第二種電気工事士受験記

1998年6月7日に行われた第二種電気工事士の試験を受験したので、その受験記を書いてみた。
以下は私の体験談であり、現在の試験の内容と異なっている部分も有ると思われるため参考程度にして頂ければ幸いです。

私の職場というのは電気や冷暖房、上下水道等の設備を維持管理する所謂「施設管理」部門であるため、必要な資格の取得が半強制的に義務つけられており、私も最低限必要な「危険物取り扱い者」や「ボイラー技士」といった資格を取得している。

今回はその第三弾とも言うべきものであるが、なにせ無線の免許は持っていても電気(強電)は素人でありオマケに電気工事の実技試験も有るので敬遠していたのではあるが...
同じ職場の人間(経験年数は、ほぼ同じ)が受験するというので仕方無く?受験願書を出した。

勉強は「電気書院」の「第二種電気工事士筆記試験模範解答集」や「オーム社」の「第二種電気工事士筆記試験標準解答集」といった過去の問題と解答の載った物を使用し、判らない所は「新星出版」の「まるごと覚える第2種電気工事士」や「西東社」の「第2種電気工事士試験」,成美堂出版社の「第2種電気工事士筆記試験問題集」を参照した。

試験当日は10時からの試験に対し8時頃の電車で出発。試験会場が有る東大宮(東北線、大宮で乗り換えて2駅・会場は芝浦工大)までの切符を買う。
熊谷から乗り換え駅の大宮まで各駅で40分なので参考書を開いて少し勉
強というか復習をする。
大宮に着き、東北線に乗り換える。ホームで待っていると老若の受験生と思われる人達が
めいめいの格好で電車を待っており、私よりも年配の人も多数見受けられた。
(この試験は午前と午後の2回有る)

平成15年あたりから1回に変更になった。

東大宮駅に着くと受験生と思われる人達がゾロゾロと降りて行くため、何時も乗っているらしい人が「今日は何か有るんですか?」と不思議そうに聞いていた。
会場までの道順が判らないので地図を持って行ったが、改札を抜けると受験者と思われる人達がゾロゾロと歩いて
行くので心配は無用だった。まるで「蟻の道」である。(^^;)
所要20分とのことだが、曲がる所の目印等を記憶しながら歩いていたら時間は気にならなかった。
会場の途中では技能試験の受験前講習の業者が案内のチラシを配っており、何枚か貰った。

会場に着くと受験番号と教室の書かれた掲示板が有り、自分の受験番号を見て会場の教室を確認し上に上がる。
私の教室は4Fで、一つあたりの試験場は受験番号から推察すると120人程度だった。
4人掛けの机の両端に2
人掛けである。しかし壁側のため通路が狭く退出はしづらかった。

会場には9時20分ころ到着。参考書を広げ最後の仕上げをする。
9時45分から試験上の注意が有り、試験の5分くらい前に解答用紙が配られる。
解答用紙に受験番号、氏名、生
年月日、試験地を記入する。
エンピツはHBに限るとのことで、普段は無線の試験でHBとBが使えるためBを愛用
しているのだが、今回はHBのみとのことで手元に有ったHBを掻き集めていった。
机の上に出しておけるのはエンピツと消しゴム、それに受験票だけ。当然ながら電卓や計算尺は使えない。

問題が配られ、問題用紙の過不足が無いか確認後、10時丁度に試験開始。制限時間は2時間だが40分以降なら退出可とのこと。
実際に始めてみると40分では終わらず、外が騒がしくなったと思ったら45分だった。

一通り解答し、答案を確認して退出したのが11時頃。
外に出ると午後の部の受験者が既に来ており、問題を譲っ
てくれという。
まだ答え合わせをしておらず、合否の見当も付かないため丁重にお断りする。

大宮辺りで昼食を、とも思ったが合否の見当も気になるし駅に着いたら帰りの電車が程無くやってきたので、帰途についた。
帰宅して答え合わせをする。過去の問題集を見ながらだが計算問題は全く同じ物は少なく自分で計算す
るしかない。
予想どおり計算問題の半分くらいは間違っていた。
(計算は昔から苦手なので、あまり熱心にやらなか
ったことも有るが...苦笑)

鑑別問題は一問だけ判らない物が有った。答えの判らない物は省いて採点した結果は70点を超えており、何とか合格点は行ったかと思う。
それにしても計算ミスや勘違いで間違ったのが二問有り、ギリギリだと命取りになる所で
あった。
(同じ失敗で四級海上無線通信士の無線工学を落としてしまった...)

