2004年7月31日 19:30開宴
『瀬奈の会 お茶会』(1)
於 宝塚ホテル 宝寿の間

 
もう大劇場千秋楽も終わってしまいましたね(*T-T*)。
本当に楽しいことはあっという間に過ぎるもの。
でもよろしければ、
素敵だった月組公演を思い出すために、
私と共にあさこちゃん(瀬奈じゅん)のお茶会を振り返ることに
お付き合いください☆

あれは7月31日、
瀬奈の会『鎌足復活総見』(笑)が終わった18時すぎ、
大劇場から宝塚大橋を渡り、宝塚ホテルへと連なる
大きな民族大移動がありました。
――みんなかい! みんなあさ茶んに行くんかい!
まるで『ロード・オブ・ザ・リング』で
ローハンの人々がヘルム峡谷に向かうような大行列(誇張あり)に
思わず笑いがこみ上げながら、
私たちもその列に加わりました。

数々の困難(受付の渋滞とか)を抜け、
ようやくシアターの席に辿り着き、クイズやら何やらに答え、
待つことしばらく、いよいよあさこちゃんが登場!
纏(まとい)柄の男浴衣に身を包み――松健サンバに乗って!!(笑)

会のご指示により秋に控えたコンサートのリハーサルとして(笑)
あさこちゃんが壇上に上がるなり立ち上がって手を叩く客席に、
あさこちゃんもなんだかテンション上がってきた!?

まずはご挨拶から。
「本日は、台風はどっか行っちゃったようですけど(笑)、
ちょっと不安でしたが、みなさんいるかな?って(笑)。
こんなにたくさん集まっていただいて、本当にありがとうございます。
皆さんと一緒に楽しい時間を過ごしたいと思います。
よろしくお願いします!」
ということで乾杯なのだけど、
ごそごそペットボトルを準備する私たちに
「あ、開けなくていいですよ、そのままで(笑)」
というわけで、とりあえずカタチだけ、「かんぱ〜い!」

――松健サンバでご入場いただきましたけれど、ご存じでしたか?
あさこ「はいもちろん!
大鳥れいが出ていて(笑)、観に行きました。
あの、松平(健)さん、この(と両耳のあたりをなぞって)、
シケがラメって知ってました?(笑)」
…やっぱり気になるところは一緒らしい(笑)。
しかもイロイロ知ってるあさこちゃん、
あさこ「あのお衣装の生地はニューヨークで買った生地だそうで。
なんであたしが知ってるんだって感じですが(笑)」

というわけで、公演のお話から。
最初は「月組」に関することから。

――この公演、なんと言っても月組さんへの特別出演ということで、
最初このお話を聞かれたときにはどのように思われましたか?
あさこ「どういうふうに…(笑)。
んー、まず『月組さんか〜』と思って。
でも貴城(けい)と一緒だったので心強かったですし、
大空(祐飛)もいますし、
ただ私は大空以外ほとんど誰も知らなかったのですごい緊張したんですけども。
でも最初聞いたときはびっくりしましたけれども、
楽しみだなーとは思いました、すごく」

――同期の方とは連絡を取り合ったりしたんですか?
あさこ「そのお話を劇団で伺ってから、
大空と貴城と連絡は取りましたけれども。うん」
…一生懸命、「大空」とか「貴城」とか、
小綺麗にまとめようとするあさこちゃん。
でもそろそろ無理が出てきません?(笑)

――実際お稽古が始まって、
月組さんにはすぐなじめた感じですか?
あさこ「最初はもう、ほんっとに緊張して、
(夏河)ゆらさんに『地に足着いてないよ』って言われたくらい(笑)。
最初、…かしちゃん(貴城けい)がいなかったので(←あ、もう無理(笑))、
あとから参加だったんで、私一人だったんですよね。
とにかく、ホントに緊張して緊張して(^ ^;;。
誰もこの緊張を分かってくれる人はいなくって。
で、ずっっとヨウコの、あの、大空祐飛のあとをくっついてて(笑)。
ゆらさんが、どうやらあたしがヨウコがいなくなると、
目がこう…(きょろきょろ目だけ動かして(笑))!
飼い犬の、主人を捜す飼い犬のような感じだったらしいんですけど(笑)。
でも二、三日したらもうすっかり慣れまして、
今ではすっかりなじませていただいて。
夏河ゆらさんにも『なんだ庶民派じゃん!』って言われて(笑)、
『そうなんですよ、案外花組でも庶民派の方で〜』と言ったんですけど(笑)。
なんかすごくイメージがあったみたいで(^ ^;;。
普段からばりばりキザってる男役さんだと思われてたらしいんですけど。
案外庶民派だったようです」

