アレクサンドリアからの最後の手紙になりました。


拝啓

 エジプトは夏がやっと折り返しといった炎暑の候、皆様におかれましてはますます御健勝のこととお慶び申し上げます。

 さて、1999年の7月12日をもって私はエジプトでの青年協力隊員としての活動を終え13日に帰国することになりました

 思い起こしてみると2年間はあっという間だった……と格好良く書けるほどここでの生活が順調だったわけではありませんでした。赴任直前での突然の任地変更、約1年に渡るユースホステル生活でのじんましん騒動、エジプト人コーチとの喧嘩、指導方法での行き詰まり、と悩んだことを書き上げればきりがないぐらいです。

 赴任当初はとても2年の任期を全うできないと自分で思ったほど軟弱な私が、曲がりなりにもこうやって2年間の任期を全うできたのは一重に弱った時に親身になって相談にのってくれた同期隊員のあとげんや、豊富な経験をもとに適切なアドバイスをして下さった専門家の方々、JICA所長を初めJICAの所員の方々、また、カウンターパートのヌールをはじめエジプト人やかわいい生徒たちに助けられたおかげです。本当に皆様ありがとうございました

 私事で恐縮ですが、帰ってからは「就職」という新たな戦いが始まります。折りにも現在は就職が超氷河期といわれていると聞きます。新卒でありながら新卒でないような私は就職もなかなかスムーズにいかないのではないかと危惧しております。しかし、エジプトで培った「くじけない」「まあ、何とかなるかな?」といった前向き(?)な気持ちでやっていきたいと思っているところです。そして、使いたくはない言葉ですが、最終的には「インシャアッラー」でしょうか? とにかく、「歌って泳げる元協力隊員」をキャッチフレーズに頑張ろうと思います。

 また、帰国された際は是非ご連絡下さい。フールとコシャリを作ってお待ち申し上げております。

 それでは、皆様におかれましてもエジプトの暑さ、エジプト人の暑さに負けないように毎日が暖かく過ごされることを心よりお祈り申し上げます。

敬具

1999年7月吉日      

 
                                                        メイヤメイヤ     



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