Closer with Josh Groban(amazon.co.ukインタビュー)

"Oceano"

僕にとって、この曲は完璧なオープニングトラックでした。
静かに歌い始めるところとか、突然の転調やドラマチックなリズムで仕上げているところとか、色々な面白い要素が入っています。とても楽しんで歌えました。

"My Confession"
この曲はレコーディングの終わりのほうで録音しましたが、してよかったと思います。
素晴らしいリズムだし、自然な歌声を全く痛めることなく、ソフトでポップな音楽以上のものを表現させてくれました。
この曲には、誰かを深く愛すること、そしてそれをもう隠しきれないことへの不安を表した、素晴らしい歌詞が付いています。

"Mi Mancherai"
イル・ポスティーノという映画のテーマ曲で、何年も前から好きだった曲です。
映画音楽って素晴らしくて、ときにはまさに「歌の生まれる源」になると思います。
このテーマ曲は、"Mi Mancherai(I will miss you)"という曲を生み出しました。
ジョシュア・ベルは世界的に活躍する素晴らしいバイオリニストの一人で、彼と一緒に歌えるなんて、とても名誉なことでした。
バイオリンはこの曲の甘く切ない思いを表現するのに最適で、ジョシュアは見事な演奏をしてくれました。この曲はかなり好きです。

"Si Volvieras a Mi"
スペイン語で歌うのは大好きです。ラテン音楽も前々から好きです。
この曲はラテンとクラシックが影響しあって、うまく融合しているところが気に入りました。
この曲では、ラテンとクラシック、両方の影響を受けて、僕はラテンでもクラシックでもない、その間に位置するスタイルで歌うことが出来ました。

"When You Say You Love Me"
ついに明るいラブソングです!この曲はまず歌詞が気に入りました。
愛する人からその言葉を聞くと、どんな風に感じるのか、よく表していたんです。
どういうわけか、いつも僕は悲しいラブソングを歌いがちなので、歌うたびに幸せな気分になれる曲を歌えるようになったことは喜ばしいことです。

"Per Te"
この曲はアルバムの中で、僕の初共同制作作品です。
ウォルター・アファナシエフと共同で作曲しました。
"Per Te(For You という意味)"の美しい歌詞は、マルコ・マリナンジェリによるものです。
常々作曲したいとは思っていましたが、ファーストアルバムのときは、まだしないほうがいいと思ったんです。
自分で作曲した曲を自ら歌うというのは、すごいことです。とても誇りに思っています。
みんなも気に入ってくれると良いなと思っています。

"All' Improvviso Amore"
この曲は力強いところがとても気に入っています。
短めで快活、ツアーで歌うにも、ひとつのアルバムの真ん中に持ってくるにも、ちょうどいい曲です。
テンポがいいし、盛り上がりますからね。

"Broken Vow"
この曲は初め、アメリカで放送されたTVスペシャルで歌ったもので、レコーディングしたいお気に入りの曲になりました。
元々はララ・ファビアンの曲なので、男性が歌えるようにいくつか歌詞を変更しましたが、込められたメッセージは一緒です。タイトルに現れているように、傷ついた心と、諦めを歌っています。哀しくも、美しい曲です。

"Caruso"
いままでで一番壮大なもののひとつで、歌うには少しおじけづいてしまう曲です。
これまでたくさんの憧れのアーティストが歌ってきたものなので、挑戦する前に、今がその『時期』かどうか確信する必要がありました。
今回のアルバムがまさにその『時期』だと思いましたし、やってよかったとおもいます。
一連の歌詞はとても速いですが、朗々と歌い上げるサビではゆっくりになります。

"Remember When It Rained"
このアルバムの2曲目の共同制作曲で、本当に誇りに思っています。
歌詞は全て自分で、曲はエリック・ムーケという素晴らしい作曲家/プロデューサーと共同で書きました。
そしてこの曲でピアノデビューも!
この曲には色々な意味が込められていますが、一番には、愛を失って、それを理解しようとする、そんな気持ちが書かれています。

"Hymne a L'Amore"
このアルバムの中でたぶん一番手ごわかった曲のひとつだと思います。
いくつか理由がありますが、一番の理由は、伝説的な歌手のエディット・ピアフが歌ったものであり、たくさんのアーティストが歌ってきたとしてもピアフのバージョンが決定版であることだと思います。
ピアフの生き方と重なる歌詞は、僕の心に深く響きました。
フランス語で収録する最初の曲として、どうしても歌いたかったんです。

"You Raise Me Up"
Closerの最初のシングルカット曲で、とても特別な曲です。
この曲のように、さまざまな人が、さまざまにその意味を捉えることが出来るというものは、なかなかないと思います。
この曲は、その人の精神を出来る限り高く持ち上げてくれる誰か、何かにささげる歌です。
それは家族かもしれないし、愛する人や、友達、恩師、あるいはもっと精神的なものかもしれません。
僕にとってはこれらの全てです。
音楽的には、オーケストラをバックにアイリッシュ音楽とゴスペル調の音楽が混ざり合うところが大好きです。

"Never Let Go"
さて、この曲については何から話そうかな。
これはこのアルバム3曲目の共同制作曲で、作詞は自分で、作曲はまたエリック・ムーケ(彼はディープ・フォレストの一人です)と共同で書きました。
僕は物心ついたときからこのグループのファンで、ワールドミュージックや電子音楽をあんなに感情豊かに使う手腕にはいつも感銘を受けていました。
彼らがピーター・ガブリエルとセッションした曲を聞いたとき、彼らは自分たちの音楽を別のアーティストと見事に融合させることが出来る、と思いました。
そして、彼らとセッションすれば、今までと違うけれども、面白いだろうと僕は感じたのです。
思ったとおり、スタジオでの彼らとの仕事は、僕の願っていた通りのものになりました。
音楽的には、人が聴きなれた音楽とは少し違うものに挑戦できました。
歌詞は、社会や恋愛でのすれ違いについてや、本当に大切なものを手放すなということを伝えています。
この曲は最後にもって来ました。この曲が、作曲以外の可能性や、さまざまな方向性を示してくれればと思っているからです。

訳:やっちゃん →HP
Amazon.co.uk Closer with Josh Groban