――最初は猫を被ってたかんじなんですか?
(これ、鎌足とかけてあるんだけど、あさこちゃん、気づかなかったよね☆)
あさこ「いや、猫は被ってなかったんですけど(笑)、
でもとにかく不安だったんでしょうね。
(周りをキョロキョロしながら)
『ようちゃん、ようちゃん、ようちゃん、ようちゃん、
ようちゃんがいない』みたいな(笑)。
(首を伸ばして遠くを眺め)『ようちゃんお手洗いか?』」
あ、あなた、タカラジェンヌでしょう!! 爆笑!!!
あさこ「すごい必死になって、ようちゃん探しをしてました」

――外から見ていた月組さんのイメージってあったと思うんですが、
実際一緒に舞台に立ってみての違いとか発見とかはありましたか?
あさこ「そうですねえ、
ホントに宝塚はどの組も同じだな、ということをすごく感じました。
このあいだ新人公演を、
初めて他の組の新人公演を観させていただいたんですけど、
…なんか、すごくしっかりしてて、
たぶん、私は花組のみんなの素を知ってしまっているから、
親心で観てたと思うんですけど、
月組さんの場合、イチ作品として観させていただいた感じで、
すごくしっかりしてるんだな、って思いまして。
うんでも、下級生とか、どの組も一緒だなーって思いました(*^ ^*)。
可愛いです〜」

そんなところで、作品の内容、
まずはお芝居『飛鳥夕映え』のお話に移ります。

――今日から役替わりで戻られた鎌足役ですが、
みなさんご存じの大化改新のイメージとは少し違った役になってますけど、
あさこさんはこの『飛鳥夕映え』の鎌足に対して
どのような印象を受けられましたか?
あさこ「うーん、
『あかねさす〜』のときの鎌足とそんなに変わらない印象だったんですね。
『飛鳥〜』の鎌足だと悪役になりますけど、
ただ『あかねさす〜』の鎌足と本当は変わらないよと
先生にもおっしゃって頂いて。
ただ、憎まれ役にはならないといけないよ、
という話はしていたんですけれども。
うーん、そうですねえ、二役演って、
同期で三役を入れ替わり立ち替わり演ってるんですけれども、
ホントに演る役によって視点が変わってくるので、
また戻ってきた鎌足っていうのも自分の中でまた違う印象があって、うん」

――じゃあ今日はまた新たな気持ちで演じられたのでしょうか。
あさこ「そうですね、今日は、というよりは、
Aパターンのお稽古になったときに、うん、すごく思いましたね。
それまでずっと軽皇子を演ってて、
それからずっとかしちゃんの(鎌足)とかようちゃんの(鎌足)とか観てて、
ああ、この人はこうするんだ、この人はこうするんだって。
ホントに演る人によってぜんぜん違う役に見えてくるというか(*^ ^*)。
あ、じゃあ私は私の鎌足を演らなきゃなって、強く。
うん、再確認しましたし、
それが個性に繋がってくることなので、
すごい楽しいですね、そういう意味でね」

