2004年6月5日 11:00開演
星組『1914/愛 / タカラヅカ絢爛』
於 東京宝塚劇場

 
翌日には千秋楽というギリギリになって
(ずいぶん短くない? ジャスト1か月?)、
東京宝塚劇場に駆け込みました、星組東京公演。
ほとんど予備知識のない(というか忘れてる)状態で、
まるで一夜漬けをするかのように、
客席に着いてから
プログラムを眺めて出演者チェックをしておいたのですが(^ ^;;、
でも間に合わなかったっす。反省反省。

■ 1914/愛 ■

帰りの電車の中でもう一度プログラムを眺めていたときに知りました。
これって、谷(正純)先生の演出だったんですね!
誰も死んでない!! 奇跡!!!(笑)
いろいろとツッコミ甲斐のあるストーリーではありましたが、
もうその一点においてすべて許される(笑)。
万事オッケーです。

冒頭のタカラヅカらしいプロローグの唐突さや、
さらに唐突な四人の美女((笑)あさこちゃん風に言うと微女?)の銀橋渡りや、
さらにさらに唐突にストーリーに入っていくわたるくんの歌に
いくら唖然としようとも(>_<)。

わたるくんの歌手、
檀ちゃんのオペラ歌手志望(のわりには歌わせてもらってない)という設定に
いくら呆然としようとも(>_<)。

パリ中の酒場から無銭飲食で閉め出されるほど困ってるくせに
やけに鮮やかなスーツに身を包んだ若い芸術家たちの姿に
いくら愕然としようとも(>_<)。
(そういえばわたるくんの服装はロートレックのポスターをイメージしてる?)

どうしようと、すべてすべてオッケーです(笑)。

そんなわけでキャストの感想。

わたるくん(湖月わたる)。
「オレ様」という言葉が似合いすぎてます。
そして自分のことを「オレ様」と呼んでおきながら、
「オレの歌を聴かせてやる」なんて言われると、思い出すのは誰かのこと。
――そう、ジャイ○ンです(爆)。
「♪おっれ〜はジャイア〜○! が〜きだいしょ〜〜〜!!」
ゴメン、わたるくん、
かなり本気でジャ○アンに見えてしまいました(*>_<*)。
でもジ○イアンは映画版だとかなりいい人なのよ。
あなたもイイ…ていうか、かなり面白い人でした☆

檀ちゃん(檀れい)。
…最初に謎の伯爵夫人として登場し、第一声を発した途端、
劇場内の空気が変わりました。
びっくりした。すごいオーラだった。
前回のアムネリスの影響かしら。ものすごい押し出し。
娘1になりたての頃の、ちょっとおどおどした表情から考えると、
檀れいファンとしてはそれだけで胸が熱くなります(*T-T*)。

かっしー(貴城けい)。
役柄としては、実は一番謎な人でした(爆)。
それまでの「オレ様」ワールドから
一気に(叶)千佳ちゃんとの妖しげな大人なムード。
お歌は一番安心して聴いていられるし、
その1シーンだけを考えるととても素敵なのですが、
でも…やっぱり謎なシーンだったよね? むむ?

タニちゃん(大和悠河)。
本当に、本当にお歌上手くなったよね(*>_<*)。
だって一瞬、わた○くんより上手いんじゃとさえ思ったよ(爆)。
最近、学年のせいか、
無口だったり怒ってばかりいたりする役柄が増えてますが、
もう一度太陽みたいなタニちゃんにも会いたいなあ。

陽月華ちゃん。
檀ちゃんのルームメイト、お友達役だったのですが、
私としてはまず、
この男役本位のタカラヅカで、
こうやって娘役同士の友情というか、
地に足ついた女の子同士の様子が描かれることが嬉しいなあと。
だからこそ、これを書いたのが谷先生だと知ってびっくりもしたのだけど。
檀ちゃんが「腰が抜けちゃった…」と座り込むのに対して、
華ちゃんまで
「私も。自分のことじゃないのに!」と腰を抜かしているシーンなんて、
本当に可愛くて死にそうでした(*>_<*)。
華ちゃんの現代的なキャラクターもまたそれによく合っていたよね。

あとやっぱり圧巻だったのが、(柚木)礼音くんのカンカン!!
上げた足が顔より向こうに行くってどういうコト?
技術力だけでなく華も既に十分備えた礼音くんがトップになったら、
ものすごいことになるだろうな〜、なんて
ずいぶん将来のことまで考えてしまいました☆

