2003年2月9日 15:30開演
花組『エリザベート/大鳥れいサヨナラショー』
於 東京宝塚劇場

 
エリザ千秋楽から丸1日がすぎた今、
ものすごい喪失感に襲われてます。
長くて短い1ヶ月。
本当に楽しくて幸せな毎日でした。
「エリザベート」という素晴らしい作品にまた会えたことも、
あさこルキーニの進歩していく姿を見られたことも、
気がついたらナチュラルに出待ち専用ザクになっていたことも(笑)、
いろいろ含めて本当に充実した日々。

この想いを総括して次に気持ちを向けるために、
今日はゆっくり昨日のことを思い返してみたいと思います。
長くなりそうですが、お暇なときにでもお付き合い下さい(*^ ^*)。

楽屋入りは千秋楽ということもあっていつもより1時間早く。
あさこちゃんはベージュのダウンに白のシャツ・黒のベストという格好で
帝国ホテル側から歩いてきました(*^ ^*)。
にっこり微笑みながら手を振って歩いていき、
楽屋口で振り返ったときに口をにっかり開けて笑い、手を振ってくれたの!
思わず「あ、笑った!」と周り中からどよめきが起こってました(笑)。

その後、
真っ白なハーフコートに白のパンツ姿の真竹すぐるさんを拍手でお見送りして
しばらくしてからみどりちゃん登場!
やっぱり白いコートを着て、ベージュの帽子とベージュのブーツでした。
会の皆様に笑顔で一人一人手を振りながら歩き、
私たちの大きな拍手に一瞬涙ぐみそうに顔をゆがめてましたが、
やがてにっこり笑って私たちの方を向いて会釈してくれました(*T-T*)。
でも、楽屋口にさしかかったところで
楽屋口に向かって突然両手でピースをしながら飛び跳ねるみどりちゃん(笑)。
私たちのところからは見えませんでしたが、
楽屋口のドアをあさこちゃんが押さえながら他の何人かと共に
カメラでみどりちゃんを写してたそうです(*^ ^*)。
楽しい一日になりそうな予感!

その他、樹里ちゃんと園加ちゃんの入りがバッティングして、
園加ちゃんが樹里ちゃんに向かって左手でVサインをしてたのが可愛かった☆
閣下はいつもの通りの入りだったようです(^ ^;;。

それからDCの一般売り電話掛けに敗退したり、
キャトルレーヴでみどりちゃんのポストカードを買ってみたり、
ちょっと家に帰って(前夜、実は帰ってないのさ(爆))
携帯などの充電をしつつ前日のレポを時間の限り書いてみたりしたあと
いよいよ千秋楽の劇場に向かいました。

始まる前から客席はなんだかテンション高め。
オケのチューニングが終わった途端、
開演アナウンスの始まる前からもうすっかり静まりかえってました。
これから舞台で起こる何事も見逃すまい、という雰囲気。
まるでトップお披露目初日みたいです(*^ ^*)。

そしていよいよ舞台が始まりました!
本当に、本当に熱い舞台で、私ははっきり言って3時間泣きっぱなし。
1ヶ月ぶんくらいの涙を使い果たしました(*T-T*)。
1幕が終わったときのハンカチの湿り具合を見て、
2幕が終わる頃にはハンカチ絞れるんじゃ…と思ったほど。
見る前はあさこちゃんオンリー視点にしようかとも思ってた(爆)のですが、
舞台全体の空気がそれを許してはくれませんでした(*^ ^*)。

プロローグ、亡霊達の後ろにせり上がるあさこルキーニの気迫。
すべての亡霊達のパワーを集めて閣下を呼びだすかのような動き。

「鳥のように 自由に空を駆け 〜」と詩を朗読するみどりシシィの溌剌さ。
自由に生きるパパへの憧れ。
それだけでも泣けてきました(*T-T*)。

「♪皇太后様〜」と寿司を握る(笑)チハル親戚の男も
やはり最後まで要チェック。
(ところで、この振りが皇太后様の真似(扇を打つ姿)じゃないかと
ぶりーざさんから聞いたときには、まさしく目からウロコでございました(爆))

そうそう、トートとシシィが出会うシーンで、
椅子に腰掛け足を組んで現れる閣下の表情が今までとちょっと違う感じ。
今までってなんとなくアンニュイな、
気怠げな表情をしていたんですが(それも素敵)、
今日はもう心持ち笑みが深くて余裕のある表情。
ほぅ〜〜と思いました(*^ ^*)。
しかも、それがシシィに「私を帰して!」と言われて駆け寄られ、
頬に触れようとした手を掴まれたときの
眉を寄せて見つめる表情に変わる瞬間てば!

