腱鞘炎罹患記

平成17年の11月初旬。夜勤明けで職場の同僚がやっている野球チームの応援に行った際に、人が足りないのでノックの手伝い(取ったボールをノッカーの所に返球したのを受ける)をしてくれと頼まれ、二つ返事で引き受けたのは良かったが、帰宅して一眠りして起きたら左手の薬指に違和感を感じた。

指が強張るというか突っ張っている感じで、若干の痺れ感も有る。
突き指でもしたのか? と思って指を曲げたり伸ばしたりしてみたが治らず、指を曲げて伸ばす際に途中で引っ掛かるようになってしまった。
この時点では「腱鞘炎」とは思いもよらなかった。

1週間くらいしても治らないため近所の整形外科に行って診てもらったら指を曲げたり伸ばしてみた後で、「狭窄性腱鞘炎」と診断され、『指の付け根の所が痛いだろう?』、『湿布しておけば治る』と言われ、湿布薬「モーラステープ」という物と炎症を抑える飲み薬「ロキソニン」というのを貰ってきた。

飲み薬は1週間分で、湿布薬の方は結構有ったが、飲んでも痛みはあまり改善されず。
モーラステープというのは径皮性といって皮膚から患部に浸透して効くタイプの湿布薬らしいが、日光とか紫外線に当たると皮膚に炎症を起こす場合が有るというので要注意。
これは色が肌色で薄く、貼っていても目立たないのは良いが..貼っていても、あまり冷たい感じはしないので効い
ているという感じがしない。

その後、NETで色々と検索してインドメタシンの湿布薬も買ってみたが、あまり長期間使うのは良くないとの情報も有って早々に使用を中止。
市販の湿布薬(生薬成分が主)を手のひらに貼って様子を見ていたが、1カ月経っても
完全には治らないため、近所に有る外科の総合病院に行って診て貰った。
ここは父親が同様に左手の薬指の腱鞘炎になった際にステロイドの注射を打ってもらって治ったとのことで行ってみた。

その結果は、診断は同じだったが治療方法については『手に湿布とかは良くない』、『やるなら塗り薬』とのこと。
医師によって治療方法が違うのでは何を信じたら良いのか...
『注射が一番効くけど痛いよ』、『注射するのが一番早いけど、痛いからやりたがらない』と言われ、どうする?と訊くので、ダラダラと長く治療していても仕方無いので思い切って注射してもらうことにした。

皮膚を消毒した後で注射針を患部の腱鞘の下側から指の方に向かって刺す、ガマンできない程では無いもののかなり痛い。
薬剤が入ってくるにつれ指先まで痺れてきて、一瞬ヤバイかな? と焦ってしまった。

注射の後で風呂に入るのは夜ならokだが、すぐにはダメと言われる。
指も動かさないと他の関節に負担が掛かるから動かすようにと言われた。

注射をして貰ってから、以前よりは曲げるのが楽になったようだが数日経ったばかりでは起きた際に指を伸ばすと引っ掛かり感が消えない。
注射をした場所も痛みが残っているし、完璧を望むのは無理なのかも...

焦らず気長に治療するしかないか..

原因として考えられることは家の中でバランスを崩して壁に手をついた際に、指を逆方向に反らした状態で筋を伸ばしたか何かで腱鞘を痛めてしまったと思われる。
しかも、その後に会社でソフトボールをやってバッティングの際にバットを強く握って、軽い炎症を起こしていた腱
鞘を圧迫して悪化させてしまい、その上に例のキャッチボールでトドメをさしてしまった気がする。

治療方法もNETで検索すると「湿布」、「ステロイド剤の注射」、最悪は「腱鞘を切開する手術」のようだ。
他には鍼治療が効くとも聞く。中にはお灸が効いたという人もいるが..痛みが有る場合は氷等で冷やすのも良いみたい。
湿布は温湿布ではなく冷湿布が良さそうだ。

初期の頃は安静にするのが一番。(もっとも腱鞘炎と判っていれば無理に動かさないけど)
中途半端にテーピング等していて、曲げたりすると余計に腱鞘に負担を掛けてしまい、逆効果になるので注意が必要。
(私の場合、これで治りを遅くしてしまった)

とにかく、変だな? と思ったら早めに整形外科を受診すること。
湿布薬等で治りが遅いと思ったら、迷わず? 注射をした方が早く治りそう。
もっともステロイド剤も薬剤によって
は効果の少ない物も有るそうなので、こういうのだと痛い思いをした割には効果が少ないので困りものだが..

現在は力を入れて握らなければ、それほど痛むことは無いまでに回復した。
それでも爪を切る際に指を伸ばした
状態で横に動かしたりするとピキッ!とした感じで痛む。

痛むときはインドメタシン入りの湿布薬(液体の塗り薬)を塗ったりしてしている。
ただしインドメタシンは使いすぎると胃に影響して胃潰瘍等の原因ともなるようなので要注意。
(本来は飲まなければ問題ないらしいが、皮膚から浸透して血中に入って影響するらしい)

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