その後、不明な問題が二問以上有ったが技能試験の本を見たら答えとヒントが載っており、鑑別の一問は正解していたが配線?の方は間違っていた。
こ の問題は二個のブレーカーを単相3線式の回路の中性線(電源側と逆)と電源の各線に接続する方法で、ブレーカーのN極を何処に接続するかという問題だが、 私は「N」極の意味が不明で電源側に接続する方を選んでしまったが、技能試験の本を見ていたら「N」はニュートラル(中立)とのことで中性線に接続せねば ならず、結果は×だった。  

今度は7月26日に実技試験が有るが、配線図が読めないので一苦労しそうである。
因みに筆記試験の合格通知は一カ月後の7月8日とのこと。実技に合格しなくても来年までは筆記試験は免除になるそうだ。
せめて無線なみとまでは言わないまでも、もう少し期間を延長してくれないかと思う。何せ受験料が一
万以上なのである。
筆記試験に落ちたら大損である。(実技試験は材料代が有るため高い)

さて、こんなことをやっている間が有ったら配線図を読み取る勉強でもしなくては...
問題集だが「電気書院」のは過去問題が多い反面、紙面のレイアウトが問題が前半,後半に解答と解説が載っているため、判らない所を参照して覚えようと思った場合に使いづらい気がする。
「オーム社」のは過去問題が5年分しか無いが、問題の後に解答と解説が有るため勉強しやすい気がする。

試験が終わってからこんなことを書くのも泥縄であるが、これから受ける人はマジメに勉強した方が良いと思う。
まず鑑別は全て間違えないくらいにマスターすること。
配線図は私の場合、電線の本数をマジメに勉強しなかった が、これが出来無いと実技試験は絶対に合格出来ないと覚悟しておいた方が良い。

出来るだけ経験者や詳しい人に先生になってもらって教わること。独学では分かりにくい所も有り効率が悪い。
計算問題も半分くらいは出来るようにしておくこと。
法規の関係は数字を間違えないように、語呂合わせでも良いから覚えておくこと。
『学問に王道なし』、手を抜けば抜いた分のシッペ返しが有ることを忘れてはならない。

過去の問題以外にも出るので一通り勉強しておくこと。
試験に合格するだけが目的なら良いが実務をやる場合には知らないと命取りになることも有るので...
(感電や配線ミスによる事故)

平成十年度の筆記試験の合格率は全国の受験者77,054人に対し合格者は41,465人で平均で53%程度とのこと。


電気工事士実技試験受験記(実技)

1998年7月26日の午前10時からの第二種電気工事士の実技試験を受験したので受験記を書いてみた。
これから受験してみようと思う方の参考になれば幸甚である。
(午前と午後の2回有るが、私の場合は午前)

なお工具については平成14年以前は皮むきはナイフとペンチくらいしか使えなかったが、平成15年からはニッパやワイヤーストリッパーの使用も認められることとなった。
ワイヤーストリッパーには3芯のVVFケーブルの外皮ご
と剥ける物も有り、これじゃナイフを使ってやる人は慣れた人以外はいないのでは?はと思うくらい。
その分、回路が複雑になるかもしれない。

実技の練習は筆記試験が終わった日から複線図(配線というか回路図の読み取り)を始めたが、思うように理解出来ず。
会社の先輩に皮剥きやら電線の接続方法を伝授してもらう。過去問題や器具への配線方法についてはオーム社の本を何冊か購入した。
それ以前に電気書院の問題集も買ったが、私には使い勝手が良くなかった。
「第二種電気工事士合格パーフエクト指導技能試験」、「写真でトライ単位作業第二種電気工事士試験」「98年版第二種電気工事士技能試験標準解答集」(以上、オーム社刊)、
「第2種電気工事士技能試験受験テキスト」、「第2種・電気工事士技能試験ビデオ指導単位作業試験基本作業の合格テクニック」(以上、電気書院刊)

実技は最悪は来年も有るからと安易&諦めモードだったが、全然出来なくても恥だと思い取り敢えず格好だけでもと思い直して部品をDIY店で調達してきたが、真剣にやったのは7月に入ってから。
会社の先輩に外皮の剥き方やネジリ、とも巻き等を教えてもらうが思うように出来ず。
一応、電気書院で出している実技のビデオも買ったが殆ど 見ておらず、練習もしない日が続き、しかも7月中には旭川から富良野まで遊びに行ったりしてマジメにやったのは二週間くらいである。
一週間くらい前になってからは過去問題を実際に時間を測りながら練習。しかし時間オーバーとか配線ミス等のミスが多く、モノになるか見当がつかなかった。

