2010・帯広、中札内

中札内村にできた六花の森

平成22年6月下旬、関東は梅雨入りした頃に2年振りに、とかち帯広空港に降り立った。

ことの発端は3月下旬の朝、帯広に住む叔母からの突然の電話。
父が居るかと聞くので、この時間帯に父に用とはと嫌な予感がしたのだが、的中してしまった。

叔父が亡くなって、既に葬儀も済ませたとのこと。
具合が悪かったのなら報せてくれれば良かったのにと思ったところで既に遅し。
父とはあまり仲の良くなかった間柄では有るものの、「血は水よりも濃い」。
駆けつけたいところでは有るが、時期が北海道の3月では雪も有るし..
その後の49日の法要も5月の連休明けで都合がつかず欠席。
まとまった休みが取れる6月下旬に行くことにし、航空券を手配。

朝一番の便では出発するのに早く、難があるので東京発11時の便にする。帰りもあまり遅くなっては翌日の仕事に差し支えるため、帯広を15時過ぎに出る便にする。
滞在時間を考えるなら朝一番で行って最終便で帰れば良いのだが、電車と違って飛行機というのは思い通りに行かない。
ましてや航空会社が左前になったJALである。減便や廃止にならないだけマシなのかもしれない。

朝まで雨が降っており歩いて駅まで行くのも億劫だと思っていたら止んで傘も不要になったが、帰りのことも考えて車で行き、途中のコインパーキングに停めてから駅に向かう。
駅では切符を買うのも億劫なのでSUICAにチャージする。

8時過ぎに上野行きの各駅停車の電車に乗って出発。土曜なので空いているかと思ったが、以外に乗っている。
上野からは京浜東北線で浜松町まで。時間帯によっては快速運転で浜松町は停まらないことも有って心配したが、幸い各駅で止まるタイプのため無事に浜松町に到着。

浜松町からモノレールに乗る。羽田空港の第一ターミナルに着き、右に歩き掛けるが北海道方面は左方向。
空港に着き、歩いていると北海道土産を売っている店が有り、覗くとメジャーな土産物は売っているようだ。これなら向こうで土産を買い忘れても何とか格好がつきそう。

履き慣れない革靴が緩くて歩きづらいので売店で敷皮を買って入れてみる。
25.5cmの靴なので、それ用を出すと店員が小さいかもしれないのでと言って大きさを確かめ、一つ上のサイズと交換してくれた。
お蔭で足元を気にせずに歩けるようになって助かった。

自動チェックイン機で航空券を買った後で手荷物検査を受け、出発ロビーに行く。
以前なら暇を持て余して飛行機の写真を撮ったりしたものだが、今回はそういう気分にもならず。

出発時刻になって搭乗。今回も早割で予約したのだが翼の上。景色はあまり見えない。
機材はエアバスのA300-600R。一昔前は古いA300が主体だったが今は退役して、これだけのもよう。

帯広空港に着いてレンタカーを借りるためレンタカーのカウンターに向かおうとしたら、何故か兄が来ていた。
来るなら連絡をくれれば良いのに、気がつかなければ行き違いになるところ。
聞いたら足(車)が無くてタクシーで来たとのこと。2年の間に色々と有ったらしい..

レンタカーを借りて、とりあえず中札内に新しく出来たという六花の森へ向かう。車も初めて借りるラクティス。
職場で乗っている人間がいるものの、 興味も無いし、とりあえずビッツでは3人以上乗ると力不足と思って、その上のクラスを借りたのだが、これの誤算だったのは駐車ブレーキが足踏みだったこと。
サイドブレーキと違って何処に有るのか確かめないと解除するのも一苦労。この次からは借りるのは止そう。


今回借りたのはラクティス(前回はカローラ)
写真は音更町の花時計・ハナックの駐車場にて

ナビに行き先を設定しようと思ったら出来ない。よく見たら駐車ブレーキが掛かっていなかった。
私はAT車乗りでPレンジに入れて駐車ブレーキは毎回掛けているので、当然駐車ブレーキは掛かっているものと思っていたのだが...
車自体は走行距離が4000km程度と新車状態。

気を取り直して大体の行き先を設定し走り出す。念のため家からポータブルナビも持参し、これには予め行き先を登録しておいたので最終的にはこれを使えば良いと割り切って..

