2002年9月15日 13:00開演
新型アポロ『中盤のパラノイア

於 豊島公会堂

  
小劇場演劇づいた週末(*^ ^*)。
今日は、幼なじみが演出や役者をしている劇団を観てきました。
彼らの東京旗揚げ公演と、第2回公演を観て以来の第10回公演。
舞台も大きいし、役者さんもたくさんいたりして、
いつのまにこんなに大きな劇団になったんだろう、と、
ごめんね、かなりびっくり&嬉しく思いながら観劇しました。

ストーリーは複雑で何と言っていいか…(^ ^;;。
基本的には、
かの名作マンガ(笑←どうして「笑」?)『キャプテン翼』のモデルとなった
サッカー選手・水島武蔵(貝谷聡)が、
夢の中で「少年の船」に乗り込み、
さまざまな仲間たちと冒険に出かける――というお話です。

舵輪を回すたびにいろいろな世界が飛び出してくるのですが、
これが私たちの世代にとってツボとなる小ネタ満載!

「今 、夢の中で8頭身のドラえもんに追いかけられたよ」
「…それは怖いな」とか、

「水島〜、一緒に日本に帰ろう!」とか、

「フォースの共にあらんことを」とか、

「我が人生に一片の悔いなし!」とか、

「どうして一人で行っちゃったんだよ…ロベルト!」とか、

「ダイヤモンドダスト〜〜〜!」とか、

「安西先生、バスケがしたいです…!」とか、

「関東ではドロケー、九州ではケードロ」とか、

一緒に観た母には絶対分からないであろうネタばかり(笑)
まるで野田英樹芝居ばりにしゃべりまくる!
ちょっと早口すぎて聞き取れないところもあったんだけど(^ ^;;、
次第に声に出して笑うようになっちゃいました(*^ ^*)。

それでもって、
気がつくとストーリーの大きな流れが組み合わさっていて。
ちょっとだけ「承」にあたるエピソード多いかな〜、とは思ったけど、
「転」に入ってからはそれまで分からなかったことが
すべて繋がってきて、とても面白かったです(*^ ^*)。

重要なシーンでのケガが多く、
子どもの頃にはペレから「10年後には
世界一美しいウインドプレーヤーになるだろう」と言われていた水島。
彼が選手生命の晩年に、
世代交代を意識しながらそれを受け入れられず、
夢の中で妄想の海、少年の頃の夢の世界にこぎ出していたのです。

妄想の世界に引き留めようとするルーサーキング(矢神誠二)、
そこから一歩踏み出すことを勧めるラスベガス(坂田昇子)、
その他の登場人物達も皆、
本当は水島のクラスメイトだった友人達。

ブラジル留学目前の少年時代の水島にラブレターを持ってきた少女が、
彼の目の前でそのお手紙をちぎり、
「これは紙吹雪なの」と彼にふりまき、
「これからこの何十倍何百倍の紙吹雪を受けるときに、
私のことも少しでいいから思い出して」
というあたりなんて、ちょっとじーんと来てしまいました(*T-T*)。

ラストも、次世代を担う井原(ライラライラ議院議員)に、
「今度はフランスに…行って来い!」
それまでの「今度はアメリカに行くぞ!」との違いが
さわやかで、とてもイイ感じでした。

役者さんたちも上手かったしね〜(*^ ^*)。
なによりダンスシーン、ちゃんとしたダンサーの人がやっているから、
「イタイ、イタイよ…」と思うことがなくってよかったです(笑)。
(私、キャラメルボックスのダンスシーンのイタさに
ついて行けない人だったから…(^ ^;;)

次回公演は、いつか分からないけれど予定されてるみたいです。
私と同世代の、ちょっとオタクツボを持った人にはお勧めよ(笑)。

fin