2001年10月6日 11:30開演
『極楽町一丁目−嫁姑地獄変−』
於 芸術座


いま、「ごくらくちょう」って打ったら「極楽鳥」って出てきた…。
そりゃそうか…。

さてさて、私の可愛い(笑)檀れいちゃんが外部出演するというので、
初日よりは随分経ってしまいましたが、観に行ってきました。
芸術座。

私はかなり以前『渡る世間は鬼ばかり』を内海光司さん目的で観に行き、
けっこうさんざんな目にあって以来、
芸術座に対してとても偏見を持っておりました(^ ^;;。

だって『渡る世間〜』のときの客層がひどかったんだもの…(T_T;。
すごく失礼な言い方をすれば、田舎のオバちゃんばかり。
観劇のマナーも知らないようで、
場の転換の間はもちろん、舞台でお芝居をしているあいだでさえ
おしゃべりが絶えないの。
テレビ観てるんじゃないんだよ、オバちゃん…。
周りには他の観客もいるし、俳優に対しても失礼じゃないですか…。
こんな中で演技を続ける泉ピン子さんに拍手を送りたかったわ。

それで、そんな舞台に檀ちゃんを出すなんて!!
…と、発表の時にそれはそれは怒ったものです。
(専科に異動の時にもとても怒ったけどね)
私は檀ちゃんのみそ汁をネタに喧嘩するような芝居が観たいわけじゃない!
って。

でも、マミちゃんのサヨナラの日の檀ちゃんのご挨拶や、
今回の初日の幕が開いて、檀ちゃんが頑張ってる、という話を聞き、
だんだん落ちついて観られるんじゃないか、という気になってきました。

そして今日。

客層は、『渡る世間』よりだんぜんレベルが高うございました。
暗転してもおしゃべりが起きないところで私は感激し(笑)、
やはり浜木綿子の芝居は違うのか…劇場と言うより演目なのか…と
認識を新たにしました(^ ^;;。

客席には白い頭の方の占有率が高く(黄色いのは私一人だった(笑))、
やはり…という感も否めなかったのですが、
でもヅカファンも多いのかな、ぶんちゃんの話をしているおばさま方とかも
見かけました。

でもね、こういう方々が「嫁姑問題」で笑っているということ自体が
とてもシュールなことのように、私には思えてしまったのです。

「嫁が何も食べさせてくれないから、私は死にそうだよ」
「だってお昼ご飯はまだかねえ、っていうと、
嫁は「さっき食べたばかりじゃありませんか」といって
食べさせてくれないんだ」
「計画犯罪かもしれないわ。気をつけなきゃ」

というような内容に、みなさん声をあげて笑っていらっしゃるのですが、
私はまだそこまで達観できない…。
ていうか、舞台って夢を観に来てるんじゃないのかしら。
自分の身の回りにありそうなことを(もちろん誇張してあるとはいえ)観て、
夢を観られるのかしら。
「ああそう、こういうことあるある」といって笑える、のかしら。
これがテレビならタダだし(笑)、まだいい気もするんだけど、
そこでたとえば嫁の悪口を聞いてすかっとする、ってことなのかしら。

ああ、でも確かに、感情移入する対象が違うのかもしれないわね。
私は年代的にも檀ちゃんの演じる、浜木綿子の息子の恋人(のち嫁)に
一番感情移入できるんだけど、
この作品のターゲットは浜木綿子世代、
第二の人生を明るく楽しく生きていこうじゃないか、
というあたりの人なんだよね。
義母との闘い(^ ^;;や、ボケのはじまった義母への想い、とか、
息子を嫁にとられた気分とか、そういうのに感情移入するのか…。
うう、ツライ…。
と考える私は、やはりピーターパン症候群(古い)なのでしょうかね。

ま、そんなことはさておき(^ ^;;。

キャストはとても豪華でした。

まず、主演:浜木綿子。
昔、以前の東京宝塚劇場にやはり内海くん目当てで(笑・ファンみたい)、
浜木綿子の舞台を観に行ったような記憶がうっすらとあるんだけど、
当時はもちろんヅカファンではなかったので、何も思わなかった。

でも今日思ったのは、
浜木綿子の台詞まわしって大地真央に似てる…。
いや、大地真央が浜木綿子に似てるのか(笑)。
ちょっと独特なイントネーションで、上手いのかヘタなのか分かんないけど、
雰囲気のあるしゃべり方。
それから思ったより、お顔が大きい方だったのね、とか(^ ^;;。
でも、2列目だった私は、彼女と一瞬目が合いました(*^ ^*)

浜木綿子の義母役、菅井きん。
実は開演前にパンフレットを買うまで、
今回のお話は浜木綿子と檀ちゃんの嫁姑争いかと思っていたら、
じつはじつは! 菅井きんと浜木綿子との争いでございました(笑)。
びっくり(爆)。
もちろん、その下に檀ちゃんも入ってきて騒ぎは一段と大きくなるのですが。

でもさすがに演技が上手い!
ボケ始めちゃって、誕生日にもらった本を植木鉢に隠そうとするんだけど、
その植木鉢の持ち上げ方が、すばらしく上手かった!
あんなのぜったい張りぼてで軽いに決まってるのに、
とても重そうに引きずって、すごかった。

町医者の特別出演、植木等。
彼もさすがでしたね。
ボケちゃった菅井きんをお部屋に連れて行きながら、
とつぜんキンキン声で「カ〜〜〜〜〜ラ〜〜ス〜〜〜〜〜!」と叫んだんだけど、
どうやらあれはアドリブらしい?
でも次のシーンでも引きずってて、楽しかった。

そして香盤順だと、次が檀ちゃん。
最初に出てきた瞬間の拍手はきっとヅカファンの人がほとんどだったんだろうな。
外の人は知らないだろうし。
もちろん? 私は力一杯拍手しました(笑)。
本当に、頑張ってた。
植木等と喧嘩しちゃうんだよ?(笑)
菅井きんを怒鳴りつけちゃうんだよ?(笑)
いやあ、素敵でした。そして美しい…。
でも、マミちゃんに鍛えられたとはいえ、
まだアドリブには笑っちゃうらしく、
恋人(のち夫)役の渋谷哲平さんの背中に隠れて、
渋谷哲平に叩かれた頬を押さえる振りして顔をかくし、
笑いをこらえていたのが可愛かったです(←ファンの欲目)。

その他の皆さんもとても楽しかった
(とくにおばあちゃん5人組)けれど、
私としてはやっぱり檀ちゃんがとても楽しそうにやっていたのが
何より嬉しかったでございます(*^ ^*)
タカラヅカの舞台では絶対見られないような態度も見られたしね(笑)。
たばこをくわえて、渋谷哲平氏に向かって
「…火!(あわててライターを差し出す彼)まったく
気が利かないわね〜〜〜〜!」なんて、
とてもトップ娘役にはなさそうな台詞だったわ(笑)。

ともあれ、檀ちゃんの今後が気になる今日この頃、ということで。

そうそう、ちょっと関係ないけど、
『レプリーク』で檀ちゃんの楽屋レポがあって、
机の上に『ESP!』千秋楽の、
マミちゃんが婦人警官檀ちゃんをお姫様だっこしてる写真が
置いてあったの。
あれ、ほしい〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
 

fin