ところが行ってみたら、それらしき看板が見つからない。仕方無く諦めて道の駅でも寄ろうかと信号まで来たら、交差点の角に看板が見えた。
どうやら私が走ってきた道はメインの道とは逆方向らしい。そのため看板が出ていないものと思われる。

看板を見ながら行き、車が沢山停まっている所に行ったらここは六花亭の工場の駐車場だったもよう。慌てて、その先に行くと別の駐車場が有って入り口はその奥の方だった。
 
六花の森に出来た坂本直行記念館
休憩棟・こちらで休憩。お茶とお菓子が置いてある

入り口には受け付けと、小さいながらも売店が有ってお菓子や六花亭の小物を置いている。
ここで500円の入場料を払って中に入る。
あまり時間が無いので建物(3つか4つ並んでいる)の中に入って見て回る。
以前は中札内美術村に有った坂本直行記念館の展示品が分かれて展示されている。
手前の建物の中は「サイロ」という児童向けの冊子の表紙画を展示していた。
もう一つの所は六花亭のお菓子の包み紙(ふきのとう等の画)の原画を展示していた。
そうして、もう一カ所は油絵による風景画等。

六花の「森」というくらい、山野草が植えられているが時間に余裕がなく、あまり散策せずに出てきてしまった。
休憩棟ではジュース等がセルフサービスで飲める。お菓子もクッキーのような物が2種類有って、1枚だけ食べられる。(入場料に込み)

何か土産に買いたかったが車の中に財布を置いてきてしまい何も買わず。
兄が友達の所に寄るのに手土産を買っていたが..


こちらの建物は油絵の展示だったか?

お腹が空いたので中札内で何か食べようかと言ったのだが、肉は嫌だとかワガママを言うのがいてまとまらず。
そのうち中札内を過ぎて幸福に入ってしまい幸福駅に向かう。
もう何度も行っているし見る物は特に無いが何か土産をと思って切符とステッカー等を買う。


幸福の売店(幸せを売っているわけではないが..)

幸福の広尾寄りが「中札内」、愛国(帯広)寄りが「大正」だった。
元の幸福駅の売店には、こんなものが..「幸福の水」って幸せになる?

大正の町で何か食べようと思ったが、ここもあまり店は無く富士に行って昔なじみの中村商店という、この辺りでは唯一の店に立ち寄ってパンとお茶を買う。
40年以上も前のことなのに店主の奥さんに名前を言ったら覚えてくれていたのにはビックリというか感激というか...お互いに顔は覚えてないけれど。
ここで友人に電話して都合を聞いたら夕方には出かけると言うので、明日時間が有れば寄ると伝える。

店を出て墓に向かうと、昔小学校だった場所では運動会か何かの準備中だった。
(後で聞いたら日曜の午前中に地区で運動会をやっていたとのこと)

祖母の墓参りを済ませ、叔父の家に向かう。
こちらは亡くなった叔父の弟になるが、帯広に来たときには何時も寄っている所。
当初は日曜に行くと話していたのだが時間が有るので寄ると連絡して寄ってみる。
そうしたら、今日寄れるなら亡くなった叔父の家に寄って、墓参りもすれば明日は楽だろうという話になって、連絡を取ってくれ、一緒にお墓まで案内してくれることになった。

亡くなった叔父の家に行き、叔母と従兄弟の長男に挨拶。
葬儀や法事に来られなかったことを詫び、香典を渡して仏前に焼香。
その後でお墓参り。祖母の墓と違って、こちらは敷地も広く迷いそう。

夕方になって戻り、叔父と兄を送ってから宿にチェックイン。
以前は駅前の宿に泊まったものだが車で行くと停める場所に苦労するが(立体パーキングでは借り物の車は駐車に気を使う)、ここは町外れなので駐車場も広く気を使わずに済むというもの。
建物は古いが料金も安いし温泉も入れるので、今回で2回目。
本当はもう少しキレイな所だと良いのだが、叔父や兄の所とも近いので便利というのも有って利用している。

夕飯を食べに行こうと宿にあるインターネットの端末で調べるが、近くに有るラーメン屋は評判が芳しくないようなので止める。中華料理屋も覗いたらメニューが高そうに見えて入らず。
たまには焼き肉でも食べようかと思って地元では有名な「平和園」に行くが混んでいて、聞いたら20分くらい待つとのことなので止めて近くにある別の焼き肉屋の「焼き肉家・彦一」の緑が丘店に入る。
こちらは待たずに入れた。ここで久々にビールと焼き肉の盛り合わせに、ご飯と玉子スープを頼む。
盛り合わせは一人前しか頼まなかったが二人で食べても不足はない量だった。

食事を終えて宿に戻り温泉に漬かる。ここの湯はモール温泉で茶褐色でヌルヌルする感じ。
風呂から出て、疲れたので早めに寝たら夜中の2時頃に目が覚めてしまった。  

翌日は起きて風呂に入りに行く。朝風呂はやってないが、残り湯で良ければ入れるとのことなのでダメで元々と行ってみる。
流石に誰もいなかったが、お湯は何とか入れる(少し温いが)ので入ってきた。

