2010年7月23日 17:00開演
『 寺田瀧雄メモリアルコンサート 歌い継がれて 』
於 東京宝塚劇場


実は友人のピンチヒッターで行ったのです。
しかし…行かせていただけて、よかった。
ツイッターでも呟いたけど、正直、打ちのめされました。
宝塚の歴史と、その重みに。

だって、本当に、
私が宝塚ファンになった頃にトップさんだった人たちが
最下に近い下級生なんだもの。
最後、みんなで銀橋に出てきたときに、
銀橋の端っこにいるんだもの。

そしてこれはこの後詳しく書くけれど、
上級生のトップさんたちの、そのオーラ。
今まで、鳳蘭さんのことを、
彼女が現役だったらファンになったと何度も書いてきたと思うけれど、
ある意味それすら凌ぐすごさのあったのが、
眞帆志ぶきさんでした… !

もちろん(?)観客層も、
ずっと宝塚を愛し続けていらしたであろう皆さまがとても多くて。
正直、「もしかして私、一番若いんじゃ」と思いましたよ。
専科さんエンカレッジコンサート以来初めて。

でもある意味びっくりしたことには、
そんな、まだまだ10年程度の初心者ファンである私にも
知っている歌が山のようにあったということ。
それだけ同じ歌を繰り返し歌い、愛し続けることによって、
ファンの再生産もはかっているんだなということに
宝塚歌劇団のビジネスの巧みさを思いました。

これからスターさんごとに軽く(ごめんね、明日には大阪に行くので
時間があまりないのー)書こうと思うけれど、
まずは司会者のお二人から。

・鳳蘭さん&檀れいさん

檀ちゃんをナマで見たのは久しぶり。
檀ちゃんだけ「司会」扱いで歌を歌わせてもらったのはご愛敬(?)だけれど、
ツレちゃん&檀ちゃんの会話が噛み合っているのかいないのか、
ツレちゃんがお母さんのように檀ちゃんを微笑ましく眺めていて
とても愛らしかったです。

司会として出てくるなりのツレちゃんの台詞
「私、あなたとこんな風に並びたくなかったわ」(笑)
「そんなこと言わないでください…(笑)」
「分かるでしょ?(と客席に向かって)」
とても若くて細くて愛らしい檀ちゃんと、並びたくなかったようデス☆

その後も、ツレちゃんはとてもフリーダムにいろいろツッコミつつ、
檀ちゃんがそれにおかまいなしに自分の台詞を読み上げる(笑)、
なんとも面白いコンビでしたー。

「寺田先生が亡くなったとき、あなたはどうしてたの?」
「ちょうど、月組の主演娘役にならせていただいた頃で」
「じゃあ、寺田先生に、トップ娘役の姿を見ていただいたのね。良かったねえ」(笑)
みたいな。

そんな二人の会話の間を、
他の皆さまはほぼ一言もお喋りすることなく
ひたすら歌い継ぐ、そんなコンサートでした☆

以下、スターさんのお名前と歌われた曲名、そして感想を軽く綴って参りますね。
すでに記憶は怪しいのだけれど。
だって、みんな本当に個性的なお衣装で、
すごいなあ、と観ているうちに終わって行っちゃうんだもの。

■眞帆志ぶき
「ファニー・フィーリング」<ファニー・フィーリング>
「アマール・アマール」<ノバ・ボサ・ノバ>
「愛!」<ポップ・ニュース>

上から2つを1幕の最後に歌われたのです。続けて二曲。
それがもう…なんというオーラ。
正直に言うと、ファンの皆さま、本当に本当にごめんなさい、
言葉を選ばずに言うと、ちょっとグロテスク(爆)。
お衣装が、
1幕はキラキラウエスタン、
2幕はオフホワイト変わり燕尾で、
とても若々しい、マットな感じなだけに、
対比としては、ドキドキするようなものだったのでした。
しかし、それを補ってあまりあるオーラ。有無を言わさないオーラ。
1曲を歌い終えて、客席に背を向け、上着を脱ぐ。
その、もったいぶった動作に、客席は固唾を呑んで見守るわけです。
あの緊張感と、「ただ脱いだだけ」と分かったときの
なんだか軽い、明るい笑い。
スターだな、と思いました。
これだけで客を引っ張れるんだもの。本当にすごい。

そして、アマール・アマールの前奏がかかったときにも
1階席の、たぶん真ん中へんあたりから「スータン!」と声がかかったのです☆
おお、と思いつつ、アマール・アマールを色気たっぷりに歌う
眞帆しぶきさん。
そして曲も終盤に入り、♪アマ〜〜〜〜〜〜〜ル、の後のパウゼ(まったく音のない瞬間)。
ここで、1階席のあちらこちらから
「スーーータン!!」とかけ声がかかったのでした!!!
…私は知らなかったよ。そのパウゼがかけ声をかけるためのものだったことを。

それこそが、皆さんの青春だったのだろうと思い、
その、今に至る熱さに、私の胸も熱くなりました(*T_T*)。
超素敵。
これぞ、宝塚愛。

■初風淳
「青きドナウの岸辺」<ベルサイユのばら>
「白い花がほほえむ」<ラムール・ア・パリ>
「いのちある限り」<いのちある限り>(鳳蘭さんとデュエット)
「櫻の舞」<舞三代>

