2011年5月12日 18:30開演
月組新人公演『 バラの国の王子 』
於 東京宝塚劇場





下級生ファンの醍醐味ってこういうところにあるんだなあ(*T_T*)。

大劇場の新公でも「上手くなった!」と大喜びしていたけれど、
今回は輪をかけて上手く、そして格好良くなっていたのでした…!!
(ファンの欲目かもだけど、でも客観的にも良かったと信じてる…)
まさか、ゆりちゃん(紫門ゆりや)のことを
こんなに早く、真顔で「かっこいい!」と言える日が来ようとは…!!!

すみません、大絶賛です。絶賛させてください。

まあ、翌日曜日に本公演を観て
本役さんの存在感も改めて感じたりもしたんだけど(爆)、
でも本役さんとはまた違った役作り、アプローチで、
本当に良かったのです。

まず登場。先代の王様。
おや、目の下がキラキラしてる。あれ、大劇場でもそうだったかな?
そして、大劇場よりも線の太さが出てきた、気がする。

妹君に酒や賭け事を教え込まれ、悪い人になってしまった王様!
「あっはっはっ!」
…大劇場でがっくり来た分、実はこっそりどきどきしていたのですが、
いいじゃん!!!
低めの声で、そしてその後の、妹君を観る目つき。目が据わったような。
あのあの、…え、エロ親父?(*>_<*)
ちゃんと、エロ親父な目線になってました…!
エロ親父なまま、妹君を抱いて上手花道に去っていきましたよ…!!!
のーん! そんな子に育てた覚えはありません!!(爆)

そしていよいよ、今の王様。
こちらも、大劇場よりだいぶ最初から強い王様になっていました(*>_<*)。
でも、母の魔法にかけられている、という主軸は変わりなく。
新公インタビューでも言っていたけれど、
あまり動きすぎないように、というのをとても気をつけたんだろうね☆
とても自分に自信のある王様になっていたのです。
だから
「♪王様は〜人の〜ほしいものなら〜 何で〜あれ手に〜入れたいの、で、す!」
がすごく分かる。
決してベルが好きなわけではなく、「ほしい」のだということが。

「♪それでこそ〜人間だ〜〜!」の歌も、本当に、本当に上達した…!(*T_T*)
まだちょっとざらざらしたりしてるけど、
基本的に音がこもって低めに入ることもなくなり、
なによりまっすぐ声が飛ぶようになって…!!!
動きも綺麗だし、しっかり身体全体を動かすのでメリハリもあるの。
視線の動かし方とかも。
銀鏡を渡りきった瞬間、
思わず「今すぐリピート!」と巻き戻しボタンを押したくなりました☆
(しかし、「臣下たち、聞け!」と言ってるのに、
臣下がアンリしかいない…ツライ…(^ ^;;)

母上とアンリとの三重唱もまた、聴かせてくれたー!!
「♪私には〜 手に入らない〜というこ〜とが〜〜 理解できません〜!」
母上とのデュエット(これ、よく考えたら二番手同士のデュエット、なんだね。
母子だけど…(爆))もいい感じで☆

ベルを牢屋に閉じ込めるあたりも、
いっそもう人としての心を失っているかのような冷酷さ。
「私の寛大な心が伝わらなくて残念だ」とか。

でもやっぱり何より私の中で一番感動するのは、
大劇場でも好きだったけれど、さらにパワーアップした、
野獣の魔法が切れてしまったあとの、王様の心の流れなのです。
元野獣の王子から自分の母の魔法により野獣にされていたことを聞かされ、
それまで信じていた母への疑念が浮かぶ表情。
母がさらに魔法をかけようとしたことで、それが本当だと知り、
ショックを受けながらもその母を右腕で制して。
その上で、でも今まで王として国を束ねてきた自負を持って
「♪私か〜〜」と選ばせるのだけど、
ここで「♪やはり私か〜」の時の笑みがまた、良かった。

それなのに!
アンリや臣下たちに酷いことを言われて追い詰められ…!!(*>_<*)
私は思わず「いやー! そんなに追い詰めないでー!!」と
オペラを握りしめました(^ ^;;。
(かなり痩せたのでふとももがちょっと物足りなかったのは内緒)