8時頃に朝食を摂り、それから隣町の音更に有る「ハナック」という花時計を見に行く。
十勝が丘公園という所に有るが、ここは以前はギネスブックに載ったという所。
直径が18m、長針の長さが10m有るそうだ。見るとたしかに大きい。
秒針はクオーツじゃないと見えて合ってなかったが..(^^;)
9時頃に着いて写真を撮る。近くに売店は有ったがソフトクリームとか、あまり土産になりそうな物が見あたらなさそうなので寄らずに帰る。
 
音更町にある花時計「ハナック」
ハナックの入り口近くに有る売店

それから幕別の長兄の所に寄るが家が判らない。2年前に来たのだが兄と一緒に来たので詳しいことを覚えていない。
仕方無いので電話して家の外に出てもらうと、行き過ぎていた。

ここに30分ほど居て、それから友人の家に向かう。こちらはポータブルナビに設定してあった場所で殆ど迷わずに到着。
ここも30分ほどいて、昼前に出て紫竹ガーデンに向かう。途中、富士の小学校跡に寄ったら運動会は終わって後片付けをしている所なので、そのまま向かう。
もしかしたら同級生や知り合いが居たかもしれないが...

紫竹ガーデンは3線を走って行くと右側、美栄町(びえい・読みは同じだが丘で有名な美瑛町とは違う)。
看板が出ているが、近くまで行かないと看板 が出てこないので初めて行く人だと心配になるかも?
三線から100mほど入るのだが、住所的には西4線だそうな..

観光バスも来ていたりして結構、混んでいた。入場料は500円で(当時の料金・現在の料金はホームページ等で確認要)花の種をくれたが、背広のポケットに入れたため、何処かで落としてしまったようで帰宅したときには無かった。


紫竹ガーデンの入り口

紫竹ガーデン
紫竹ガーデン

ここも30分くらい見て駆け足で出てくる。通り道の何の変哲もないカラマツか何かの下にスズランがヒッソリと咲いていて思わず写真を撮ったが、ドイツスズランと違って花が小振りなので、まとまって咲いていないと見落としそう。
カメラも途中で電池切れになってしまい、予め入れ直しておけば良かったと後悔するが遅すぎ。
それにしても昔は富士の墓地(生家の隣)にはスズランが群生していたものだが、聞くところによると整地した関係で咲かなくなったそうで、今回も見ることはなく残念だった。  
紫竹ガーデンに咲いていたスズラン
ライラックも咲いていた

チューリップを見たかったのだが時期が遅かったようで見られなかったのが残念だった。
紫竹ガーデンを後にして中札内の道の駅に向かうが途中で雨が降ってきてしまった。
行く途中でガソリンスタンドに寄って給油するが、何故か1リッター程度しか入らないと言う。
150kmくらい走っているのに、いくらなんでもそれは無いだろうと思ったが金を払って出る。
しかし時間が経っても燃料計の針が上がらない。やはり変..値段的には139円と、関東(埼玉の北部)と比べて10円くらいは高い。

とりあえず道の駅に着き、ここで鶏の唐揚げを買って食べるがゴミ箱が置いてなくて買った店に渡してくれとのこと。
その後で、レストランに入り遅めの食事にエビフライ定食を頼む。
隣の席にいた人は室蘭まで帰るのに、どのくらいの距離が有るかと聞いていた。

ここで土産にキーホルダー等の小物を買って帰る。何故か昔のスカイライン(箱スカのセダンとGTRの2台)を見かけたが写真を撮るのを忘れた。

空港に戻る途中で別のガソリンスタンドに寄って給油したら10リッター超。
これが普通というもの。何で1.5リッターくらいしか入らなかったのか?
謎は深まるばかり。最初のスタンドのお兄さん、返事は良いのだが結果的には今一つだったなぁ..

2時過ぎに空港に着いたら見たような人(従兄弟)が居るが人違いだろうと思っていたら、本人だった。
前日は出掛けていて不在だったという弟と二人で、わざわざ空港まで見送りに来てくれたとのこと。

空港で航空券を買い、中の売店で六花亭のお菓子(マルセイバターサンドと「一つ鍋」)を買い、柳月で「三方六」を買って手荷物検査に向かうと、やたらと混んでいる。
荷物を持っていて疲れてしまった。オマケにポケットに入っていた小銭で金属探知機が反応してしまうし、満席だったそうだが、それにしても定刻になっても手荷物検査が終わらないとは...
結局、定刻を10分くらい遅れて出発。途中、気流の関係で揺れて嫌だった。

羽田の例の北海道土産の売店でお土産に柳月の防風林というお菓子(個人的に好きな菓子)等を買ってから帰路についた。
結局、帰宅したのは夜の8時頃。もう少し時間が有ればゆっくり出来たのだが...

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