「♪確かにそこにいるわ あなた」で涙ぐんだのはさすがに初めてだった。
とてもまっすぐで可愛かったの。やられた…。

バートイシュルでのルキーニとシシィのアドリブ。
昨日はシシィがルキーニの帽子を受け取って、
なんとルキーニを仰いであげてたの(*^ ^*)。
ルキーニ「あっはっはっは…」と笑い声まであげて嬉しそうだったんだけど、
シシィはすぐに面倒になったのか、
ルキーニの胸元に帽子を押しつけてたです(笑)。
で、楽では、…忘れた(^ ^;;。可愛かったようには覚えてるんだけど。
ふと、宙エリザ東京千秋楽のときに
「疲れた〜」とうざがるわたるルキーニに向かって
ルドヴィカ(誰でしたっけ)が「今日で最後よ! 頑張って、若者!」と言って
面白かったことを思い出してたら…(^ ^;;。

どうでもいいんだけど、今までずっと思ってたこと。
鹿の像のツノを射止めたフランツが、嬉しそうに銃を振り上げて現れるじゃない?
――本物の鹿を射止めたわけじゃないのに、なぜそんな誇らしげ(爆)。

それからもう一つどうでもいいところでの私のツボ。
フランツが現れた後でルキーニが「♪母親達〜が喋るだけで〜」と歌うときの、
ルキーニの手の振り(*^ ^*)。
右手をくちばしのようにぴよぴよさせるのが可愛くて好きでした☆

それからどうでもよくない、私のあさこルキーニに対する考え。
ムラの頃だったかな、じゅんびさんが、
『嵐も怖くない』の後で銀橋センターに立ち
「番狂わせが面白い」と強がりを言う閣下に向かってルキーニが言う
呆れたような、しかたね〜な〜というような口調での
「閣下〜(^ ^;;」がツボだというように
酒場に書いてくださってたと思うのですが、
私もそこが今回のあさこルキーニを表してるように思うんです(*^ ^*)。
けっして閣下に従属する立場ではなくて、
もっと客観的にすべてを見渡している。
でもそれはなんのためかというと、
何度も彼が言っている、しかも一回一回思いの強くなっている台詞
「グランドアモーレ」を完遂させるためなのかなと。
あさこちゃんがお茶会だったかパンフだったかで
「ルキーニは別に誰を殺しても良かった」と言ってましたが、
本当にその通りなんだろうなと思うの。
彼にとっての「グランドアモーレ」を
成し遂げてくれる存在であればよかった、と。
そしてその役割に、閣下とエリザベートが選ばれた、というような。
その意味では、閣下を動かしてるのも
実はルキーニなんじゃ…というのは考えすぎ?

そういう風に考えるようになったのは、
MXテレビの「TAKARAZUKAカフェ」であさこちゃんが書いた色紙に
「グランドアモーレ!」とあったからなんだけど。
ああ、この言葉を本当に大切にしてるんだな、と思って。
それで昨日も「新しいルキーニ像を作った」なんて
大風呂敷を広げてしまったのですが(笑)、
…いかがなものでしょう。

話を千秋楽に戻しましょう。

そんなわけで結婚式。
これは昨日気づいたことなのだけど、
ゾフィーとマックス侯爵が歌ってる後ろの招待客の貴族達の振付で、
じゃんけんをして勝った負けた、引き分けというような振りがあるんだけど、
そのじゃんけん、実は本気で勝負(笑)してて、
回によって全体的な振りが違うんですね。びっくりしました(*^ ^*)。

