般的にイタリア産よりフランス産の方が辛口、アルコール度数は17度前後。甘口タイプもあるようですが、マティーニにはドライベルモットと呼ばれる辛口がよく使われるようです。
マルティーニ エキストラ・ドライ(イタリア産)とノイリー プラット・ドライ(フランス産)が有名です。
勿論この話で登場するベルモットはフランス産です。
しかし、ベルモットが当時よく飲まれていたかは不明です。