アデュー、オサちゃん。
今日(12月27日)、ファンクラブの皆さまは
フェアウェルパーティーに行かれたかと思いますが、
オサちゃんはどのようなことを話されたでしょう。
千秋楽のカーテンコール、緞帳の手前に出てきて
「皆さんも、元気で、幸せに過ごしてください」と
お別れを告げ、ファンにエールを送ったオサちゃん。
記者会見で「ひとりの小さな人間であることを自覚する日々を送る」と
話したオサちゃん。
「春野寿美礼」という存在を自ら封印した彼女の潔さに、
芯の強さを感じました。
私なんかが今までちょっとふざけて
「私、春野寿美礼よ、って感じだよね〜」とオサちゃんを
このHPや友人との会話でからかったりしていたよりも強く、
オサちゃんは、言ってみればまさしくファンタジーとしての男役・
「春野寿美礼」を全身で生ききったのでしょう。
過去のOGの例を見れば残念ながら明らかなように、
男役というのは宝塚の中にいてもっとも輝くものだ、
ということはきっと誰もが感じていること。
だからこそ過去のOGたちはそれぞれに自分らしい道を模索し、
それぞれ素敵に歩んでいっているわけですが、
そういう意味でオサちゃんは、
「春野寿美礼」を宝塚の中でのみ生きる存在、と位置づけ、
最後の一瞬まで、それこそオサちゃん自身「最後の目標」と言い切るくらい、
卒業していく最後の一瞬まで、
全身全霊で「春野寿美礼」を演じきり、生ききったのだと思います。
すごいと思う。
ある意味、自分自身に対してそこまで客観的になれることが。
そして、それに向けて自分自身を律しきれることが。
もしかしたら、
誰よりも「春野寿美礼」のファンだったのかな、とも思いますね。
そう考えると
今までの一種ナルシシズムを感じさせるような舞台も、
この見事なまでの引き際も、納得がいく。
「春野寿美礼」という伝説の、完結。
瀬奈さんじゃないけど、まさしく、宝塚の申し子。
本当にこれから先、オサちゃんの歌や舞台に会えないのかと思うと、
それはもう信じられないくらい淋しくて仕方ないけれど、
でもそれを選んだ春野さんの生き方には
ブラボーと言わざるを得ないです。
今後のオサちゃんの人生に、幸あれ。
そして、もし、ちょっとだけ歌いたいな、と思ったら、
どうですか、私たちの合唱団に来ませんか?(笑)
…さて。
本当に今の想いは、上記によって占められているのだけれど、
それだけではなんなので、
周りの皆さまのご協力と愛のおかげで観劇させていただいた
前楽、そしてスカラ座での千秋楽中継の中から
印象をピックアップしてお伝えしたいと思います。
『アデュー・マルセイユ』
めっちゃ今頃なんですが、
♪走った小道 転んだ坂道 すべての道を 覚えている〜
という歌詞は、
そのまま春野寿美礼さんの人生に繋がっていたんですね。
今さら気づいて、泣きましたよ(*T_T*)。
千秋楽のお遊びで面白かったのは、
・突き飛ばされて転んでよろよろと手を差し出す花野じゅりあちゃん。
・シモン(まとぶん)の作った雪だるまを見せられて、
「なんだと思う?」と聞かれたジャンヌ(みわっち)の答え、
「シモン!」(笑)
・あと、これは前楽だけど、
同じ雪だるまについて
説明するシモンが
「お前だよ! じゃーん!」と嬉しそうに言った後、
「ジャンヌがジャン!」と飛ばしていたオヤジギャグ。
などかな。
中継だったためちょっとなんて言ってるか分からない、
残念なところもありました(^ ^;;。
あとは、ハプニングとして、
カジノのシーンで、お札をテーブルに置こうとしたオサちゃんが、
間違って(?)テーブルより手前に落としてしまったこと☆
オサちゃんらしくて可愛かったデス。
件の「忘れ物」のシーンでは、
個人的には大劇場での、「忘れ物だ」と言われた後で
マリアンヌが「何かあったかしら」と振り向く動きが
好きだったのですが、
これはきっともうちょっとマリアンヌのほうでも
「忘れ物」の意味を分かっている、ということになったんだろうね(*^ ^*)。
そしてラストシーン。
皆が本当に素敵な笑顔なんですが、
千秋楽の中継、
オサちゃんの向こうに見えるシモンとジャンヌ、
まとぶんが空ではなく
オサちゃんを見つめているように見えました(*T_T*)。
『ラブ・シンフォニー』
私が花組ファンだったら(いやファンですが)
キンバラさんとか振付を覚えて踊りたいくらいの楽しさ(*^ ^*)。
実はこっそりとした希望として、
CSの新番組として、ショーの中詰め振付講座をしてくれないかなあ、と
最近思ってたりするのです☆
中詰めの総踊りってそんなに難しくない振付が多いじゃないですか。
踊れたら楽しそう!