『最後のダンス』は圧巻!
ホントは『愛と死の輪舞』でも拍手をしたかったワタクシですが、
流れの都合上できず残念。
でもここでは思う存分の大拍手ができました(*T-T*)。

その後シシィがフランツに抱きつき、
「♪あなたがいるなら 嵐も怖くない」とすがるようにはけていくところの
みどりちゃん、ちょっと目が潤んで、でも微笑んでいるのが、
フランツを心から信じているように感じられてて、とても素敵。

そして千秋楽の気合いがとくにすごかったのが、
この後の『皇后の務め』を歌うハッチさんゾフィー(*T-T*)。
もしかしたら泣くのをこらえてたのかもしれません、
いつもにも増してとてもヒステリック。
「♪顔は洗ったの!」とか、ちょっと声がうわずるほどで、
思わず私まで身震いしてしまいました。

もちろんその入りこみようはみどりちゃんも。
フランツに「♪ここは牢獄よーーーーー!!」と抱きつくところなんて、
頬に涙こそ伝っていませんでしたが、
目をぎゅっとつぶって背伸びをして固く抱きつく姿に、
胸が締め付けられました。

しかも、その後、
「あなたは私を見殺しにするのね」と言われたフランツの苦悩が
今回、最上手だったためによく見え、
よりつらさが増しました。
でもやっぱり、そこで出ていったのが間違いなのよね…(T-T)。

そして『私だけに』、ここも圧巻でした。
みどりちゃんのパワーが集結。
それまでも涙ぐんでいた私は「♪自由に生きるの〜〜〜〜〜!」のところで
涙をぽろりと胸元に落としてしまいました(*T-T*)。
ハンカチは手に持ってたけど、オペラから手が離せないんだもの…。
そして「♪私にーーーーーーーー!!」と歌い上げて倒れた後の大拍手!!
オサちゃんもまったく鳴りやまない拍手に、
動き始めるのを少し遅くしてました(*T-T*)。
しかも、ナイフを取る手つきが、いつもよりゆっくりなの。
優しい気持ちで、シシィを生かそうとしたように思えました。

そうそう、新婚生活のところでゾフィーが赤ちゃんをあやすところ、
久々に「べろべろば〜」が見られたのよ(笑)。
最後に見ることができて満足です(爆)。

ハンガリー訪問のシーンでは、
「エーヤン、ハンガリー!」と叫んだ後、
市民に受け入れられて信じられないような嬉しそうな表情をする
みどりちゃんから目が離せないのですが、
その後の革命家たちの会話の中で、
まっつジュラの「これから、どうすればいい」という台詞が
なんだか妙にツボなんです。
けっこう力強く言ってる割には、台詞の内容と表情が不幸そうで(*^ ^*)。
まっつジュラは、あと、革命直前の
「ハンガリーに独立を!」の表情も好き。
やっぱり不幸そうなの(笑)。

ここで閣下が『闇が広がる』を歌いますが、
こういう歌の最後の音の切り方が、最近のツボでした(*^ ^*)。
ちょっと前に飛ばすような音の切り方。
一幕最後の「♪エリザベーーーーーーーーーーTっ!」など参照のこと。

そして、カフェのシーンですね。
ここはいろいろ見るべき箇所があって大変。
ウェイタールキーニはもちろんのこと(*^ ^*)、
一番のポイントは
閣下とツェップスの握手が今までで最長・3秒いっぱいいっぱいだった
ところでしょうか(笑)。
でも、このシーンの曲もすごくいいので、
拍手できなかったのが非常に残念。

シシィの居室――シシィがフランツに手紙を渡すとき、
ドアを開けてもけっしてフランツの顔を見ようとはせず、
うつむいたまま手紙を渡してたことを、千秋楽で初めて知りました(*T-T*)。

ここでもみどりシシィがトートを拒む姿がものすごかった。
今まで実は閣下に「♪行こうよ〜 二人で〜」と顔を寄せられてるところから
シシィが我にかえって
「♪嫌よ〜 逃げないわ〜」と返すまでの行動の時間が短すぎて、
なんとなく違和感を持っていたのですが、
はもうちょっと早めから焦ったように動き始めた姿が
とてもナチュラルに感じられました。