そして、野獣王子によって追放を告げられたあとの態度が何より好き。
号泣して嘆く母、しかも今まで自分へも魔法をかけていた母をいたわり、
「すべてを深く考えたい…」
…本当に、すべてを真正面に受け止めた台詞。
これから母を連れてマントヴァ(?)に向かい、
「人として」本当にあるべき姿を考えるのだろうと思わされました。
そういった深みのあるお芝居だった。
本当に良かった…(*T_T*)。

それなのに!
あの、たどたどしいご挨拶…!!
きっと「紫門ゆりやです!」と名乗ったところで今日のお仕事おしまい、
になってしまったのだろうなと思われるくらい、
一言一言探しながらのご挨拶☆
「この役とはお、お別れとなりますが」の言葉の選び方も
可愛くて死にそうです。
ああ、このギャップがたまりません…!!!


…ゆりちゃんだけで長くなっちゃった(笑)。
これ、まだ出番が少ないからこんなものなんだよね、きっと☆

というわけで、ほかのキャストについても軽く(爆)感想など。

■野獣<王子>:煌月爽矢(本役:霧矢大夢)

大劇場ほど台詞回しなど本役さんコピーではなくなってて良かった☆
ときどきやっぱり彷彿とさせるけど。
そして、何より王子に戻ったときのカツラが良くなってて良かったです!

あと、ハツラツなご挨拶も(とても軽いけれど)良かったね。
「青春のすべてをかけて!」に笑いました☆

■ベル:愛風ゆめ(本役:蒼乃夕妃)

お化粧も大劇場より頑張ったかなー(*^ ^*)。
この子は素化粧のが美人さんなのね(^ ^;;。
でも、とても娘役さんらしい、お姫様らしい歌声とお芝居で良かった。
カツラも少し、直ったかなー。

■家臣<虎>:珠城りょう(本役:明日海りお)

みりおちゃんのお衣装とちょっと違う…?
そりゃあ入らないよね(^ ^;;。

丁寧に歌い、丁寧にお芝居してた。
本当に押し出しが強いなあ☆ いい意味で目が行く。

■商人:輝月ゆうま(本役:越乃リュウ)

それこそ本役さんを彷彿とさせる役作りでしたね。
でもこの若さでお父さん役をしっかりこなせる落ち着きが素敵。

■妃<清き仙女>:白雪さち花(本役:花瀬みずか)

やっぱりさち花は悪役イメージが強くて、ホントごめん…。
ていうか、あーちゃんの凄さを実感。

■家臣<ミスター・モンキー>:輝城みつる(本役:桐生園加)

彼女はお歌の人なだけあって、こっそり本役さんよりお歌は上手だった☆
ただ、ライオンを演じた貴千碧ちゃんのダンスが素晴らしくて、
(とくに虎とライオンがシンクロして二人で踊るシーンで)
一緒に踊る虎さんが可哀想だから配役が逆だったらよかったのに、と
思いました(爆)。

■アンリ:千海華蘭(本役:青樹泉)

華蘭ちゃんも、少し大人っぽくなってきたねえ!
そんなに王様を追い詰めないで…!(爆)
そういえば
いっそ「♪王〜よ〜〜」の音程は本役さんより良かった気が(爆)。

■長女:鳳月杏(本役:星条海斗)

大劇場のときより弾け度UP☆
そしてイジワル度もUP(笑)。
いいですね☆
綺麗だしースタイルいいしー☆

■次女:晴音アキ(本役:憧花ゆりの)

チナツと一緒に頑張ってました!
両手を顔の隣に置いての「ありがとうございます〜〜」は
笑っちゃうね☆

■妹君:花陽みら(本役:彩星りおん)

頑張りすぎたのか、時々声がひっくり返ったりしてたけど(^ ^;;、
でもすごく悪役らしい悪役で良かった!
いつでも代役行けるんじゃ、というくらい。


そのほかのキャストで気になったのは、そうねえ、
やっぱり小鳥さんたち?(*^ ^*)
キツツキ(本役:響れおな)のあまりらちゃん(天翔りいら)や
今回名前を覚えたヒバリ(本役:紫門ゆりや)の隼海惺ちゃんとか。
隼海惺ちゃんって、本公演でもけっこういい位置にいない?☆


というわけで、とりあえずここまでにしようかな。
眠くなってきたし☆
カッコいい王様の夢を見ながら休みましょう〜
(気づいたらご挨拶になってそう…!)。


 fin