「青きドナウ〜」はもう彼女の持ち歌ですよね。
そして彼女のイメージは、
先日の「百年への道」で覆されてはいるものの(笑)、
やっぱり品のある素晴らしさ☆

■榛名由梨
「心の人オスカル」<ベルサイユのばら>
「永遠」<永遠物語>
「瞳の中の宝石」<バレンシアの熱い花>
「サヨナラは夕映えの中で」<風と共に去りぬ>

バトラーさんはこの方でしたか。
私の中では、アンドレのイメージが強いけれど。
そして、こっそり言うと、汝鳥玲さんに似てません?(爆)

■汀夏子
「ばらベルサイユ」<ベルサイユのばら>
「生きるときめき」<星影の人>
「炎の妖精」<去りゆきし君がために>
「別れのフラメンコ」<去りゆきし君がために>

超ツボ…!
これ以上聞きたい方は、私に直接聞いてください。

■鳳蘭
「愛の宝石」<ラ・ラ・ファンタシーク>(安奈淳さんとデュエット)
「駆けろペガサスの如く」<ベルサイユのばら>
「白夜わが愛」<白夜わが愛>
「セ・シャルマン」<セ・シャルマン>
「いのちある限り」<いのちある限り>(初風淳さんとデュエット)
「セ・マニフィーク」<セ・マニフィーク>

世界で一番、「行け!」(byフェルゼン)のカッコいい人認定!
ふるえましたー(*>_<*)。
そしてどれも良かったけど、
まるで藤井先生のショーのように
共演者に銀橋を回らせながら自分は銀橋の階段で歌う
「セ・マニフィーク」は、っもう誰にも渡せない曲ですな!

■安奈淳
「愛の宝石」<ラ・ラ・ファンタシーク>(鳳蘭さんとデュエット)
「愛の巡礼」<ベルサイユのばら>
「さくら権八」<春の踊り〜日本の恋の物語〜>
「紫に匂う花」<あかねさす紫の花>
「夢人」<ザ・レビュー>

ひっつめ髪で。
広告の写真とは微妙に違うイメージ。
そして「あかねさす〜」は彼女の曲なんだーと知る。
「夢人」も。
酒井先生の代表作でもあるらしいです。

■瀬戸内美八
「小さな花がひらいたメドレー」<小さな花がひらいた>
「エーゲ海に想いを」<エーゲ海のブルース>

ごめんなさい、実は微妙に分からなかったのだけれど、
マリコさん(麻路さき)にちょっと似ている顔の白い人?

■麻実れい
「纏しぐれ」<千太郎纏しぐれ>
「うたかたの恋」<うたかたの恋>(一路真輝さんとデュエット)

先輩方より曲数は少ないけれど、
なんだかすごいインパクトでした…!
彼女もすごいオーラ。

「纏しぐれ」では火消しの格好(法被をジーンズの上に着て帯しめて)で、
法被の襟(?)をきゅっと押さえたりしていなせな感じ。
そして、一路さんとの「うたかた〜」では、
もう八分音符も四分音符もあんまり気にしない(爆)ような
濃い歌い方で、
いや、こんなに濃いルドルフってありなのか、と一瞬考え込みました(笑)。
しかし格好良かった。

■峰さお理
「花風吹」<紫子>
「エル・アモール」<哀しみのコルドバ>

あれ? エル・アモール歌ってる。
白いドレスに赤いサッシュ、だよね。
こちらがマリコさん似の色の白い人だ。おかしいなあ。
…なにぶんにも初心者ファンなもので申し訳ありません。

■高汐巴
「琥珀色の雨にぬれて」<琥珀色の雨にぬれて>
「愛あれば命は永遠に」 <愛あれば命は永遠に>

琥珀〜かあ。
この人がぺーさん、なのね、と想いながら見てました。
(合ってるよね?)

■寿ひずる
「花の舞拍子」<花の舞拍子>
「彷徨のレクイエム」<彷徨のレクイエム>

プログラムの写真より大きい…とか言っちゃっても許される?
たぶん、この年代の方々が、
私にとっては一番遠いんだろうなあ。
ごめんなさい、よく分からなくて。

■平みち
「うす紫の恋」<大江山花伝>
「そして、今」<アンド・ナウ!>

「そして、今」の手拍子の早さに恐れおののいた。
そして「いま!いま!いま!」という繰り返しに
若さとパッションを感じた。
こういう時代だったんだろうなあ。高度経済成長期?

