430MHzのスプリアス
FTM-6000S
ヤエスのFTM-6000S

2023年の1月9日・埼玉コンテストで移動してヤエスのモービル機FTM-6000S(20W機、新スプリアス規格)で430MHzのFM (432.60MHz、10W出力)でCQを出していたら、近くの局(直線距離で約1Km)からメインチャンネル(433.00MHz)に入っているとクレーム?。

そこで430MHzに出るのは中止。
車載のホイップアンテナ(5/8λの2段、全長約1m)のSWRが悪いのかと思ったが、後日測定した結果は問題無し。(1.1程度?)
1200MHzも出るため車の屋根の反対側にマグネット基台で別のアンテナを立てていたので、そういう影響も有るのか?
電源もシガーライターから取っていたのと、アイドリングストップで充電制御の車なので電源とか影響が有るのかと疑った。

帰宅して車から下ろしてダミーロードを接続し、電源も安定化電源で13.8Vを供給。
手持ちのハンデイ機(ヤエスのVX-6)にホイップを付けてモニターしてみたが、弱いながらも現象を確認。

翌日、買ったハムショップに持って行って確認してもらったが症状は認められるものの、微弱な電波とのこと。
近距離だと出る? みたいな話ぶりだったが、他でも同じ様な問題が有るのか??

ハムショップでダミーロード(終端形パワー計)を接続して他の無線機で聞く分には問題無いレベルとのこと。
メーカーのサービスに電話で確認しても規格内とのこと。
保証期間内のことも有り、それでも納得がいかないので点検をお願いした。

1週間くらいしてハムショップから、点検から戻ってきたと連絡が有り翌日引き取り。
メーカーのサービスではスプリアスに関しては再現性が無く、規格内とのこと。

車に戻して、送信したアンテナは屋根にマグネット基台で
、144MHzで5/8λ、430MHzは5/8λ2段の全長1m程度のノンラジアルのホイップ)この1本だけで送信。
車内でハンデイ機(VX-6)にホイップを付けて聞いてみたがメインではS1くらいしか振らない。
しかし他のハンデイ機(ケンウッドのTH-45GやTH-89、スタンダードのC412)でモニターした結果は、ケンウッドの二台はSメーターが殆ど9オーバー。

C412はSは1目盛り振るか振らないかというレベルだが、メインチャンネルに影響が出るのは確認できた。
ハンデイ機のアンテナはメーカーによって長さが違ったりするが受信確認した距離は、ほぼ同じ。

パワーは1W/10W/20Wの3段階で試したが、程度の差は有るもののメインチャンネルに影響が出た。

他の周波数ではメインチャンネルには出ないみたいなので逓倍の関係かもしれない。
メーカーで新スプリアス規格(430MHz帯では基本波に対してマイナス60db?)をクリアしているとのことなので、これ以上のクレームも付けられず。

432.60MHzは避けるのが賢明と思われる。
それにしても無線機によって違いが大きいのには驚いた。
スプリアスというか、混変調と言って良いのか難しい問題。

今まで使っていた無線機(ICOMのIC-208)では特に問題は無かったと思うのだが...
ハンデイ機同士で至近距離から送信しても問題は無さそうなので、この機種の固有の問題か?
ハンデイ機
左端はTH-45G、左はVX-6、右はC412で付属のホイップを使用。
電源は内蔵のバッテリー及び乾電池でTH-89のみシガーライターから供給。

参考までにC412は1988年の発売。感度は-10db
TH-45Gは1990年発売。感度は-15db
TH-89は1995年発売。感度は-14db
VX-6は2005年発売。感度は0.18μV(-15db)
(VX-6のみμV表示だがケンウッドのカタログ表記で-15dbと判明。)
C412は古いので感度が悪そう。
無線に戻る

最初に戻る