そんなこんなで拒まれた閣下、
ドアを乱暴に閉めて背を付くときの表情…!!
ちょっと口をあけてあえいでいるようだった姿が胸に刺さります。
もちろん、ルキーニが「ミールクーー」と来ても、
そんなの彼にはぜんぜん見えないの(*T-T*)。

でも、市民達に気づいてからの『ミルク』はすごかった!
まず市民一人一人がものすごく熱くて、もうオペラグラスは使えない!
全体の迫力を全身で感じました。
もちろん、閣下もルキーニも煽る煽る!!
大拍手でした(*^ ^*)。

その後リヒテンシュタインが「♪お風呂の時間よ」と歌い出したときには、
あれ…もう一幕終わりなの…? という気分にもなりましたが、
フランツの愛情こもった歌のあと、
みどりエリザベート登場――あまりもの美しさに、場内拍手喝采!!!!!
みどりちゃんのうちからあふれ出る輝きに、私も滂沱の涙でした(*T-T*)。
思い出すだけで、泣けてくる…。

閣下の「♪エリザベーーーーーーーーーーTッ!」も
言葉じゃ言い尽くせないくらい素晴らしかったですが、
暗くなってから場内の電気がつくまで、閣下が銀橋を渡る時間があって
本当に良かったと思いました。
…涙が止まらないんだもの(*T-T*)。

幕間、あさこちゃんへのお手紙を書くために一人席に残ってたのですが、
なんだか胸がいっぱいで何を書いていいのやら…というかんじ。
あさこちゃんへのお手紙なのに、
なぜかみどりちゃんのことを書き連ねてしまいました(^ ^;;。

そうしている間にも二幕が始まります。
鼻歌を歌いながら登場してくるあさこルキーニに拍手!
「今日はもう、誰を見てもときめかない!」と、
のっけから失礼なルキーニ(笑)。
「真竹すぐるさんと大鳥れいさんの輝きには、誰も敵わないでしょ、ねえ(笑)」
と言うから拍手したのに、
「――仕方ないから、愛華みれさん! 撮りましょう!」
そう、誰か来てると思っていたら、タモさんがいらしてたのです(*^ ^*)。
やっぱり一緒にお披露目をしたコンビだし、お見送りしたいよね(*T-T*)。
それなのに「仕方ないから」だなんて失礼なあさこちゃん、
一応(!?)「…嘘です! スイマセン!」と謝りつつ(笑)
タモさんの姿を写真に収めてました(*^ ^*)

そういえば、宙東京千秋楽ではわたるルキーニが
「千秋楽だ〜〜〜!!!」と叫びながら出てきて、
会場全体を写真に収めてたな(*^ ^*)。
その違いも面白いですね。 閑話休題。

ハンガリーの戴冠式。
みどりちゃん、本当にこのお衣装似合うよね…うっとり…。
そして続く『私が踊る時』。
いろんなところで写真になってるから一般的にそうなんだと思うんだけど、
「♪人生を〜」と二人並んで手を片方ずつ広げていく振りがものすごく好きなの。
千秋楽も慄えるほど素敵でした。

子ルドの『ママ どこにいるの』。
理世ちゃんもとても頑張ってました(*^ ^*)。
どなたか、大きく拍手をしてる方がいたの。
…私もすれば良かったなあ(^ ^;;。

そして幕前でのゾフィー達の策略。
どうしてもアイドル・大伴れいかさんから目が離せませんでした(*^ ^*)。
「(宅配を)取ったことあるのね、大司教様」とゾフィーが
大司教様の肩を扇で押すときに、ちょっと笑ってたのが印象的。

そうしてやってきた、マダム・ヴォルフのシーン。
ここはもういろんな人を観なくちゃいけなくてホント大変(笑)。
でも最後はマデレーネに釘付けでした(*^ ^*)。
ちょっといつもの蠱惑的な表情とは違うように思えたんだけど、
…あ、もしかして泣きそうだったのかしら、のどかちゃん。
でも足の上がりかたとかいろいろ本当に綺麗でした(*T-T*)。
拍手したかったけど、タイミングを見付けられず。

それからドクトル・ゼーブルガーですね。
ここの熱演も毎回すごいものだったし、千秋楽も本当にすごかったけど、
閣下の「…死ねばいい」という囁きがちょっといつもよりいやらしげで(笑)、
「閣下、やりすぎ(笑)」と思っちゃいました。
でも「違う…!」とみどりちゃんに拒まれた後、
その身体を突き放すまでの間と
その時のシシィをにらみつけるような閣下の表情は最高だった!!!

