学習参考書で脳内エステ  

  

  中学生時代に使っていた数学の参考書をひもといた。
ひもといたらバラバラになった!(小朝のギャグ)

 今 ちまたで、暗算のドリルが売れている。
小学生レベルの、ごく簡単な計算問題が、何十問も並んでいて、
それをできるだけ早く解いていくわけなのだが、この、単純な暗算が、さび付いた頭をほぐすのにすこぶる効果があるらしい。
この姉妹編には、速読ドリルなどというものもある。有名な小説などの一部を、できるだけ速く音読していくという仕掛けなのだ。
こういった体裁の本が、今までになかったのが不思議なくらい。
「単純」「簡単」というのが味噌らしい。
この問題集を考えたセンセイ、
実際に試してやわらか頭になったことが、この出版の成功に結びついたのだから、やっぱり 効果は本物なのであろう。

そこで、提案。
なにも、新しくドリルを買わずとも、自宅の書斎に眠っている、
若かりしころ自分が使った学習参考書をひもといてみよう。教科書でもOK。
(そんなもの、とうの昔に捨てたという方、この後の文章は参考になりません。悪しからず)
頭の活性化を期するなら、最も効果的なのが、数学だと思う。
ぱらぱらとページをめくれば、10代前半の、いきいきとしていたころの自分の文字が、古びたページの片隅に踊っている。
しょうもない落書きが 消えずに残っている。
あの子の名前がしるされている・・・
おんなじところで やっぱりつまづく。
嗚呼、郷愁の学習参考書!
気の向くままに問題とむかいあえば、そこはあの日の教室・・・

頭の体操という本筋からはずれたか?
いや、はずれてはいません。
ひとときの心のトリップは、きっとあなたを元気づける。
青春時代のパワーを再吸収できる。

頭と心、両方に効く学習参考書、この冬、取り組んでみませんか。

                                 16・12・18