午前中は、弟岩を集中的に登る。ここは鬱蒼とした森の中。少しじめじめとしているせいか、いつ来ても誰も登ってる人がいない。今日も私達のパーティで貸切り状態だった。ここでの一番のお勧めルートは、ケンタウルス伝説(10b)だ。今日の目標はここを登ること。合棒Jは、オンサイトを狙う。私の今日の目標は「下積み生活」ルートをレッドポイントする事だ。
朝一のウォーミングアップに使用したルート。右下3級のルートから登りトラバースし取り付く。3級と書いてあるルートは、苔だらけ。ウォーミングアップには少しハードなルートだった。トラバースも恐いし、高度感もあり、少しパワールート。ただし、ガバガバルートなので高所での恐怖心さえなければ簡単に登れてしまうルート。トラバースが恐くて、右の方から登ってしまうとはまってしまう。しっかり左側から取り付くようにすることがポイントだ。 ちなみに右の写真は取り付き部分に到着した私。かなり右側から取り付いてしまっている。もっと左から登らなくてはいけなかった。でも、トラバース、怖い! |
![]() やっと取り付きに到着! ![]() 核心を越えたところ、手が張ってきた〜 |
今日のメインメニュー。まず、Jがオンサイトを狙う。緊張した空気が漂う。「オンサイトは一生に一度!」という言葉をかけられ、さらに緊張が走る!! ボルト3つ目までは、なんなくクリア。しかし、ここで4つ目をかけた後が「核心」だった。そこで、あたふたあたふた、いろいろやって悩んで結局断念。オンサイトならずだった。次に林さんが登る。一回、カンテまで体を放り出し登るのがポイントであることを林さんが発見。そうすれば、簡単にこの核心は越えられる。ただ、初見でそれを見極めるのは難しい。リードだと、体を外に放り出すのは勇気が要る。 私は、トップロープであと数回練習しないとリードで行く勇気はないなぁー(^-^;)私的には、最後の終了点付近もリードだと怖いなぁと思った。 |
![]() 林さん、リード成功!! ![]() その頃Jは・・・ ![]() トップロープで核心部分を復習 ![]() 核心部分、林さんのムーブ |
ルート本に「謎のルート」と紹介されている。謎を解くべく果敢(?)に挑む。というか、ケンタウルス伝説の疲労を癒すための爽快な小休憩ルートだった。先程の5.9ルートのトップロープをかけたままだったのでトップロープで登る。ところどころに、錆錆の怪しげなハーケンが刺さっている。これ、リードでこのハーケンに掛けながら登るのは嫌だなぁ。ただ核心全く無し、まるで梯子を登ってるかのようなルートである。強いて何が核心かと言えば、スパイダーの巣窟と言うことか?確かに謎めいている。私はこのルートを勝手に「The spider ladder]と命名した。 右の写真のような眺めが見える。非常に気持ち良い。 |
![]() すばらしい眺め!金峰山荘が見える ![]() 下で待機している男たち |
このルート、私の今日のメインメニューだ!今日こそ、レッドポイントを目指す。といいつつ、やっぱり恐いのでプリクリップを試みる。Jの背丈でもぎりぎり届かず、プリクリップが一番の核心だった。 うんしょ、うんしょと重いお尻を上げつつ2個目のクリップまで辿り着くが、カラビナをボルトにセットしてロープをかける瞬間、手がもう限界を感じ、思わずヌンチャクを掴みながらのクリップ。あぁー、また今日も駄目だ。ついでにここでテンションをして休憩してしまう。2こ目のクリップで、手が張らないように工夫しないとレッドは目指せないなぁと反省。 3つ目のクリップまでがちょっとした核心である。上手くムーブしないとなかなかホールドに手が届かない。もしかして、背が高くて手が長ければ、全く問題無いのかもしれないが。3つ目をクリップすると、もう終了点までは、ただの「ladder]である。3つ目まで耐えればオンサイト間違い無しのルートなんですが。いまだにレッドならず。 Jの冷たい視線が、、、恐い。 |
![]() 核心を越えてほっと一息 |
そして、弟岩、最後の締めに今日のプチメインルート。ここは、本当にバランス、ムーブを巧みにこなさないと登れない。取り付き付近が核心。 私もムーブを教わって挑戦するが、なかなか上手く出来ず、ほとんどロープで引っ張りあげてもらってる状態でなんとか終了点まで行く。右写真のアンダーで取れるガバまで行くのが核心。 |
![]() このムーブがポイント |
弟岩に長居しすぎて、午後3時前に到着。ここでは結局1ルートしか登れず。弟岩とはうって変わって日が燦々と降り注ぎ明るい気持の良い場所。 |
ガバガバールート。とりあえず、闇雲に手を伸ばしてしまっても何か掴む所が見付かる。思い切ってがんばん登ってしまうのが、オンサイトのこつだったのかも。今思うと悔しい。 |
オンサイトを狙い、一番に登る。「オンサイトは一生に一度」と言う言葉がふいに脳裏に浮かぶ。少し長めのルート、ハング有り、今の疲労度を考えて本当に行けるのかどうか不安に思いつつ挑む。 ハング手前までは、腕が張ることもなく楽々クリア出来る。しかし、ハングを越えるのにかなりの勇気がいる。しかし、オンサイトは一生に一度という言葉が頭の中でコダマしなかなか飽きられめられず、ここであたふたと粘り続ける。 少し耐えると上に上がれそうだが、次のボルトが遠い。1手、2手と手と足を上げていると右手が死んで来た。上へ上がるべきか、どうか、、悩んでるうちに左手もしだいに力が入らなくなっていく。「これ以上登ると、あのボルトまでがんばらないといけないよぉ。今ならまだ戻れるよぉ」と悪魔の囁きが聞こえて来て、結局あきらめてしまう。あーぁ、、、一生に一度のオンサイトが、、、。今日は、下積み生活と言い、全然駄目駄目ではないか! 一度はテンションをかけるが、やはり上までがんばって行こうともう一度挑戦してみるが、やはり同じ所でまた気持がゆらゆらしてきた。下から「もう右足を上に上げてしまえ!!」と言う声が聞こえてきた。が、「右足をあげたら、あそこのボルトまで行かないといけなくなる、、、」とここでも、また自分に負けてしまい結局下に降りる。 下に降りると、またもやJの冷たい視線が注がれる。「ここって、そんなに難しかったっけ?」うー、、、心に刺さる一言! 次回は、絶対レッドを目指す。毎回、課題ばかりが増えて行く。。。いつになったらリードクライミングが出来るようになるのでしょう。。。 |
![]() 最初は順調、なんだかいけそうな予感 ![]() ここであたふたあたふた、、怖くて超えられない・・・ ![]() 岩の全体像、うぅー悔しい! |
疲れ果てた私は、寝転んで傍観していただけ。虫避けスプレーを相当沢山ふりかけないと虫の餌食になってしまう。物凄い虫の量。この岩は、5級らしい。結構パワーも要るみたいだ。 |
![]() 林さんのお手本ムーブ1 ![]() 林さんのお手本ムーブ2 ![]() 林さんのお手本ムーブ3 ![]() 岩を動かそうとするJ |