『安らぎのない年月』のナンバー。
ここもオペラを使わず全体を追いかけました(*T-T*)。
(ときどきルキーニはオペラで見たけど(笑))

そうして、精神病院のシーン。
みどりシシィ、「♪もし変われるなら」のあたりから声が既に潤んでいました。
あまりにも熱い想いにあすかちゃんも打たれたのか、
最後、ヴィンディッシュ嬢が女王様のように手を差し出して捌けていくとき、
狂気の笑顔の奥に光るものが見えましたわ(*T-T*)。
「♪鳥のように 解き放たれて」と歌うシシィの、
潤んだ、諦観にも似た声色にまた心打たれます。
私がルキーニだったら、泣いちゃって写真なんか撮れません(笑)。

『闇が広がる(リプライズ)』。
本当に素晴らしいデュエットでした(*T-T*)。
今まで他の組を見ていても、
ルドルフのパートって音が取れなかったんですが(^ ^;;、
ゆみこちゃんのルドルフでようやく歌えるようになってきた気がする。
どなたかデュエットしましょう(笑)。

そして革命のシーン。
やっぱりこういう群舞の熱さって本当にすごい!
ルキーニの笑い声を聞きつつ、全体の雰囲気に圧倒されてました。

『僕はママの鏡だから』もゆみこちゃん熱唱(*T-T*)。
革命が失敗に終わって泣いているときの声が
今までで一番聞こえてきた気がする…。
そして「もうこれ以上 生きるあてもない」とつぶやく声も、
一番落胆していたような…。
死の舞を踊り(ここでのどかちゃんと踊る時に、
のどかちゃんが挑発的にルドルフを見上げる表情がずっと好きだったわ)、
ピストルを渡されてから、閣下がその腕を持ち上げるまでの時間も
いつもよりほんの少し長かった。その分すごい緊迫感。
もちろん、閣下の死の接吻も…! ものすごい表情で客席を見てました(*T-T*)。

そしてルドルフの葬儀。
もうこの辺になると私はオペラの下にハンカチを常備してました(^ ^;;。
シシィもフランツも、そして閣下も、
それぞれの苦悩の表情が胸を詰まらせます。
「♪まだ私を 愛してはいないー」と突き放す閣下、
号泣するシシィ。
そして花道の壁に手を付き、ずいぶんと間を必要として
振り切るように振り返る閣下。
――ここの閣下が、一番オサトートを表してるようにも思えます
(「反省」はもちろんだけど(笑))。
今までのトートの誰より、
必死になって(というと言葉悪いな)シシィを追い求めてるトート。
思春期の、とムラの頃に私は書きましたが、
今ではそこまで青くはないけれど、でもやっぱりひたすら求めてますよね。
その、ひたすら追い求めるトートと自らの道を探すエリザ、
そしてそんな二人を動かす(と書いてしまえ)ルキーニのバランスが、
今回の花組エリザらしさなんじゃないかなとね、思いました(*T-T*)。

そんなわけで『愛と死の輪舞』をブラボー!と叫びたくなるくらい
素晴らしく歌い上げる閣下ですが、一言だけ突っ込んでイイ?
最後の「♪愛と 死の ロンド〜」の「愛」を歌うとき、
「h」が入って「あひと しの〜」って聞こえちゃうの(^ ^;;。
なんか可愛らしくて、いつもちょこっとだけ笑っちゃってました。
いや、泣いてるんだけど。

