ノートパソコンの内蔵ハードディスク交換

以前から使用しているノートパソコンのFMV−BIBLO(5120NU5/Y)だが、ハードディスクの容量が1GBの為ワープロ、インターネットのブラウザ、画像の編集ソフト等々を入れて気が付いたら残り容量が100MBを切る程度。

プレインストールソフト(買った時に最初から入っていたソフト)の中から使用頻度の低いソフトを探して削除したりしたが、焼け石に水。青息吐息であった。

雑誌の記事やJF1ODO有賀さんのページ等で時々、交換を目にしたが自信が無く(DOS/V機は1台しか無いので失敗したらアウト)手を出せずにいたが、今回プリシェの購入を機にやってみることにした。折からJA2WCC北村さんのCPU換装の記事?を読み、業者に交換してもらおうかとメールで聞いたところ「自分で簡単に出来る」とアドバイスされ、やってみることにした。

まずは交換に必要なハードディスクを手に入れなければならない。容量を何GBにするか迷ったが、区画が1つで済むことから2GB(2.1GB)にした。これは3GB,4GBと大きな物はMS−DOSやFAT−16(Windows95の旧バージョンのフォーマット)では2GBまでしか同一区画で使えない制約が有るため、これ以上の物の場合はドライブを2分割以上せねばならず、そうした場合にCD−ROMを使っているとCDのドライブ番号が変わってしまう等のリスク(危険)が有り、場合によってはCDが使えなくなる危険性も考えられることから2GBとした。

niftyのFFMMOBを見たら、換装したハードディスク(3GBくらい)を2分割してC・DドライブとしてリカバリーROMから復旧しようとしたらDドライブがCD(購入時の設定)となって、そのままではCDが認識されず復旧出来なかったというケースも有り、正常に復旧させるために初期化に手を加える必要が有ったとのこと。リスクを避けたい人は2GBで手を打つのが無難と思われる。
 

そんな訳でハムフェアの初日である98年8月21日(金)に夜勤明けにも関わらず有明経由で秋葉原に行き、ツクモで購入した。メーカーはI/Oデータとメルコの2つが有ったが、メルコの方が同一スペックでも5千円くらい安かったので買った。
店員に聞いたらメーカーのブランド名で内容は大差無いとのこと。買ったのはメルコのDVN
2.1Gというもの。
FMV−BIBLO対応の内蔵2.5インチタイプである。DVNシリーズは他に3.2/4/5GBの
3種類で、I/Oデータの場合は同等品はHDNV−2Gである。他には3.2/4.1GBの2種類有り。値段は34,400円だったが、I/Oデータは5千円くらい高い値段が付いていた。
(メーカー希望価格は同じ48,000円)

niftyのFFMMOB改の造会議室を見ると日立のDKシリーズと東芝のMKシリーズの2種類が多く使われている様で、東芝製は穴位置が異なるため改造(穴あけやケースの改造?)が必要と思われるが未確認。
日立製は問題無く取り付けられるようである。I/Oデータやメルコの中身は日立製とのこと。これらはI/Oデータやメルコに比べ1万円くらい安いそうである。(ただし説明書等は付かないと思われる)

買ってきて箱を開けると厚いスポンジに包まれてタバコの箱くらいのディスクが入っている。(2.5インチ)メーカーを見ると日立製のドライブでアンフォーマット(初期化しない状態)で2161MBとなっている。
電源は+5V,0.53Aとのこと。当日は疲れていたので交換は翌日に回して休み。

翌日、早速交換に取りかかる。SCSIカード等を入れている場合はカードを取り外してから電源を切り、ACアダプターも外す。
電源スイッチはアンロックの押しボタンとロック式のスライドスイッチが有るが、両方とも忘れずに切って
おくこと。購入した際に付いてきた起動用のフロッピーとリカバリーCDを用意しておく。

ノートパソコンを裏返しし、ハードディスクを止めているネジ(4本)を外す。続いてアルミ板を止めているネジ(4本)を外す。
そうするとハードディスクが姿を現す。見ると東芝製で1083MB(アンフォーマット)と書いてある。何故か電源の消費電流は0.7Aと多い。

コネクターを慎重に外す。コネクターと接続している本体側のプリント板はFPCといってフレキシブルのため、あまり力一杯引っ張ると線が切れるので注意が必要である。

ドライブを交換して元通り取り付ける。と、ここまでは問題無く終わり。
 

起動用のフロッピーとリカバリーCDをセットし電源を入れる。MS−DOSが起動して「A:¥>」と表示されたら「fdisk /x」と入力し、区画の設定をする。『大容量デイスクのサポートを使用可能にしますか(Y/N)..?[N]』
と表示されたら「N」を入力してenterキーを押す。

この後で「MS−DOS」の設定メニューが出るので「基本云々」の(1)を選んで実行する。これを実行しないと新しいハードディスクのためMS−DOSの情報等を格納する領域が設定されていないため、ドライブを認識せずリカバリーCDからの復旧が出来ないのである。これに気がつかず焦ってしまった。

MS−DOSの区画設定をしてから、「A:¥>」の状態で「recovery」と入力してenterキーを押す。

後は取説のリカバリーの説明通りにやれば良い。つまりソフトウエアの使用条件に同意するかで「Y」を入力、フォーマットするかで「Y」(ここで「N」を指定すると絶対にリカバーは出来ない。
買ったばかりのハードディスクはフォーマットしない限り使えないのだ)フォーマットが終わったらボリュームラベルを聞いてくるから、ここは何も入れなくても良く、そのままenterキーを押す。
「リカバリCDをセットして云々」と出てきたら指定通りにする。しばらく待ってから「Y」を入力すればリカバリCDから復元が始まり、正常に終わればOK。後は自分の好きなソフトを再インストールすれば良い。最初の区画設定で戸惑った以外は起動用のフロッピーも手を入れる必要は無く、思ったより簡単に終わった。結果は今までは残り容量が無くて不便な思いをし、不要なファイルを削除する際に必要なファイルまで誤って削除してしまい再インストール等の苦労をしなくてはならなかったが、これからはそんな苦労もしなくて済むようになり安心である。
単純に考えて2倍の容量である。コストを考えれば外付けの方が安上がりでは有るが、持ち 運びを考えれば内蔵に限る。決して安くは無いが充分、満足出来る結果だった。

交換してからniftyのFFMMOBというフォーラム(FMV-BIBLOの会議室)を見ると交換した日立のハードディスクの型番や仕様が書かれており、これを買えばメルコやI/Oデータの製品を買うよりは安く買えそうである。ただし、この場合にはメーカーのサポートは期待出来そうにないので自信の無い人は手を出さないのが無難だが...

なお内蔵ハードディスクの交換は「改造」扱いとなるため故障すると保証期間内で有っても有償修理となるので、個人の責任においてやって下さい。交換後にケーブルの不調で修理を余儀なくされたケースも有るそうです。
 

メルコのDVN-2.1G(2.1GB) 
FMV/SHARP用内蔵2.5インチ

梱包されている取説とハードデイスク 
(フロッピーは大きさ比較のため)
FMV-BIBLOの裏側・中央がハードディスクの格納場所

ハードディスクを取り外したところ左側の茶色と黒の
部分がFPCとコネクター

裏蓋を外したところ・ネジ4本留め。 
アルミ板を外したところ・最初付いて 
いた東芝製の1GBのドライブ

左が元の1GB、右が今回の2GB

左の裏側・プリント板面側

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