1通目の手紙

僕たち犬は、とても寂しがり屋で、いつもあなたと一緒にいたいのです。
あなたがいないといつだって、すごく哀しい。
僕と暮らすまえに、どうか、このことを心にとめておいてください。







2通目の手紙

あなたが僕に期待していること、
それが分かるようになるまで、

      少し時間をください。      






3通目の手紙
僕を信じてください。信頼関係こそ、僕の生きがいなんですから。






4通目の手紙

僕に話しかけてください
複雑な内容はよく分からなくても僕のことを話題にしているときは、
あなたに声の調子でちゃんと話を理解できるのです。







5通目の手紙

どうか、だらだらと僕に腹を立てませんように。
       それと、おしおきとして長い間、閉じ込めないでください。     






6通目の手紙

あなたは忙しいと、僕にかんしゃくを起こしたりしますが、僕だって気分が
すぐれないときがあるんです。食べ過ぎだったり、直射日光に当たりすぎたり、
たんに疲れていて、それで機嫌が悪い場合もあるのです。







7通目の手紙

あなたには仕事や趣味があるし、友達がいる。
      でも、僕には、あなただけしかいないのです。 
     



 


8通目の手紙

僕をどう取り扱うか、
あなたの接し方を僕は決して忘れない
      ということを頭の中に入れておいてください。
      






9通目の手紙

犬のあごと歯は、立派な武器です。
警察犬などは犯人の手を、やすやすとかみ砕くほどですから。
でも、僕はそんなことしようとは思ってはいません。
 






10通目の手紙

僕が年を取ったときは、どうぞ世話をよろしくおねがいします
あなた方人間も、いつかは老後を迎えるのですよ。






11通目の手紙

僕が苦しんでいるときは、どうか離れずにずっと一緒にいて下さい。
あなたがそばにいると、どんなことだってラクに思えてきますから。





                                                林 良博 教授著
                                                「犬が訴える幸せな生活」より


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