――同期三人が同じ鎌足をされてて、
仲良し三人組に思われがちなんですが、
ちょっとこう競ってたり、やられたと思ったり…?
あさこ「もちろん競わないと意味がないと思ってるので。
あの、楽屋では馬鹿騒ぎして、ホントに仲良く楽しくやってるんですけど、
舞台の上ではちゃんと戦わないと意味がないと思ってるので。
うん、いいところを盗ませていただいて。
やっぱりかしちゃんは日本物得意っていうか、うん、すごいし、
ようちゃんはようちゃんですごくリアルな芝居をするので、
それがいいところだなってすごく思うし、
そういう二人の良さっていうのを自分の中に取り入れて、
それを真似ではなく、自分の個性として、うん、
いいところ盗りたいなあって思うんですけどね(*^ ^*)。
うん、すごくいい意味で戦えてる、からこそ、
楽屋とか普段とか仲良くできるんじゃないかな。
三人でこのあいだも、急に『栄養つけなきゃね』って話になって(笑)、
三人で串カツ食べに行きました。
串カツが栄養あるのかは分からないんだけど(笑)。
三人ともけっこうそろそろトシだから(笑)、
キャベ2持っていって(笑)、三人で食べる前にキャベ2飲んで(笑)。
それは大空祐飛が持ってきてくれたんですけど」

――実際鎌足というのは実在の人物で歴史を作った方なんですが、
実在の人物を演じる上で難しかったところとか参考にされたところとか、
そういうものはあるんでしょうか。
あさこ「んー、宝塚の場合っていつもそうなんですけど、
実在の人物がいたとしても、あの、タカラヅカだから(笑)、
なんて言うんでしょう、いろんな資料を参考にはしますけれども、
でもタカラヅカオリジナルで私はいいと思ってるので。
実在の人物だと皆さんが持っている印象ってそれぞれあるじゃないですか。
それも大切にしつつ、
タカラヅカだからこう魅せてるんだよっていう、
タカラヅカで演るからこういう良さもあるんです、っていうところを
お見せしたいなと思います」

――今回、裏から見たお話ということで悪役っぽい役なんですが、
鞍作を人間的に大きく成長したと感じながらも、
彼に協力するのではなく自分自身の理想へ進む鎌足については?
あさこ「鎌足の生きた人生の中で、
ドラマとして舞台の上で演っているのはほんの一瞬なんですよね。
私はそこまで鞍作に執着している人物だとはとてもとても思えないので、
そうじゃなくって、
これが鎌足の野望の始まりであって、全てではないというところを
出したいなと。
だから、鞍作に対して、悪役、という居方ではなく。
私はあまり表現力があまり豊かな方ではないので(^ ^;;、
あまり悪役を意識しすぎてしまうと、
鞍作から見ても悪い人になってしまう。
そうすると裏の部分がなくなってきてしまうというか、
最初から悪い人じゃん、なんで鞍作気づかないの?ってなっちゃうので(笑)。
鞍作をも騙せている人でありたかったんですよね。
それを私が表現がわりと…下手くそなので(^ ^;;、
なかなか上手くいかないんですけれども。
だから日々、少しでも進化できていたらいいなあと思っております」

――鞍作を貶めることが目的ということではなく。
あさこ「私はそう思っています。これが始まり、ということで。
ただ、この話はこれで終わってしまうので、
そこもどうでもいいというわけではなく、その最後の台詞のところで、
これからの広がりというのを見せられたらなあ、
という、願望? 希望? です(^ ^;;」

――ではあさこさんは客席の皆さんに、
そういった悪役である鎌足のどういう魅力を感じ取ってもらいたいと思って
演じられていますか?
あさこ「私は、
『え? この人、こんなにイイ顔してるのに、悪い人じゃん』
みたいに思っていただきたいなあ(笑)」
真面目に語ったあとに、
こういうところでちゃんとオチ(? え、違う?)を作る
ステキなあさこちゃんに拍手喝采☆
あさこ「そのための小さい頃があるので、
それを『えええ?』みたいな(笑)、
『さっきはいい人やったやん』みたいなのを、
見て頂きたいな〜なんて思ってます☆(小首をかしげて)
…なあんてぶりっ子しちゃって(笑)」

