アッパーエジプト旅行記(4)

ルクソール東岸編 


 楽しいアッパーエジプト旅行も今日が最終日です。今日はルクソール東岸の観光地を廻ることにしました。ルクソール東岸の見所は「カルナック神殿」「ルクソール神殿」です。そのほかに「ルクソール博物館」もあるのですが、ここはまあいいでしょうということで今回は見ないことにしました。

 今日は、これまでの観光に比べると時間的にはずいぶんのんびり出来ます。朝もゆっくり起きてまずは「カルナック神殿」に向かうことにしました。
 このカルナック神殿は私たちの泊まっているホテルから歩いて行けない距離ではないのですが、徒歩でいくにはいささか長いし、さらに暑いので、乗り物に乗ることにしました。
 乗り物といっても行くとしたら「タクシー」か「ミクロバス(乗合バス)」ぐらいしか選択肢はなさそうです。ルクソールのタクシーは既に目一杯経験させてもらったので私たちは迷わずミクロを選びました。
 程なくミクロを発見しました。しかし「カルナック神殿に行きたい」というとミクロのくせに「5ポンド」とかのたまいます。おいおい、ミクロだったらせいぜい一人50ピアストル(約20円)だろ。ほんといい加減にしてくれよ。ルクソール。そうして、いくつかのミクロをやり過ごしてまともそうな一つに乗り込みました。ミクロは1人25ピアストル(約10円)のはずです。しかし、1ギネー(約40円)とか払っちゃうとまずお釣はもらえないだろうなと思って50ピアストルを払いました。
 ルクソールのミクロなので50ピアストル払っても文句いわれそうだな(足りないとか、もっと払えとか、、、)と思っていましたが、運転手は何も言いません。良かった。なかなかいい運転手みたいです。ふとこのミクロの窓を見ると「キリスト」の肖像画のシールが沢山貼られていました。この人コプト(原始キリスト教)教徒なんだ。だからか、、、(喜田くん、モズレムに偏見が、、、:大家)
 ミクロを降りると眼前にはカルナック神殿が見えます。この神殿も結構大きく、外国人の観光客の姿も沢山見えます。
 チケット売り場でチケットを購入して中に入りました。

 中に入ると色んな遺跡が並んでいます。ただ、遺跡に関して言わせてもらえば、私たちは既にこれまで数多くの似たような遺跡をエジプトやアラブで見させてもらっているために、特に「おおおーーー!!!」といったような血湧き肉踊るような感動は起こりません。昨日アブシンベルも見ちゃったし、、、
 この遺跡も決して陳腐な遺跡ではないのですが、私たちは「すごいね」といった程度です。
 それでも、ゆっくり遺跡を見学してからここを後にしました。

 その後はまたミクロで中心部に戻ってきました。ちょうど時間は昼過ぎで、私たちのお腹も空いてきました。いままで4日間我慢してきたあとげんに「マック行きたい?行っていいよ」というと、これまで私に見せたことのないような喜びようで「うん、行く行く」といってます。玄ちゃんはもう知っていると思いますが、マックキ*ガイでエジプトでマックを見付けるととりあえず入らずにはいられないらしいのです。
 今までもカイロの何ヶ所かのマック、アレキの何ヶ所かのマック、マンスーラのマック(ここは電話をかけるとマックの従業員はあとげんからと分かるらしい)、シャルムのマック、、、と数え切れないほどのマックを訪れています。これだけマックに傾倒してるんだからマックから表彰状でももらえるといいのにね。
 ということで初日にルクソールでマックを見付けた時も玄ちゃんは行きたそうな顔でそれを舐めるように眺めていたのです。
 2人でマックにはいると中は西洋人の観光客で既にいっぱいです。みんなマック好きなんだね。
 あとげんは中に入ると早速店内を隅から隅までチェックしてます。そして注文を待っている間に
「知ってる?エジプトのマックってね、各地域によって描いてある絵が違うんだよ。例えばここは遺跡関係の絵でしょ。これがシャルムだったら魚が書いてあるのね、でマンスーラだったら(音楽が盛んな地域なので)楽器が書いてあったりね、、、、、」
 と、貴重な情報を提供してくれます。へえ、知らなかったよ。ありがとう。そういえば、昔「カルトQ」というマニア度を競うテレビ番組がありましたが、今、もしそれがあってテーマが「エジプトのマック」だったらきっと玄ちゃんはぶっちぎりで優勝できるでしょう。(京都もマックはねえー、看板が派手な赤じゃなくて茶色なんだよー:大家)
 ただ玄ちゃん情報によるとこのマックは普通のマックより若干値段が高いみたいです。どうも観光地のマックは高いみたいと教えてくれます。ほんと、何でも知ってるのね、、、

 マックでのんびりハンバーガーを食べた後ホテルでさらに少し休憩することに。なんせここ暑いんですよ。一旦外に出ると「むぁ〜〜〜」っという熱気が襲ってくる。何で3月でこんなに暑いんだろう?それはここがアッパーエジプトだからですね。

 ホテルで少し休憩した後ルクソール神殿へ向かう。
 ルクソール神殿の目玉といえば、やはりオベリスクでしょうか? 昔はここに2本のオベリスクがあったらしいのだが、今は、1本がパリのコンコルド広場にあるらしい。う〜ん。2本ある方がバランスが取れてて美しいのに、、、

 ルクソール神殿を見終わった後は土産物スークを冷やかすことに。
 お土産物屋が沢山並んでいる中で「絵葉書1枚20ピアストル」の看板が目に入りました。今まで見た中でも絵葉書で一番安いのは1枚25ピアストルです。嘘だろうな〜と思いながら、葉書を眺めていると見せの親父が「どう?」と話し掛けてきます。玄ちゃんが「これ1枚20ピアストル?」と確認すると「そうだよ」といいます。本当に1枚20ピアストルなんだ。安い!
 私も玄ちゃんも何枚か絵葉書を買うことにしました。
 絵葉書を買い終わるとオヤジが「日本語で少し書いて欲しいことがある」といいます。良くある「この店は安いです」とか「親父は親切」とか書かされるのかなと思いながらも絵葉書に関しては実際に安かったので「絵葉書は安いです」ぐらいなら書いてもいいなと思い店内に入りました。
 そこで、話を聞いていると、どうやら彼は以前知り合った日本人の観光客に手紙を書いて欲しいといっています。いいよ。といって手紙を書きはじめました。
 「お元気にしていらっしゃいますか? 私はルクソールの**というものです。あなたにすごく逢いたいです、、、、、」
 と、手紙に書いていたところ最後にこの親父は
「100$欲しいです。送って下さい」
 と書け!といってきます。
 私が「え〜?何で?」というと「以前彼と約束したんだ!」といって譲りません。
 この親父は珍しくまともそうと思っていたのに、あっさり覆されました。(これがエジプトの醍醐味だよねー:大家)

 その後「店の宣伝も書いて」といわれました。$100がなければ「親父もよさそうだよ」とか書いても良かったのですが、私は「絵葉書は確かに安いけど、他のことは知りません」と書きました。

 本当に、、、最後までルクソールは侮れませんね。

 これで楽しかったアッパー旅行ももう終わりです。最後はこちらでのお約束となった牛肉炒飯と、コフタを食べ、夜はビリヤードでしめました。

 ああ、アッパーエジプト。
 もう多分きっと訪れないと思うけど楽しかったよ。ありがとう!
 

ルクソール東岸の感想

今回の旅行の感想



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