MFJのアンテナチューナーMFJ-945E

MFJのアンテナチューナーMFJ-945e

平成16年の12月下旬、HFのホイップアンテナのSWRが上手く落ちないことからアンテナカプラーを使うことにし色々と検討したが、現在入手可能 な物はクラニシとMFJくらいのもの。考えてみれば昨今の無線機は最初からATUが内蔵されている物が多く、外付けのアンテナチューナーは殆ど必要が無い からだ。

埼玉県伊奈町のトヨムラで見たらクラニシのNT-636は売価が33,000円くらい。大きくて重いので対象から外した。
(NT-636は入力が2系統、出力が4系統と多いが約2.8kgと重い)
造りはクラニシの方が良い。MFJは造りが雑。パネルの文字の印字?なんかも今一つ。
ケースのプラスチック部分も直線が歪んでいたり、バリコンのツマミのパネルとのスペーサーが2枚入っていて、そ れがズレていたりと気になる。日本人の感覚からすると仕上げは大雑把でイマイチ。

MFJの物は2種類置いてあり、カウンターポイズが接続出来るタイプ(MFJ-934)が31,000円くらいだった。
そして今回買った物が21,420円。車の中で使うのであまり大きな物は嫌。

迷った末、小型で安いMFJ-945Eにした。他に在庫が無く、展示品になってしまったが..価格は発売元のJACOMの設定価格の21,420円と、割引無し。別売でブラケット(1,365円)も有る。

使用可能範囲は1.8〜54MHzまで。出力は最高300Wまで使用可。(SWRが1.1の場合)
大きさは幅20cm*奥行き15cm*高さ5cm。重さは約900g。大きさはA5サイズ(A4の半分)

開封してみると英文のマニュアルと発売元のJACOMで付けた日本語のマニュアルが付いている。
左に有るのはインダクタンスの切替スイッチ。右の2つのツマミは送信機側とアンテナ側の同調を取るバリコンのツマミ。
ボタンは上からチューナー使用とスルー(不使用)の切替スイッチ。中間はパワーの切替スイッチでHIはMAX300W、LOの時はMAX30Wまで。下はメーターの照明スイッチで、照明には別途DC12Vで300mAの電源が必要。

日本語の取説を見ていて明らかに変だと思ったのがインピーダンスの項目。「数KWのインピーダンス」と書いてある。
原文(英文)にはちゃんと「ohms」(オーム)と書いてある。つまり、誤訳というか。まあ文脈を見れば判るから問題は無いとは思うものの、JACOMに 言ったらタイプミスとの回答を貰った。それと原文にSO-239端子と書かれているが、そのまま書く必要は無いと思うのだが..(かえって判りづらくな る)

使い方としてはTRANSMITTER(トランスミッター(送信機)側に送信機からの同軸を接続し、ANTENNA側にアンテナを接続する。

CWモード等にしてキャリアーを出しTRANSMITTER側のツマミを回して出力が最大になるようにし、それからANTENNA側のツマ ミを回して反射波の電力が最小になるように調整する。これで調整が取れない場合は一旦送信を中止し、INDUCTANCE(インダクタンス)のツマミを切 り替えてから送信し、同調を取り直す。
これを繰り返してSWRが最小になるように調整する。ただし、インピーダンスが極端に高い場合は調整できないので、その場合はアンテナの長さそのものを調整する必要が有る。

アンテナの長さが1/2λのワイヤー等はインピーダンスが極端に高くなるので同調が取れない可能性が有るとのこと。
例えば1/2λのホイップ等は極端にインピーダンスが高くなるので要注意)

そもそもアンテナチューナーはインピーダンスを合せるための物であって、決して共振していないアンテナを共振させる魔法の箱ではないからだ。

なお、ロングワイヤー等は直接、接続出来ないため同軸コネクターの中心導体に接続して使用する。
(ワイヤーアンテナはアースに接続しないこと)

GND端子は送信機のアース端子と接続するとのこと。

2014年8月末、愛知県の方に売却。  
MFJ 945eの裏面。同軸コネクター2個とアース、左は照明用電源コネクター
MFJ-945eの取説、左が英文、右が日本語訳版。

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