――鎌足の性格がよく現れてるなあと思う場面や、台詞は?
あさこ「あたしが一番演ってて楽しいのは、
鞍作さんと演ってる、山城皇子の反乱のあったあとの場面なんですけど。
すっごいお互い、探ってるんですよ。
さえちゃんが『…ん?』って思いかけたときに私がイイ人になったりとか、
そうすると、『あ、違ったかな?』みたいな顔されたりとか、
そういう駆け引きがすごい面白いです。
日々駆け引き(笑)。
今日、一回目終わってショーの始まる前に、
さえちゃんに「あたし、新しい発見があったの」って言われて、
「え、そうなんですか〜?」「ちょっと次試してみる」とかって。
そしたら次に演ったときに、あ、ここか…(>_<)、みたいな(笑)。
そういうのがすごい楽しいです」

――そうするとあさこさんのお芝居も変わりますか。
あさこ「そうですね。変わりますね。
今日もゆらさんと、紗の後ろで演ってるお芝居の時に、
ゆらさんが思いもかけない反応をしたから、
あ、こう来たか! と思ったんで、
二回目にそれを演ろうとしたら、
「…あ、狙うとダメなんだよな〜」(^ ^;;ってかわされて…っちくしょー(笑)。
日々戦いなんです。楽しいです、すごく(*^ ^*)」

――今回、インタビューでも楽しいと言われていた学堂のシーンですが。
あさこ「可愛い場面ですね(笑)」

――将来について歌うところでは、
胸に秘めてる想いとか芽生え始めてるという感じでしょうか。
あさこ「そうですね。
幼い頃から学問所の末席に入れてもらい」

――同期三人で、音楽学校時代を思い出すようなことは?
(ホント、いいツッコミするよね〜(笑))
あさこ「ぜんぜん思い出しません(笑)。
ぜんぜん違うんでね〜(笑)」

――瑪瑙に対しては歌垣の時から特別な感情を持っているんでしょうか。
あさこ「あの時に初めて出会って、結局私の一目惚れですよね」

――で、ずっと想い続けていたんでしょうか。
あさこ「避けられて、避けられて、嫌われて…(笑)。
すごい嫌そうな顔するんですよね〜、あやめの宴の場面で(笑)。
私が近づこうとすると、…(顔をしかめてふいっと)。
おいおいそれはないだろ、みたいな(笑)。
ちょっとね、ショックなんですよね(笑)。かなりショック」

――心の声として録音された声がたくさん出てくるんですが、
録音されたときに気をつけた点とか、難しかった点などありますでしょうか。
あさこ「もう一回録音し直したいって思うんですけれども。
録音したのがわりと早めだったので、
自分の中のというよりも、
周りとの合わせ方で自分も変わってきた部分があるので、
ちょっと変えたいなと思う部分もあるんですけどね。
気をつけたのは、
幕が上がったときにどう変わってるかな、自分、って思いながら録ったところ。
もっとテンション上がるだろうし、
でも前にマイクがあって、台譜が置いてあって、っていう、
そういう空間を頭の中から取っ払いながら録音しましたね」

――大極殿での、鞍作最期のシーンなんですけれども、
あそこはどのような気持ちで鞍作を見てるんでしょうか。
あさこ「ざまあみろ(笑)。
…ざまあみろ、とは違いますね〜(^ ^;;。
うーん、だからさっきも言いましたけど、これが始まりだっていう。
私にしてみたらこれからじゃないですか。
なんか、『あかねさす〜』を知ってるだけに、
これからなんですよね、鎌足の出番は。
(「ええい世話の焼ける、まったく!」とか言わなくちゃだし(笑))
だから、さあやるぞ、これから俺の時代だ、じゃないけど、
そういう気持ちで演ってます」

――ヤリを蹴るところとかは「取らせるか!」みたいな気持ちで。
あさこ「そうですね。
三回くらいカスったことがありまして(^ ^;;。
びっくりしましたね。最後はやけくそになって蹴って。
嫌になっちゃいました、自分が(笑)」