工具も一番高価なスリーブの圧着工具は会社のを借りようとしたら規格に合わない物(刻印が無い)で、試験に使えば失格になってしまうので仕方なく5,000円を、はたいて買った。
その他にもペンチ、ドライバーを買ったが電工ナイフだけは近所のDIY店に無く、秋葉原に行ったついでに買った。
最後まで買わなかったのはウオーターポンププライヤーだけ。
これは買っても他に使い道が無いし、会社ので流用できるため前日に借用した。
電線もDIY店で買ったが、1.6mmのVVFケーブル2芯と3芯を合計で20〜30mくらい買ったろうか?

過去の問題から出題の可能性の少ない『3本とも巻き』,は、パスしていたが前日のパソ通(ニフテイ)のFLICという会議室の話題から手巻きや『とも巻き』も出る可能性が有ると思い、慌てて練習。
『工事と受験』誌の問題予想を見て練習したが、アウトレットボックスは出ないだろうと思い、あまり練習をしなかったら出てしまった。
最近は「共巻き」等の手巻き接続の問題は出ていないもよう。

その他、パソコン通信のFLICという資格フォーラムに入会し、試験に関するノウハウを入手。
その内の主な物を紹介すると、メジャーを使わずナイフやペンチ等の頻繁に使う工具を物差し代わりに使うこと。
これはナイフの刃に1cm間隔で印を付け、皮むきの寸法の目安にした。参考までに外皮剥きは約10cmだが、刃は8cmなので、これより長めに剥けばOK。
ペンチの長さは何種類か有るが、私は15cmにしたので全長で約17cmくらい。
これは「とも巻き」にする際の巻き付け側の長さが約15cmのため有効。

また圧着スリーブを使う場合に必要な皮剥き寸法は約2cm、ネジリは約4〜5cm必要だが、これらをナイフの刃に付けた印で計って皮剥きをした。

当日は余裕をもって出るため、朝は何時もと同じ時間に起きて7時半の新幹線に乗ろうと思ったが、歩いて行くには蒸し暑くて疲れてしまいそうなので弟に駅まで送ってもらった。
(歩くと15分程度)

大宮で乗り換えなのだが各駅だと40分かかるため、早く着いて勉強したいと思い新幹線にした。
(新幹線だと15分,自由席特急券840円)

熊谷から大宮まで7時30分発の新幹線『あさま』に乗る。休みの早朝のためかガラガラに空いており座って行く。
大宮から京浜東北線に乗り換え2駅の北浦和駅で下車。北浦和からバス停に向かうと既に10人以上も待っている。
10分ほど待ってバスが到着,所要10分程度だが、これも座って行く。8時10分過ぎに試験会場の埼玉大学に着くと既に待っている人達がいる。
恐るべしである。(試験開始は10時で、集合は9時半)

外に貼り出された受験番号と会場となる教室の番号を照らし合わせ確認する。私は3FのA303だった。
(会場は教育棟のAとCの2棟が有り、私が受けたのはA棟の3F)待っていても中々会場に入れて貰えそうもないので過去の問題集を広げ選別試験や実技の回路を復習する。
待つこと1時間くらい、9時20分頃になって入場。しかし試験会場の教室には入れてもらえず。

9時35分頃になって入室。机の番号札を探すが、外に貼ってあった席順の場所に無い。席順表だと窓側の先頭から2番めだが、何故か先頭の席に自分の受験番号と名前の書いた紙が有ったので座る。
机は思ったよりも狭く、オマケに手前に傾斜しており丸い物は置き方が悪いと転がり落ちてしまう。
机は4人掛けの所を両端に2人掛け。
1室に40名程度の定員だったようである。
しかし冷房が効かないため蒸し暑い。(設備が無いのか、それとも夏休みで入れて無いのか判らないが...)