『夜のボート』は、本当にいいナンバーだと思います。
じんわり涙が…(*T-T*)。
今さらだけど、
フランツはこの時まで「シシィ」と呼び続けてるんですよね。

そしていよいよ最終答弁。
本当に劇場全体を揺るがすほど熱く、緊迫した舞台です。
樹里ちゃんの「♪エリーザベーーーート!」も
今までちょっと短く切りすぎているように思ってたのが
いっぱいいっぱい歌ってて素敵だったし、
…ルキーニ、ナイフ取れて良かった(笑)。

ジュネーブ、レマン湖のほとり。
あさこちゃん熱くなったのか、
いつもにも増してちょっと早口さんでしたが(^ ^;;、
警官に肩を叩かれてもまったく見えてないくらい
狂気が入ってて素敵でした(*T-T*)。
(そしてそのナイフを思い切りはね返すエリザベート62歳(笑))

「グランド、アモーレ!!!!!」と叫び、
狂ったように声をひっくり返して
笑いながら連行されていくルキーニを涙で見送り、
目線を舞台中央に戻すと、
安らかな笑顔のみどりシシィ。
声が潤みつつ、でも幸せを全身に受けて閣下の元に走り寄る姿は
一生忘れないんじゃないかと思うくらい、綺麗でした。
閣下も、もう離さない!というくらい、きつくみどりちゃんを抱きしめて。
昇天していく二人を、私はぎりぎりいっぱいまでオペラで見つめ続けました。

フィナーレも熱い空間。
樹里ちゃんの銀橋渡りソロには大きな拍手が、
ロケットには特大の手拍子が、
娘役群舞も本当に揃っていて綺麗だったし、
男役群舞…オサアサデュエットで手を取って回っていく振りのとき、
一瞬オサちゃんが泣きそうな表情になってましたが、
それをみつめるあさこちゃんが素敵な笑顔で
「頑張れ!」って言ってるような雰囲気。
しかも、手を離す瞬間にはあさこちゃん、
オサちゃんを見つめたまま眉を寄せる色っぽい表情!
「やるぜ!」って感じで!!
オサちゃん、羨ましい〜〜〜〜(笑)!!!

オサみどりデュエットダンスは、
私、みどりちゃんの登場に拍手がしたくて待ちかまえてました(笑)。
そしたら同じように考えてる人も多かったらしく、
ダブルスポットが当たった瞬間に拍手が! 
パレードのときも、
みどりちゃんへの拍手が一番大きかったんじゃないかと思うほどでした(*T-T*)。

みんな最高の笑顔で幕が下りた後、
ゾフィー姿のハッチさんが幕前に登場。
「流感に悩まされたりもしたけれど、
客席に来て下さる皆様のおかげで、
エリザベート号は最後の港にたどり着くことができました」などと
ご挨拶しました。
それから今後の予定、DCとバウ(蘭トムくんとみわっちが二人出てきて、
二人交互に予定を喋り、とてもほんわかした気分になりました)について、
みどりちゃんのサヨナラショーについて語ります。
「みどりは東京公演に来てから、幸せという言葉を連発してました。
そんなみどりから、私たちも幸せをもらってきました」
と語っていたのが印象的。

サヨナラショーのメニューとお衣装は大劇場と変わらず。
ただ、銀橋を「お花はいかがですか!」と配って歩くお花が
白い薔薇に変わってました(*^ ^*)。
『夜明けの序曲』のときに一人一人の顔を見ては
ちょっと眉を寄せて泣くのを堪えてるようだったけれど、
最後まで笑顔のまま。
オサちゃんもあさこちゃんもいい笑顔で見送ろうという意志が見えました。

サヨナラショーのあと、また幕前に出てくるハッチさん。
東京公演に来てだいぶ長くなった髪を後ろにまとめ、
前髪の鬘をつけてたんだけど、誰もなんの反応もしなかったね。
大劇場ではどよめきが起こってたのに。慣れたかしら(笑)。
卒業する真竹すぐるさんとみどりちゃんの経歴を話しましたが、
これも大劇場と同じものだったので、省略(^ ^;;。
ちゃんと、チャーリーとタモさん(本人も目の前にいるのに(笑))の
メッセージも流れて。

