2004年12月24日更新。

1999年の5月にFT−100を購入するも、使い勝手の悪さに嫌気がさして下取りに出してFT−847Mと交換した。
今まで使ってみて気のついた点だけ書いてみたい。

大きさ
小型。TS−570も持っていたが、これは筐体の上下(厚み)が570よりも小さい。重量も比較的軽い。

音質
まあまあ、可も無く不可も無くか..人によっては硬い音質という人も居るが、私は移動運用で使うだけなので使用機会も少なく不明。鈍感なだけかもしれないが、それほど聞き疲れすることは無い。

ダイヤル、スイッチ類
気にいらないのがSHIFTのツマミ。常時ONの様で左右に回すと動作してしまう。
中立点でOFFするような方式にならなかったのか? VFOは回しやすい。押しボタン系のスイッチは触感がゴムみたいな柔らかさの感触でイマイチ気に入らない。

パワーの調整ツマミ。連続可変でなくても良いからクリックなどで段階的に変化する方が良いと思う。
10Wや20Wにしたい時に正確?に出来ない。もっとも10Wが11Wや12Wになったところで、あまり大差無いし意味も無いだろうが、きちっと 決まった方が気持ちが良い。570のように5W刻みというのも一寸どうかとは思うがが、FT−100のようにチマチマとバンドやモード毎に設定するより、 一目で判る位置は間違いにくく評価出来ると思う。

クイックメモリー
1chだけでなく5chくらいは欲しい気がする。パイルに参加するのに1chだけだと寂しい。メモリーを使う手も有るが一時的に使うのには億劫。

アンテナ端子
HF/50/144/430の4バンド用に四個のコネクターが有る。HFと50のアンテナに限りメニューモードで共用と分離が瞬時に可能なので、2本のアンテナを別々に接続しておいてアンテナを比較したりする場合に便利。
しかし144/430や50〜430を1本のアンテナで共用しようとする場合にデュープレクサを使わないと不便な部分も有る。
TS−570のように2本のアンテナを接続しておいて瞬時に切り換えるような事が出来ず不便。
(50はHFと50の端子に接続しておいて切り換えられるが、HF同士で切り換えることは不可)

サテライト対応
衛星通信はやらないが、家のFT−726にもサテライトユニットは入れており、こちらは標準装備。

パワーが出る?
FT−100やIC−706系は430MHzは20W止まりだが、これは50Wまで出せる。

マイクゲイン・スピーチプロセッサの操作性が良い。
マイクゲインはツマミで調整出来るしプロセッサもボタン一つでON/OFF出来る。FT−100だとメニューで操作のため何回もボタンを押さなくてはならず面倒。
スピーチプロセッサーはAM/FMでは動作しない。

周波数ダイアルの早送りが楽サブ周波数ツマミで早送りが出来る他にメインダイアルの外を回せば瞬時に周波数を早送り出来て便利。

プリアンプ内蔵
本格的なDXをやるには役不足(ゲイン)だが、通常の運用でもう少しゲインが欲しい時に重宝する。

電源スイッチが機械式
TS−570にしてもFT−100等のコンパクトタイプだと電源スイッチがトグル式でON/OFF時に少し押し続けないとダメだが、これはON/OFFが機械式でロックするので煩わしさが無い。
(特にDX−70で延長ケーブルを付けた際の電源OFFの反応の遅さには参ったので)

アンテナチューナー
内蔵ではない。外付けのを使うか連動でチューニングを取るホィップのATAS−100を使用する。
しかしATAS−100は重いし、バンドを大きく変える場合にチューニングに時間が掛かり実用的でない。
モービルで走行中にバンド変更をしなければならない等の場合を除き、個人的にはお勧めしない。
ましてやペディション等で瞬時にバンドチェンジをしなければならないケースでは対応不能。
改良後は改善されたみたいだが初期の物は...

AM
AMの出力については100W機は37W、50W機は18W、20W時(50〜430MHz)は8W、10W時(HF)は4Wとなっている。
この辺りはNETで検索すると出て来ず、たまにAMコンテストに参加した場合にログやQSLに記入するのに取説を見ないと判らずお手上げなので、ここに書いておく。
通常の低電力変調の場合はSSBの定格出力の1/4になるため100W機で25W、10W機なら2.5Wとなるところを37W、4Wと多めに出しているせ いか変調の掛かり具合が悪いようだ。了解度が悪い場合はマイクゲインを上げて逆に出力を下げる等で対処するしかなさそうだ。
IC-R5でモニターしてみたがマイクゲインが12時の位置だと変調が浅い。目一杯上げても平気なような気がする。

DSP
DSPを入れると気のせいかAFの出力が落ちる(音が小さくなる)ようだ。それとWIDTHの位置が12時の位置だと復調できず左右にズラさないとダメみたい。

メーター
FM時にはセンターメーターの表示もする。周波数ズレが判る。

SWRが高い場合は表示の右端に「HI SWR」という表示が出て、保護回路が働くのか最悪の場合は送信すると電源が落ちる?

サブダイヤルつまみ
サブダイヤルつまみを回すとSSB等の場合、5kHzステップで早送りが出来て便利。微調整はメインダイヤルで行う。
FMモード時はチャンネル切替のツマミになる。
色々と設定を変更する時も上のスイッチを押した後で一番上のツマミを回して設定項目を選び、このつまみで変更する。

モニター機能
SSBの送信時に自分の変調をモニターすることが可能。(AMでは使えない)


ATAS−100をはじめとするモービルアンテナ
左から430MHz 1/2λ(ダイヤモンド),ATAS−100,50MHz 1/2λ(コメット)
埼玉県比企郡都幾川村の堂平山にて

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