――けっこうムズカシイですか、あれを蹴るのは。
あさこ「ムズカシイですね。…はい(笑)」

――では、昨日までされていました軽皇子様についても
少しお話を聞きたいと思います。
まったく鎌足とは正反対の役じゃないかと思うんですけれども、
軽皇子様をされる上で感じていること、心掛けていること、
代役について感じていることなどありますでしょうか。
あさこ「私はすごく軽皇子が好きなんですよね。
鎌足も演っててとても楽しいんですけれども、
軽皇子の、私にはない懐の大きさとか、そういう部分を
表現していくのが楽しかった。
自分にはないっていうのもヘンなのだけど、
こういう人でありたいな、こういう大きい人間になりたいなっていう
自分の理想像みたいなのも重ね合わせられたというか。
私の中ではすごく大きな人のイメージ」

――小足媛と石川麻呂のことには気づかれているんでしょうか。
あさこ「私は気づいている設定で演ってしまいました。
かしちゃんの軽皇子って気づかない大きさがあるんですよ。
すごく、気づかない、くらい皇子(笑)。
私はそれがすごく好きなんです。
でもそれはかしちゃんが演るからいいのだと私は思って、
別にかしちゃんと変えようというのではなく、
私はどういう軽皇子がいいかと思ったときに、
気づいてて気づかないふりをしている、
でもそれが大きさに繋がるとは私は思ってないんですけれども、
でもなんかそこのところに人間の弱い部分と強い部分、
というのを、演ってみたいなーと思って、演っちゃいました。
先生はどっちもいい、どっちも演り方があるとおっしゃってくださって」

――鎌足をされながら軽皇子のお稽古、軽皇子をされながら鎌足のお稽古、
ということがあったと思うんですが、
混ざっちゃったりとか、難しかったりとか、大変だったこととかありますか。
あさこ「学堂の場面でみんな一緒に出てて、
次にポン、ポン、ポンって台詞を交わすので、
…え? 次だれ? 次だれ? あ、あたしやん! みたいな(笑)。
そういうのがお稽古場でしょっちゅうで、
本番はまだ一回もやってないんですけど、
箙さんが見てらっしゃって『そこらへんのコントより面白い』って(笑)
言ってくださって、『あ、ありがとうございます』みたいな(笑)。
そういうときでも、こういう時にホント同期で良かったなと思います。
楽しいです、お稽古も。
身体はしんどいんですけど、
みんなフラフラしちゃって、
三人身体は大丈夫? みたいな感じだったんですけど、
でも、うちの期、やる時はやるので(笑)。
合間にぐーたらぐーたらしてるんですけど、やる時はやるので、
その切り替えが楽しかったですし」

続いてショー『タカラヅカ絢爛2』について。

――まずこのショーは星組からの続演ということで、
あさこさん、星組の公演、観劇されたと思うのですが、印象は?
あさこ「うわ、すごいラテンだな〜と。
見るからにラテン、聞くからにラテン。
なんか今までにないラテンだなーと思ってすごい楽しみになりましたけど、
アルフォンソ先生の振りとか訳分からなくて、
これ私ついていけるかな〜と思ったら、
わりと星組さんよりもタカラヅカ的な場面に変わったので、
それは…うん、ほっとしたような(笑)、
でもいかにも外部の先生! っていう感じの踊りも
してみたかったなあという気もしますし」

――言葉が通じないのでは…?
あさこ「そうなんですよ、ぜんぜん通じないんですよ。
私、初めてのディナーショーでラテン語とかやったんですけど
ぜんぜん分かんなくって(笑)。
でもお稽古を続けていくうちに、
先生が、よくしてあげよう、みんなを上達させてあげよう
という気持ちがすごくって。
私はアルフォンソ先生じゃなくって
羽山先生の振付のダメ出しとかされてたんですけど、アルフォンソ先生に(笑)。
ここはこうしろああしろ言われて、『あ、はい』みたいにやってたんですけど、
なんか一生懸命伝えようとしてくださるから、
何言ってるか分かるんですよ。
私がいつも話しかけられる時って通訳の方がいらっしゃらないときで、
でもなんか、わーって喋って、踊ってみろって言ってるんですよね。
で、ああってやって、でここはこうしろああしろって言うのが
全部分かるんですよ。分かってるんです。
でも周りから見ると「……?」(と首をひねり)みんな不思議らしくって(笑)。
私は思いきり自分のペースを崩さず、
『あ、ここですね、あ、はい、この振りですか』――日本語なんです(笑)。
『せんせ〜!』(と手で肩を叩く振り)とか言っちゃって。
全部日本語、で、先生は全部ラテン語で会話してるっていう不思議さ(笑)。
でもそれってホントに気持ちなんだなと思いました。
私も、少しでもアルフォンソ先生から学ぼうという気持ち、
で、アルフォンソ先生は上達させてあげよう、
ステップアップさせてあげようという気持ち、
その気持ちが通じたものなんだと思いました」

