フイルムキャナ使用記

今まで写真をホームページに貼り付ける際にはシートフイードスキャナやデジタルカメラを使用していたが、これだと過去の写真を使う場合にアルバムから剥がすかデジタルカメラで(写真を)撮る必要があり、手間や画質に難が
有った。
そこで、この際フイルムスキャナを買うことにし、近所のパソコンショップで現品を見たりカタログを貰ってきて検討した。
そこで問題になったのがSCSI(スカジー)かパラレル(プリンターポート使用)かだった。

速さだとSCSIだが、ノートパソコンの場合にSCSIのカードが必要になり、このカードの相性が問題になるらしいということ。
カタログを見るとNIKON,CANON,MINOLTA,OLYMPUS等の殆どのメーカーが「アダプテック」を推奨しており、それ以外のメーカーのカードを使いたい場合は販売店や上記のメーカーに確認してくれとのこと。
 
試しに各社のホームページを覗いてみたのだがOLYMPUS以外は明確な説明が書いてない。
NIKONは相談窓口の住所と電話番号が書いてあるだけで、各社とも折角ホームページが有りながら機能してい
ない気がする。
(24時間機能していない電話相談だからこそホームページを見に行くのに、知りたいことが書いてないのでは役に立たない。新製品の仕様を紹介するだけならカタログで充分というもの)

そういう訳でSCSIは候補から外しパラレル仕様のあるOLYMUSとEPSONを検討してみた。
EPSONはカタログを見るとコネクターが通常の25pin DSUBではないようで怪しいので止め、OLYMPUSにすることにして近所を探したが置いてなく、上野経由で秋葉原に行くことにした。

何故、秋葉原に行く前に上野かと不思議に思われるかもしれないが、餅は餅屋で上野には「ヨドバシカメラ」が有るのである。写真なら写真屋という訳。

着いてみるとOLYMPUSのは有るがパラレル対応のは在庫が無いという。
店員と話をするとSCSIでも、手持ちの「IO−DATA」のカードは問題無いと言われ、突然に宗旨変えをする。
性能とか好みではNIKONだが、値段もそれなりに良いのでホームページ対応だから性能よりも値段等を考慮して在庫の中からEPSONの「FS−1300WINS」というのを購入した。

定価は69,800円だが売値は46,500円だった。ヨドバシは内税のため消費税の上乗せが無いのである。
普通なら、これに5%の税が掛かるので48,800円程度になり、2,300円程度が上乗せだがヨドバシならケーブルくらいまで買えるのが嬉しい。(^_^)

参考までにEPSONは解像度が1200dpi,OLYMPUSが1770dpi,MINOLTAは2438dpi,NIKONとCanonが2700dpiである。
こうしてみるとEPSONが一番解像度が低いことになるが、使ってみた感じでは不足は無い。

あまり解像度を上げると画像データも大きくなりすぎてホームページに貼り付けるには使い辛くなってしまう。

本体を買ってケーブルが必要だが、当初パラレル仕様で考えていたため自分のハードデイスクのコネクターが何だ
ったか忘れてしまい別に買うことにした。
店員に何時頃の製品か聞かれ、去年の秋頃だと思ったと答えるとコネクタ ーが変わった時期ですねえと言われ、私も自信が無くて買うのを止めた。しかし、写真屋なのであまり詳しくはないだろうと期待もしていなかっただけに予想外の収穫であった。
昨今の写真屋さんを見くびってはいけませんね。
「おそるべし!」である。(^^;)

それから秋葉原に回り「LAOX」の「The Computor館」に行って「OASYS」の説明書を買い、ケーブルを見に行くが今ひとつはっきりしない。
コネクターがスキャナ本体は50pinのアンフェノール(昔から有るSCSI対応,昔のプリンターのセントロニクスの大きいようなタイプ)だが、それからSCSI(ハードデイスクやMO等に接続する方)の コネクターが50pinハーフのアンフェノールかピン式か忘れてしまって買うのを止めた。

別のフロアでハードデイスクやMOを売っている所にカード等の説明書が置いて有ったので、IO−DATAのを見て50ピンのハーフピッチを確認する。結局、ここで買わずに秋葉原デパートと同じ並びにあるラジオストアの2Fに有る店で50pinのアンフェノールとハーフピッチの50ピンを変換するコネクタ等を買った。
定価は3,000円に対して千 円と安く、一寸怪しい気もしたが、この程度の値段なら捨てたと思っても惜しくない金額なので...結果はOKだった。

帰宅し箱を開けると取り説とCDが2枚。CDは取り込みに必要なソフトとレタッチソフトのデイジーコラージュや画像修正ソフト、アルバム形式で残すためのBILLETEだとかが入っているのと、EPSONの説明というか参考・説明用の「綾ちゃんのカラリオ..」の2枚。
レタッチソフト等を既に持っていたり、不要なら取り込みのソフトだけインストー ルすれば良い。
私は取り込み用のソフトのみインストールした。
 