■剣幸
「悲しみのソナタ」<パリ、それは悲しみのソナタ>
「川霧の橋」<川霧の橋>

あれ? あの曲が川霧の橋だったか。
おみっちゃーん、だったか。
ウタコさんくらいになると、
一応知っているでございますですよ☆ もちろん。
「ミーマイ前夜祭」とかもあったしね(行ってないけど)。

■日向薫
「大いなる落日」<紫禁城の落日>
「炎のボレロ」<炎のボレロ>

私の中で、今は亡き大浦みずきさんと日向薫さんを混同することが多くて、
今回も一瞬間違えそうになった。すみません。
「大いなる落日」ではちゃんとチャイナ服(にパンツ姿)を着られてました☆

■紫苑ゆう
「ワンナイト・ミラージュ」<ワンナイト・ミラージュ>
「花百蘭」<紫禁城の落日>

彼女が出てくるなり、空気が変わりました。
タカラヅカ。今さらながらだけど。みんな元ジェンヌだけど。
でも、きっとお化粧が、ヅカメイクだったからと思います。
ていうか、いっそしめさんメイク。
水色のアイラインにピンクの口紅で、
…みっちゃん(北翔海莉)の原点を見ました。
でも、なんていうか、説得力があるところがすごい。さすがでした。

■杜けあき
「この恋は雲の涯まで」 <この恋は雲の涯まで>
「花に散り 雪に散り」<忠臣蔵〜花に散り 雪に散り〜>

かりんちょさんのお顔を見るのは、
昨日見たOGナビ(エリザベート)以来(爆)。
初代ギャツビーだわ、とか思いながら観てました。
そして、確か「忠臣蔵」がサヨナラ公演だったんだよね、と思い出し、
男らしい役が終わりで良かったな〜、とか、
こっそり想いを馳せてました(^ ^;;。

■涼風真世
「我が名はオスカル」<ベルサイユのばら>
「愛のかけら」<飛んでアラビアン・ナイト>

ようやく近くなってきた気がする(笑)。
とは言え、たぶん私は彼女の現役時代をナマでは観てないのよね。
可愛らしいお顔立ちなのに声が太くてびっくり。
…そういうタイプって、現役だとみりおちゃん?

■一路真輝
「はじめての口づけ」<ラブ・ラバー〜さよなら恋のベニス〜>
「花夢幻」<花夢幻>
「うたかたの恋」<うたかたの恋>(麻実れいさんとデュエット)

復活ですなあ。

うたかたの恋のマリー、最初の台詞が落ち着いた大人の声で
色っぽくてドキドキしました(笑)。
そして、それなのに声は高いのね。
麻実れいさんと、超濃厚なルドルフ×マリー…!

■稔幸
「我が愛は山の彼方に」<我が愛は山の彼方に>
「祈ろう愛を」<愛のコンチェルト>

やっぱり私の中で
「我が愛は山の彼方に」と「この恋は雲の涯まで」は被るなあ、と思いながら
聞いていました。
そして、のるサンの顔の方向性は
のるさん → しめさん からきているんだなと思いました。
引き継ぐ人も、いるよね、現役で。

■真琴つばさ
「ミリオン・ドリームズ」<ミリオン・ドリームズ>
「明日になれば」<風と共に去りぬ>

マミちゃんが下級生っぽくて可愛かった。
そして何より「明日になれば」で
右手を胸の高さまでしか上げなかったのが可愛かった。
公演のとき、麻乃佳世ちゃんには頭の上まであげさせた右手を
マミちゃんには顔の横までしかあげさせなかった、という絵と文だったかを
すごく覚えてマス☆

■香寿たつき
「ジタン・デ・ジタン」<ジタン・デ・ジタン〜夢狩人〜>
「もものふの歌」<メナムに赤い花が散る>

タータンはマミちゃんより1期下でしたね、そういえば。
そして1幕も2幕もドレス姿、
しかも両方ともベアショルダーのドレスだったことに驚きました(>_<)。
しかも、歌い出すとタータン(当たり前)。
濃かったです!

■湖月わたる
「愛の面影」<ベルサイユのばら>
「風になりたい」<国境のない地図>

全員集合のときにマミちゃんと下手端で並んでいたのですが、
ふと思ったのが
「あ、マミ檀が同じ舞台で並んでる」と思った後に
「あ、わたるくんも檀ちゃんの旦那さん?だった」と思い、
「つまり、元夫と前夫が並んでるわけね」とよく分からないことを思ってました。
そして足の幅とかが男でした。相変わらず☆

■檀れい
檀ちゃんは歌わなかったのよねー(^ ^;;。

でもツレちゃんにエスコートされるときに
とても恥ずかしそうだったのが可愛かったです。
そしてツレちゃんから「女の方がいいでしょう!」と言われる(笑)。
ツレちゃん、てらいがないからカッコイイ!

■轟悠
「ボン・ビアン・パリ」<ボン・ビアン・パリ>
「歌を翼に」<ラ・グラナダ>
「雨の凱旋門」<凱旋門>

そりゃあこの曲を歌うわな。
しかも現役理事特権なのか、一人だけ歌いながら銀橋を渡ってた!

そしてなるほど、と思ったのが、
全員集合の時に、マミちゃんよりも内側にいたこと(笑)。
現役だろうと卒業生だろうと、成績順に並ぶのねー☆

…超駆け足で綴ったのですが、
それでもいい時間になっちゃったわ(^ ^;;。
ともあれ、タカラヅカファンはご贔屓が辞めようと
一生楽しめることを再認識しました。
ぜひとも100周年、110周年、120周年と、
私たちを楽しませてほしいです!

 fin