――印象に残っていることとか、一番刺激を受けたこととかありますか。
あさこ「すごくありきたりな言葉なんですけど、
アルフォンソ先生がしょっちゅう、いつもいつも
『すべては愛なんだ』っておっしゃってたんですね。
いろんな種類の愛があると思うんですけど、
すべては愛なんだっていう言葉、を考えさせられて、
いろいろ考えましたね。
なんか、中身が熱かった」

――公演の内容なんですが、
あさこさんお得意の客席降りと言いますか…(笑)。
あさこ「ああ、もう、ねえ(笑)」

――今回のお客さんの反応はいかがなんでしょうか。
あさこ「人それぞれですね。
こないだ、『僕と一緒に踊りに行きませんか』と手を出したときに
恥ずかしがりながらも立ち上がったおばあちゃんがいたんですね(笑)。
すごい顔は恥ずかしがって、こうなってるんだけど(と顔は背けつつ)、
でも手は出す、みたいな(笑)。
そしたら実は龍真咲ちゃんのおばあちゃんだったんですよ(笑)。
その日は新公の日だったんですよ。
それで、その時私は、申し訳ないことしたな〜って思ってたんですけど、
立ち上がらせてしまったし、嫌だったんじゃないかな〜って思ってたんですけど、
そしたら龍真咲ちゃんからメールが来て、
『めちゃめちゃおばあちゃん喜んでました! 手を洗えないそうです!』
って(笑)。
ああ、良かった! と思って。
そうやって喜んで下さる方がいるだけで、
ああ、ありがとうございます、と思って。
そういう温かいふれあいを楽しみにしたいなあと思います」

――断られることもあるかと思うんですが。
あさこ「しょっちゅうです(笑)。
へこたれません。もう慣れてますから(笑)」

――(その手を)頂きたい方もいらっしゃると思うんですけど、
どういった方を狙っているんでしょうか。
あさこ「いや、別に狙いは定めておりません(笑)。
案外、目をそらされたりすると、……(と手を前にずいっと差しだし)
したくなります(笑)」

――月下のダンスのシーン、
格好良くソフト帽とか椅子を使ってダンスをされてますが、
小道具を使ってのダンスでこだわっている点や難しい点などはありますか。
あさこ「そうですねえ。
今回の帽子はソフト帽じゃなくて、パナマ帽なんですよ。
前回、アッサーラ王子で被ってた帽子(笑)、の色違いなんですけど、
柔いんで、(持ってると)びりびりになってきちゃうんですよね。
それが、格好良くもあると思うんですけど、
なるべく大事に扱わなきゃなということが。豪快にやりたいんですけど。
あとはあの場面、私もうちょっと踊りたいんです(^ ^;;。
…別に草野先生に文句言ってる訳じゃないんですが(笑)。
もうちょっと、もうちょっと、テンションが、
あと8小節あったらなあってところで終わってしまうので、
いかに最後のところにテンションをピークに持っていけるかが
私の課題なんですけど。
踊り足りないんです(笑)」

――それから、酒場の…墓場のシーン(笑)。
(う、うちの酒場のことでしょうか?(笑))
あさこ「あそこはもう、ホントしんどくて、
もうちょっと減らしてくれてもイイ感じなんですけどね(笑)」