誰かスカイステージさんによろしくお伝えください(笑)。
それはさておき、
本当に踊りまくりでしたね、春野寿美礼さん(*^ ^*)。
いつだったか怪我をしたと聞いたときにはびっくりしましたが、
たいしたことなくて良かった。
最後の最後まで、頑張って踊って踊って、そして歌ってくれました。
それなのに、黒燕尾のセリ下がり、
ひとりで突然ヒゲ祭りのときのこと
(汗でオサちゃんのヒゲが半分はがれかけて、
ぴらぴらしながらセリ下がっていったこと(*>_<*))を思い出し、
こっそり吹き出していてゴメンナサイ。
そんなオサちゃんが、実は一番好きでした(*^ ^*)。
デュエットダンスの歌も、本当に良かったですね(*T_T*)。
『春野寿美礼サヨナラショー』
いくつか、とくに心に残っているもの。
「世界の終わりの夜に」
これは『〜舞夢』の頃からも好きでしたが 、
何より一昨年だったかのTCAで、何もないところでひとり歌ったときの
(画面越しの)衝撃が忘れられません。
画面越しなのに、圧倒されて涙しました。
前楽の時は、思わず、この空気を全身で感じたいと思い、
なぜだか東京宝塚劇場の天井などを見上げていました。
もしかしたらこれから天井を見上げるたび、
オサちゃんとこの日のことを思い出すかも(*T_T*)。
「レヴュー誕生」「アプローズ・タカラヅカ」
この辺は、私にとってはオサアサとしての、
あるいは当時の花組としての記憶がよみがえります。
3時間コースでオサアサの出待ちをしていたこととか。
楽しい日々でした。
アプローズ、残る花組生が歌い継いでいったときとかも、
「ここはふーちゃんだった」「ここは蘭とむ・みわっち・まっつ?」
「ここはゆみこちゃん」「ここはあさこちゃん」と
当時のパートを思い出し、
今のメンバーとの違いに時代を感じました(*T_T*)。
そしてそのあとだったかな、
スカラ座に「愛音・真飛・壮」という三人の姿が映り、
「そうか〜、彼らがこれからの花組なんだ〜、
みわっち三番手か〜」と思って、また涙しました。
(なんか微妙に違って来るみたいですが(^ ^;;、
その話はまた別のところでさせてクダサイ)
「黒いワシ」
これを聴くために、
前楽頑張った(正確に言うと頑張ってもらった)んです。
大劇場のサヨナラショーで、これがあったと聞いて。
私にとって、オサアサの想い出の最高峰。
♪子どもの頃のように 星を取りに行こう
オサアサの関係性やら何やら相まって本当に大好きなこの曲を
オサちゃんが選んだ、しかも1シーンまるまる、と聞いては、ね。
もちろんあさこちゃんではなくまとぶんが、
そしてあやねちゃんが一緒に歌うのだからその違いはあるとしても。
予想通り、前奏だけで、泣きました(*T_T*)。
いろいろ思い出されました。
まとぶんが、
ちゃんと「♪愛の〜〜(ブレス)と〜〜り〜〜〜」と歌えていたことに
ちょっと笑いましたが☆
(瀬奈さん、だって「♪愛の〜〜〜と〜〜〜(ブレス)り〜〜〜」と
歌っていて、それじゃ意味がわかんないよ、と突っ込んでいたのデス)
うふふ、懐かしく、幸せな空間。
「TAKARAZUKA舞夢」
『新世界より』から始まるこの曲も本当に大好きでした。
チハルさんのソロをまとぶんが歌っていたり、
いろいろ懐かしく思い出されて。
ちょうど、運動会の頃でしたね(*^ ^*)。
「こんなにも愛されて」
どうしてマイナー曲調なんだろうと
最初に聞いたときにはこっそり思いましたが、
それもまた、「宝塚の申し子」的でいいのかも。
銀橋でお花渡しの際に、
千秋楽では最後に余って全部投げてしまっていた姿が、
いつだったかのタモちゃんサヨナラショーを思い起こさせました(*T_T*)。
最後のご挨拶も、短いけれど心のこもったものでしたね。
そして何よりもファンの皆さんに対する愛情が伝わってきました。
いつだったか、
「ファンの皆さんが私を想うよりも皆さんに対する私の想いのほうが強い」
なんて言っていたと聞きましたが、
たぶんコンサート以降、
組の皆やファンの皆の思いを全部受け入れるだけの度量を
身につけられたのだろうなと思います。
そしてそれを力に変えてここまでやってき、
これからもオサちゃん自身話していたように
それらを「宝物」として胸に抱いて、
こんどは普通の人としての道を進んでいくんだろうなと、思います。
退団同期の立ともみさん(サヨナラショーに出なかったのが残念)、
トシコ(鈴懸三由岐)さん、花純風香ちゃん、嶺輝あやとくん、
彼らもとても輝いてました(*^ ^*)。
立さんのエンカレッジ、トシコさんの蛇、
花純風香ちゃんの三組のダンス(レヴュー誕生)、
嶺輝あやとくんのハッチさんの部下、などなどそれぞれに
想い出もありますが、
皆さんの今後に幸多からんことを願ってやみません。
そしていつか、どこかでまたひょっこり会えることを祈って。
本当に皆さま、お疲れ様でした。ありがとう。
…アデュー!
fin
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