9時45分ころから試験の諸注意が有り、解答用紙に受験番号・氏名・生年月日を記入し、数字の項目はマークシートにもマークする。
問題用紙が配られ10時になって試験開始。
見ると今まで出た事の無い器具が使われており配線本数に悩んでしまう。
試験時間は25分だが、スリーブなら個数を考えるのをパスするつもりだったのに、差し込みコネクターで電線の本数によって3種類有ったため真剣に考えてしまって時間を食ってしまいギリギリ。

選別試験は全部で40程度の解答に対し、誤った答えの数を満点から引く減点法であるという。
つまり一問が何点というのではなく、一問間違えるとマイナス何点というやり方らしい。
もちろん答えられなかった物も減点対象である。
しかも、これには圧着スリーブやスイッチ、コンセント等の一部の部品で個数を問う物も有るので、これも正解しないと減点される。
圧着スリーブの個数くらいは間違えても減点は少ないので、後回しにし判る物から解答することである。
(圧着スリーブの個数を知るには複線図というか、回路を考えねばならず時間が掛かる)

選別試験のコツは最初に、必要無い部品や工具を除外することである。
使う物から選んで行くと時間が掛かるので使わない物を外すことなのである。
そして残った物を解答用紙に記入していくと早く、間違いも少なく出来る。
自己採点の結果は、減点は少なかったようである。

しかし、金属管の種類もネジ無しなのかネジ有りなのか釈然としない部分が有り、(「ねじ無し電線管を除く」との記述)時間オーバーで解答ミスと思いながらも提出した問題も有った。
(ネジ切りが不要なら油は不要だが、選んでしまった。結果的には正解だった)

鑑別問題

実技試験の鑑別問題
(配線図を見ながら右図の一覧表と照らし合わせて必要な部品・工具を選択して解答)
鑑別の部品・工具等の一覧表(この中から必要な物と個数を選んで解答する)
   
選別試験が終わると単位作業と言って実際に配線工事の試験である。この待ち時間はトイレにも行けないのである。
トイレに行く場合は監督官に言って、監督官が同行するのである。
それから机に傷が付かないようにと厚紙が配られる。
工具を出して並べ終わったところで監督官が席順が違うので変えてくれとのこと。
(監督官も試験側のミスを認めていた)

折角、道具を出したのに席を変更。10時40分ころ材料が配られ、問題用紙の裏に書かれた材料リストを確認するとプリカチューブ(絶縁可とう管=絶縁されていて自由に曲がる管)が材料に入っている。
前日にニフテイのFLICで情報は得ていたのだが、まさか本当に出るとは...
よりもよって全くと言って良いほど練習しなかったパターンである。
完成した作品に付ける荷札が配られるので名前と受験番号を記入して、終わったら付ける。
(試験時間は27分で、終了時間は11時17分)

材料はIV線の1.6Φの黒が400mm,白が300mm。何で長さが違うのか気になったが、深く考えなかった。
2心のVVFケーブル1.6Φが950mm,3心のVVFケーブル1.6Φが350mm。
連用枠が1個にタンブラスイッチとパイロットランプ。
露出コンセントが1個にアウトレットボックスが1個。リングスリーブの小が5個。
プリカチューブ が1本にゴムブッシュが2個。

回路図は以下の通り。 左上は露出型コンセント,左の□はアウトレットボックス,右○はジョイントボックス,右上は引っ掛けシーリングローゼット
(これは省略のため実際の器具・配線なし)右下は連用枠に埋め込み型のタンブラスイッチとパイロットランプ。
配線の指定寸法は各150mm。条件はパイロットランプと引っ掛けシーリングローゼット(省略)は「同時点滅」。
露出型コンセントの接地側端子には接地側電線(白)を接続。点滅器は非接地側に取付。
電線接続はリングスリーブによる圧着接続。アウトレットボックスは打ち抜き済の穴を使用する。


平成10年度午前の部・単位作業問題
(左上の手書きの図は私が書いた完成予想図だが、実際の試験では書いている暇は無い)

材料を確認する際にケーブルを真っ直ぐにするのは良いがコンセント等のネジを緩めるのはダメと監督官から注意が有る。
材料を確認したら試験開始までお預けである。10時50分になって試験開始、問題用紙の注意書きもロクに見ずにパイロットランプがスイッチと『同時点滅』ということだけ確認し、後は電線の仕上がり寸法だけを見て切り始める。
さすがに最初からメジャーを出して電線を切り始めるのは私くらいのものだったようである。
(ダメで元々、来年が有るさと割り切り)

