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目を閉じれば、あっという間に意識が遠のいてしまいそうな昼下がり。ある病院の待ち合い室では患者達が思い思いの時間を過ごしている。手術を翌日に控え落ち着かない男、お腹をさすりながら昼ドラに涙する妊婦、医者と看護婦のH話が止まらないおばさん、ギプスをはめた足が痒いのか一生懸命ギプスを掻いている若者、スリッパを重ねることに命をかけている子供、碁石でオセロをやっている老人……そして、ぼんやりと窓の外を眺めている男がひとり。彼はつい数分前、ガンを告知されたばかりなのだ。男はやがて目を閉じる。午後の微睡みの中、男はどんな夢を見るのだろう────
堤 泰之 |
6月 | 16(金) | 17(土) | 18(日) | 19(月) | 20(火) | 21(水) | 22(木) |
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