――最初はシリアスに始まって、
最後はとてもあさこさんらしいオチがついたというか、そういう場面ですけど、
あのクシャミはアドリブではないんですか。
あさこ「あれは羽山先生が、『あさこはくしゃみにしたら』という一言で、
じゃあくしゃみにしてみようか、となって。
で、ようちゃんとイロイロ相談して、
ああ、くしゃみが出そうだよ出そうだよ…出ない〜〜みたいなのを
やったらどうかって相談して、
あればっかり自主稽古して(笑)。
『みんな息を揃えなきゃいけないからね』とか言いながら(笑)。
あればっかり自主稽古しましたね。
あと最後のポーズ、
なんかタニちゃんはこうやってポーズをとって終わったらしいんですけど、
羽山先生が『あさこだから、あさこだけ転んで?』って(笑)。
あ、あたしってそういうキャラなんだ〜と思って、
…ああ、まあ、いいや〜みたいな(笑)。
でも、あのあと、暗闇の中、みっちゃん(北翔海莉)が
がし〜っと(手を掴んで)あげてくれるんですよ。
暗闇の中で、…歯がキラ〜〜ッ!! って(爆笑)。
その瞬間が、私は幸せで幸せで(笑)。
私も必ず笑顔になっちゃうんですよ。
白い歯がさわやかに光ってるんです。暗闇の中で。
それをちょっと見ていただきたいです(笑)」
――そう言われたので一生懸命見たのだけど、
さ、さすがに歯までは見えなかったわ…(当たり前)。

――この公演について取材を受けていた中で、
月組の下級生たちが口をあけてあさこさんのダンスを見ていたという記事が
ありましたが、
実際、お稽古に出ていて、そういう視線とか感じることはありましたか。
あさこ「いや、やってる方は必死なんでね、分かんないんですよ。
ただ、羽山先生が、
お稽古の振付が終わって、通しをやってみましょうってなったときに、
『下級生がみんな、………(ぽか〜んと口を開けて)って、
こういう顔してみてたよ』って言われて。
でも、それがたとえ、なんだこの人(^ ^;;、でも、何でもいいや、
なんか刺激になればそれでいいや、と思ったんです。
その時に、羽山先生が『あさこを演りなさい。瀬奈じゅんを演れ』って
言ってくれて、うん、やってますけど(笑)。
でもね、すごく可愛いなあと思うのは、
そのタンゴの場面で、一人ずつ男役と絡むじゃないですか。
最初みんなすごい真面目だったんですよ。
で、『はい、みんな集合!』(笑)って集合してもらって、
『あのね、すごくきっちり真面目に踊るのも大切だけど、
せっかく一人ずつ踊ってるから、
俺はお前よりカッコイイ、くらいの気持ちで踊ってください』って
言ったんですね。
で、『お前には負けねーぞって、ケンカ売るくらいの気持ちで
カッコつけてきて? 自分の男役を出してきて?』って言ったら、
もうみんなすごい一生懸命、真面目だから、一生懸命やってて。
で、貸切の時に、一人ずつ全員にウィンクしていったんですよ。
そしたら次の貸切で、みんな返してきたんです(笑)。
うわ〜、面白い! って思って(笑)。
そしたら今日とかもどんどんエスカレートしてって、
それが活気に繋がると思うし、
どんどん後ろからのパワーっていうのが感じられるようになって、
あたしも頑張んなきゃ、頑張んなきゃ、ってすごい思うし、
なんか、ホントにそういう意味では花組も月組も一緒だなって思う。
プロローグでセリ上がってきて、
パッて振り向いた瞬間の、月組さんのさえちゃんを見る笑顔とかも
すごい輝いてるから(*^ ^*)。
今日、春野さんが(月組を)ご覧になって、楽屋に来て、
『すごい月組いいね!』って言ってらっしゃって。
私、自分花組なんですけど、『でしょ〜?』って(笑)。
お前は何組なんだって感じで(笑)、でもすごい嬉しかったです」

と、ここであさこサンにはついたて…控え室(笑)でお待ちいただいて、
お楽しみ企画の準備に入ります。

というわけで、私も一度区切ってみるかな☆

 fin