とりあえず電線を切り、続いて外皮を剥く。このあたりは先輩に終わった方法で無難にこなす。
外皮を剥いたところで連用枠にパイロットランプとタンブラスイッチを取り付ける。これも枠の裏表、上下及びタンブ ラスイッチの左右も有るので取り付けに注意が必要なのである。
この部品だが近所では松下製しか無いのに、これは何故か東芝製だった。
それから芯線を剥くが、リラックスしているつもりなのに何故か焦って電線を持つ左手 が小刻みに震えている。
書道で小筆で字を書く際に手が震える「書痙」という現象が有るが、それと同じ。

連用枠の部分が完成したら配線。スイッチの印の方に電源の黒線を接続、続いて反対側に赤線を接続。
パイロットランプの片側に白線を接続しスイッチの赤線とパイロットランプの未配線の側に赤線を並列に接続。
これは我ながら上出来だった。次は露出コンセントの接続。コイツは嫌い(苦手)な『のの字曲げ』が必要。
何とか出来たがネジより大きく、少しハミ出しぎみ。

問題はアウトレットボックスまわり。ゴム製のブッシュを2個嵌めるのだが、裏表を間違って入れてしまったようである。
ブッシュは穴が開いていないためナイフで穴を切り開き強引に通した。プリカチューブなんて見たこともないのである。
とりあえず、それらしく取り付け,会社から持ってきたウオーターポンププライヤーでナットを締める。
(後日、試験関係者に聞いた話によるとゴムブッシュの裏表については減点としないとか?)

それから配線の接続。電気の流れを考えながら線を揃えスリーブで圧着する。ふと見ると一ヶ所だけ電線の露出の大きい箇所が有る。
これはマズイ=減点という訳で慌てて切断し、皮を剥き直してスリーブを貰い(これは減点の対象外だが、部品によっては減点になり、中には補充・交換の出来ない部品をダメにしたらしい人も居たようである)
再度圧着。

とりあえず時間内には終わったが、試験後の話でブッシュの向きが云々とかいう話を聞くと段々と不安になってしまった。
終わったら切りクズ等を材料の入っていた箱に入れ、会場で回収。下敷きに使った厚紙も同時に回収。
弱ったのは工具類も満足に片づけているヒマが無いこと。持って行ったカバンに突っ込み、外に出てから収納。

会場を出たのは11時半ころ。駅に向かうバスも臨時便が増発されていたが、結構待ち時間も有るため歩いて帰る人も多数見受けられた。
帰宅したが答え合わせをすると落ち込みそうなので止めた。帰宅したら13時過ぎ。

帰宅してパソ通のニフテイの会議室のFLICを見るとタンブラスイッチからパイロットランプへの電源の送りに使う渡り線が、電源側のIV線を切って使うとかいう話も有り、段々と不安になってきた。
今までの問題から行くと私の接続方法で良い筈なのだが、電源側のIV線の長さが10cmも違うため、それを切って使うと言われると、そうかもしれないとも思ってしまって気が滅入ってくる。
問題を見るとIV線の指定長が150mmのため、黒のIV線を切って渡り線に使うのが正解だが、3芯の内の1本を切って使っても失格では無かったとのこと)
聞くところによると昨年の合格率が高かったため(問題が易しい)今年は難しくしたとか...

結果は合格だったので、連用枠のSWからコンセントやパイロットランプを経由する電源側の送り線は白以外なら黒でも赤でも良いみたいである。
(白は接地側なので、これだけは配線ミスとなり×)
しかし問題をよく読まなかったので、受かったから良いものの、指定長等を厳密に採点されたら完全にアウトだった。
(150mmの50%増しまでOKだが、これでも225mmのため400mmでは接続部分に100mmを取ったと

しても75mmは余計となる計算である。よく受かったものだ...苦笑)

ダメなら来年も学科免除が有るとはいえ、暑い時期にエアコンも無い会場で悪戦苦闘するのかと思うとパスしたい気分だった。
汗をかいたらタオルで拭けば良いと受験関係の本には書いてあるが、そんな余裕は無かった。

スリーブは机が傾斜していることも有ってシャツの胸ポケットに入れて使った。露出コンセントのネジはアウトレットボックスが有ったので、その中に入れて使った。
結果は9月の初旬発表だそうであるが、合格の二文字であるよう 祈りたい。
 
