日本酒の温度と表現について熱燗ってホントに熱い?

  

 居酒屋で、燗酒を注文するとき
あなた、何て言いますか?
カウンター越しに聞いていて、悩まされるのがこれである。

 結論から言うと、単に「あたためた酒」=『熱燗』と思っている人が
実に多いのだ。
それも老若男女問わず。
スタッフから「熱燗一丁お願いします」
と オーダーがはいったとき、
さて このお客さんは、どっちの意味で熱燗といっているんだろう・・
と、注文主の顔を見やりながら考えこんでしまうのである。

 普通に「お燗して」と注文を受けた場合、通常45℃位を目安に
燗をする。
「熱燗」といわれたら、それよりも熱い温度、
すなわち、50〜55℃にして提供するのが常だ。
ところが、それを一口ふくむや、
「熱すぎるなー、これ」
などと言っている声が聞こえると、
(あー、やっぱり違っていたか)
などと、悪くもないのに反省してしまう。

そこで提案。
みんなで、燗酒の定義を見直しませんか?
下に、日本酒造組合中央会のホームページから引用した、
燗酒の温度一覧を載せます。
ささやまでは、これにのっとって燗をつけています。

燗の表現と温度   冷やの表現と温度
日向燗(ひなたかん) 30℃近辺
人肌燗(ひとはだかん) 35℃近辺
ぬる燗(ぬるかん) 40℃近辺
上燗(じょうかん) 45℃近辺
あつ燗(あつかん) 50℃近辺
飛びきり燗(とびきりかん) 55℃以上
 
雪冷え(ゆきひえ) 5℃
花冷え(はなひえ) 10℃
涼冷え(すずひえ) 15℃

冷酒の表現なんか、とっても風流。
ただ、燗をつけるのに比べて、温度を
雪 花 涼と冷やし分けるのは、無理かもしれません。
せめて「常温で」くらいにとどめていただけたら と思います(゜o゜)

さて、今夜も、体調や料理と相談しながら、
美味い日本酒を飲みましょう。
                           2006.2.26