ドライバーソフトとアプリケーションソフトのCD。
左が電源のコネクター、右側がDSUBの25pinのコネクター、下が50pinのセントロニクスのコネクター。
(よく似た物に「アンフェノール」が有るが、これは使えないので要注意!! 知らずに買って失敗した)
上の隙間はシートフイーダーの入る穴で前後に6cm程度移動するとのこと。

SCSIのケーブルだが見ると50pinのセントロニクス以外に25pinのDsubのコネクターも付いているので、このタイプのケーブルを持っている人は流用可能かもしれない。(MAC対応か?、未確認)

電源コードはスキャナ側で取り外せるタイプなので断線等しても市販品と交換が容易である。
(スキャナ側は3芯,コンセント側は通常の物)

電源スイッチは「OPERATE」という表示で、前面の下に有るが、目線より下に置いて使う場合は位置が判り辛い。
(「RESET」リセットも同様で最初、取り説を見ずに「PUSH」を懸命に押してしまったが「PUSH」はAPS対応みたい)

フイルムは1シートが6枚(通常、写真屋で現像する枚数)を添付のシートフイーダーに挟んで使う。
途中までシートフーダーを押し込むと自動で引き込む。フイルムは表(枚数の読める方)を上にしてセットする。
*APSは別売の専用フイーダーが必要。

ソフトを起動してプレスキャンをすると6枚分を読み込んで、(全数読み込む設定の時、個別に設定も可)下に表示し、更に少し大きめに1枚だけ表示する。読み込みたい画像は大きめの所に表示されている物なので、変更したい場合は下の全数表示の画像を見ながらチェックマークを付けた後で読み込みを実行する。
(チェックマークの付いていない画像は読み込まない。チェックマークの有無で選択)

画像の読み込みサイズはスクリーンとプリンター用紙に合わせて設定する。私の場合、画面サイズが800*600なので当初は800*600にしたが、途中から640*480に戻した。
ホームページ対応の場合、画面一杯に表示 する機会は少ないので、それなら画像データのサイズが小さくなる方が読み込みが速いしという訳。プレビュー画面で読み込む範囲を指定しての取り込み(トリミング)も可能だが、後日試してみたい。

実際にはデイジーコラージュ等のフォトレタッチソフト上で読み込み処理をした方がトリミングやサイズ変更、色補正等で便利と思う。私はMicroSoftのPhoto Editorを使って読み込んでみたが、読み込んだ画像データを保存する際に形式(BMP,JPG等)が指定されていないとのことでエラーになり、この組み合わせでは不可だった。
同じEPSONでもデジタルカメラのCP−500付属の「Photo2」というソフトでは問題無いのだが、デジカメは記録形式がJPGなのに対してフイルムスキャナは違うからかもしれない。
FSWのDibasというレタッチソフトではJPGや BMPを指定しての保存は支障は無かったし、当然標準添付しているデイジーコラージュなら問題は無いだろう)
(メモリーが32MBしか無いノートパソコンの場合で、64MBを積んでいるプリシエは問題無い)

ネガとポジ(スライド)は当然シートフイーダーを交換する。取り込みソフト上でも設定を変更しなくてはならない。
これを忘れると画像が反転してしまいスライドなのにネガを見ることになる。 (スライドは4枚までセット可能)

色もフルカラーと256色、モノクロ(白黒)の三種類から選択可能。256色も試してみたがホームページ作成ソフトのGIF化した物と違い、違和感の無い仕上がりだった。

参考までにスライドを640*480サイズで取り込んだ物をJPEG画像(75%)で入れておきますので興味の有る人は見て下さい。lavendar1.JPG(37kb)

内容は富良野(中富良野町)の「ファーム富田」のラベンダー畑で撮った物で、NIKON FE−2とTAMRONの35−75ミリ F3.5のズームレンズにフィルムはFUJIのベルビア使用。

感想は、やはりプリントから読み込んだ物より解像度はもちろん、色の出も良いです。
プリントから読み込んで色が気に入らなかった物でもフイルムスキャナで読み込んで、希望に近い色になった物も
何枚か有ります。
スライドは色の調整にもよると思いますが、思ったより明るく飛んでしまっている気がしました。
このあたりは私の使っているのがDSTN液晶ですから、CRTの画面だと違和感が無いかもしれません。
(はっきりいってDSTN液晶の色の出は綺麗とは言い難いですから...)

その後、パソコンが変わりWindowsがMeやXPになったらドライバー(ソフト)がサポートされず使えなくなってしまった。
平成15年の3月、欲しい方がいれば譲ると言ったところ神奈川の方から引き取りたいという話が有ってお譲りした。
Windows98でなら充分実用になるだけに、活用して頂ける人がいたことに感謝している。

パソコンに戻る
 
最初に戻る