真竹さんには組からのお花をみとさん、
同期からのお花を同期の二人(ゆみこちゃんと…誰だろう? ゴメンナサイ)が
持ってきて、一つのお花は袴に差してました(*^ ^*)。

みどりちゃんには同期からのお花を絵莉千晶さんが渡した後、
組からのお花をオサちゃんが、ちょっと喋りつつ渡してました。
何を喋ってたのかな、二人ともとても笑顔で素敵だったわ。
お花は白い薔薇のブーケ。

みどりちゃんのご挨拶が本当に良かった。
詳しくはCSで流れるであろう「Now on stage」をご覧下さいだけど(笑)、
イメージだけ。
とても落ちついた、美しい表情でした。
「ちょっと淋しいけれど、今、とても安らかな気分です。
私にとって宝塚は、自由に私らしく生きられる場所でした。
その思い出を少しだけここに残し、あとは全部持って(笑)、
これからも私らしく歩んでいこうと思います。
…鳥のように 自由に空を駈け
永遠の 青の天空を行けるなら
私は喜びのうちに 誉めたたえよう
自由という名の 神を!
――本当に、ありがとうございました!」

それからオサちゃんのご挨拶。
ちょっと声が潤みながらも、立派なご挨拶をしてました。
こちらもイメージ
(…ていうか、もうすでにあんまり覚えてない(^ ^;; 違ってても許してね)。
「本日は花組公演『エリザベート〜愛と死の輪舞』の千秋楽をご覧頂き、
ありがとうございます。
大作、話題作、宝塚の財産…いろいろ言われた作品を演じることは、
私たちにとって正直プレッシャーでした。
ですが、作品の持つ力、スタッフの皆さんに支えられ、
専科の皆さんにもご登場いただき、
まるで組子じゃないかというくらい(笑)一体となって、
69名一同頑張って参りました。
今日退団する二人がいなくなるのは本当に淋しいですが、
お二人にはこれからも華やかな人生を歩んで欲しいと思います。
また、私たちは皆様に楽しんでいただける舞台を
作り続けていきます。
これからも花組を、よろしくお願いいたします。
本日は本当に、ありがとうございました!」

そして『すみれの花咲く頃』を歌って幕が閉じました。
カーテンコールは2回。
1回目は全員で、2回目はオサちゃんと退団者二人。
オサちゃんに促されたみどりちゃん、
「本当にありがとうございました!
…タモさん、本当にありがとうございました!」とにっこにこの笑顔で。
真竹さんも「ありがとうございました!!」と嬉しそうに。
本当に素敵な二人でした(*^ ^*)。
――もう一度カーテンコールがあったらスタンディングしようと思ってたのに、
あっさり終わってしまったのだけが残念。

サヨナラパレードは終演後1時間してから。
真竹さんもみどりちゃんも緑の袴にそれぞれブーケを持ち、
最高の笑顔でゆったりと歩いていきました(*^ ^*)。

そうそう、みどりちゃんたちが出てくる前に、
タモさんとふーちゃん(もう一人、タモさんのマネージャーさん?)が
出てきたのですが、
劇場前を埋め尽くすファンの群れにおののいたか(笑)、
走って去っていってしまいました(^ ^;;。
タモさんも変わらないですね、可愛らしい(*^ ^*)。

その後、他の出演者も拍手でお見送り。
にこにこ手を振ってくれたあさこちゃんはもちろん、
公演中はほとんど見られなかった、爽やかな笑顔のオサちゃん、
女性らしい格好なのにジャケットを肩に掛ける姿が男らしいハッチさん、
最後までダンディだったチハルさん、
ショッキングピンクの毛皮を見事に着こなすみとさん、
一人帽子を目深に被って、でも上を向いて歩いてた蘭トムくん、
恥ずかしそうに駆けていく下級生たち、
――皆さん、本当にお疲れさまでした!
素晴らしい舞台をありがとう!!!

…ようやく元気になってきた(笑)。すっきりした気がする。
ずいぶん長かったのに、ここまでお付き合い下さり、
皆様ありがとうございました(*^ ^*)。
これからも頑張りましょうね〜〜☆

 fin