そうそう、笑いのネタになっていた仙堂花歩ちゃんのお歌ですが、
あれってかなりかなりかな〜〜〜〜〜りすごいんですよ!?
上の上のファ(#ついてたかしら)まで楽に出していて、
上のラなんて低く聞こえるくらい(>_<)。
一度あんな風な扱われ方でなく、
ちゃんと聴いてみたいと思ったのは私だけなんでしょうかねえ。

最後に一つ笑った小ネタを。
立ともみさん演じた男爵のお家(つまりわたるくんの実家)の壁に
代々の当主の絵が飾られていたのですが、
それがどれもこれも立さんそっくりだったの!
こ、こんなところにスタッフさんのこだわりが…!! と思って
ツボってしまいましたわ(*^ ^*)。

■ タカラヅカ絢爛 ■

ちょい『ノバ・ボサ・ノバ』や『サザンクロス・レビュー』を
彷彿とさせつつも、
エネルギーをまっすぐに発散し、キラキラしく熱くはじけた星組に、
とてもピッタリのショーでしたね!
まさしく豪華絢爛!!

ポノポという名前には日本人的にちょっと笑いを含んでしまいますが
(爆・だって妖精とはいえ、愛を語るにはちょっと可愛らしすぎません?)、
でもポノポとマリアの熱い恋にはときめきがありました〜(*^ ^*)。
(檀ちゃんの「さようなら、ポノポ」という台詞には
デジャヴを感じましたが(爆)。
まんま「さようなら、ソール」と置き換えられそうです)

初っぱなからサンディアゴ・アルフォンソさん振付の、
独特のセンスあるシーン。
まとぶん(真飛聖)も変わってきたな〜と思いました(*^ ^*)。
やっぱりかよこちゃん(朝澄けい)がいなくなってしまって、
その分自分が頑張らなくちゃと思ったのかしら…というのはうがった見方?

噂のダブルダッチ!
なかなか成功しないと言われてましたが、
今回はばっちり大成功でしたよ☆
思わず息を呑んで観てしまいました(*^ ^*)。
またそのシーンの最後、
みんな滑り台をのぼって逃げていくのに
かっしーだけ英真さんに捕まってしまったあとのアドリブが
可愛かった。
英真さん「あと一日で終わりだし、たまには一緒に遊ぶか?」
かっしー「…! うん!!」
英真さん「――なんて言うと思っとるのか!!」
…これは、いつも何かしらの台詞があるんですよね?
たまたまかっしーが逃げ切れなかった(笑)だけじゃないですよね?

もひとつ噂のヘビのシーン。
何がおかしかったって、
礼音くんが出てくる前に檀ちゃんが出てきて、
二人で踊るのかと思いきや
下手奥に捌けていってしまったところだったのですが(^ ^;;。
歩くだけかい! みたいな。
でもそのあとの礼音くんは、もう、悪いけど一人勝ちでしたね。
礼音くんに視線釘付けでした(>_<)。ホントすごいよ!!
(ていうか、月組で誰がやるの? やれるの?)

そのあとに檀ちゃんを想って出てくるタニちゃんはちょっと唐突でしたね。
いつのまにそんな設定に…(笑)。
ていうか、わたしにとってタニちゃんのオールバックは鬼門のようです。
あの愛らしいタニちゃんが大人っぽくオールバックにして
真面目な顔で、
いっそ眉を寄せるくらいの顔をして踊ったりしているのを観るだけで、
「か、かわいい…(*>_<*)」と笑いがこみ上げてきてしまうの。
つまり大好きなんですよ。

アルフォンソさんの振付といえば、デュエットダンスも。
まるでフィギュアのペアを観るような独特なリフトが満載で、
なんとも不可思議な空間。
ある意味わたるくんだからこそできるのかも、なんて思いながら。
だってイキオイで乗せるというより
持ち上げるって感じじゃないですか(*>_<*)。

ああ、とにかく楽しかった〜!
エピローグの客席降りでは、通路際だったワタクシ、
思わず目の前にいた仙堂花歩ちゃんと指さしっこしてしまいました☆

帰り道、心の中に湧き起こる主題歌が
気づいたら『サザンクロス・レビュー』にすり替わっているのは
置いとくとして(^ ^;;、
いったい月組ではどんな続演となるのかもまた、楽しみに致しましょう☆

 fin