心配していた結果だが9/9付けで「合格」通知が届いた。減点対象が多かっただけに嬉しさは格別である。
受験体験記を見ると二回以上が多い中で幸運にも初挑戦での合格。実技試験を苦手にしてきただけに本当にうれしいものである。
早速、免状申請に必要な書類を揃えたのはいうまでもない。写真だけは結果が判る由もない試験
終了後、一週間くらいの時期に用意した。(^^;)

9/16から免状の申請が始まったが初日は夜勤で行けないため、17日の春日部市の会場で申請してきた。
埼玉県の場合は全部で6回、場所は県庁の有る浦和が主で他に春日部、所沢、熊谷が有るが仕事の関係とか熊 谷だと最終日のため書類不備等が有っても困ると思って春日部まで足を伸ばして行ってきた。

必要な書類は申請書(これは実技試験の会場で配ったが、受け付け会場にも用意して有った)、県の収入証紙、(4,900円、これも受け付け会場にて 販売・割り印をせず申請書の所定欄に貼り付け)、写真二枚(縦4cm*横3cmで裏に氏名を書いて、それを裏返しして申請書に貼り付ける)、住民票か戸籍 抄本等の住所.氏名を証明出来る書類。
申請の説明には印鑑も必要とのことだったが、申請書に押して有っただけで不要だった。
あとは郵送のため封筒に貼り付ける宛て名ラベルに郵便番号、住所、氏名を書いて提出し、記入ミスが無ければOK。
思ったより簡単に終わってしまい、拍子抜けしてしまった。遅くても11月末には免状が発給されるそうである。
10月9日に免状が届いた。発行は10月2日付け。早めに申請して正解だった気がする。


単位作業合格のテクニック
合格するのに絶対に必要なことは

時間内に完成させる。時間内に終わらないのは論外。(商売にならない。)
配線間違いをしない。
これも当然、電気を安全に使うことを義務付けられているのだから当たり前。 
指示と違う間違いをしない。圧着の所をネジリにしたりコンセントの所にレセプタクルを取り付ける等では資格なし。

ケガをしない。
最後のケガをしないというのは、最悪はケガのために作業が出来なくなってドクターストップ?を掛けられる場合有るそうです。
血だらけになりながらもやっていた人も居るそうですが、ケガをしないのもテクニックのうち。

今回の単位作業で色々と教わったテクニックというかノウハウを紹介する。
物差し代わりに工具を使う。

電線の皮むき時に一々、物差しを出して計ってからナイフに持ち替えてというのでは時間がムダなのでナイフの刃に1cm毎に目盛りを付けておく。
そうすれば電線にナイフの刃を当てて寸法を計った後に皮むきをすれば良く、作
業がスムーズ&スピーデイに出来る。
ナイフの刃だと約8cmで可。電線の接続に必要な長さは約10cmなので、ナイフの刃に+2cm程度で外皮を剥け
ば良い。
(ネジリでなければ8−2cmで被覆部が6cmとなって問題無いので、そのままの8cmでも可)

連用枠に取り付ける器具への配線は15cm程度必要だが、これもペンチの長さによるが15cmのタイプの場合だと17cm程度有るので、これの全長から−2cm程度で外皮を剥けば良い。

電線の皮剥きだが、リングスリーブの場合は最低2cm有れば充分。下部に5mm,上部に5mm出すとしてスリーブの長さが約1cmのため2cmで充分。

ネジリの場合は最低4cmは必要。これ以下だと巻き数が不足してしまう。教本だと5cmとなっているが、スリーブかネジリか判断出来ない問題の場合、4cmに剥いておけば対応出来る。
(スリーブの場合は余った分は切断)

三本とも巻きの場合、長くするのは器具側の接地線(白)のみ。教本だと15cmになっているが最低12cmは必要。
これ以下だと手巻きで規定の回数の巻き付けは難しい。

「のの字曲げ」は人によってやり方が異なる。横着な人はネジに巻き付けておいて電線を引きちぎるらしい。
私も試してみたが、基本通りにやった方が速かった。

外皮剥きは横に切れ目を入れておいて、端から縦割りにする。教本だと下に置いて被覆の上から切り込んで行くが、これだと中の被覆に切れ目を入れて減点の対象になりやすい。
最初のやり方なら横の切れ目を入れる際のみ
注意すれば中の線に傷を付ける心配も無く外皮剥きが出来る。
なお、この時に電線を持っている利き手と逆の手
を切らないように注意すること。
(特に親指に注意。試験の時は緊張するのでケガに注意すること)

電気工事士の試験の詳細は電気技術者試験センターのホームページを参照。

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