エルジンの電波腕時計


(60分の位置の赤は視認性を良くするため自分で塗ったもの)
(クリックすると拡大されます)
こちらは回転ベゼルの文字を白く塗ったもの

エルジンの電波腕時計

電波時計でもクロックは色々と持っているが腕時計は気に入ったデザインや機能が無く探していた時に見つけた
のがこれ。平成15年の5月、NET上で検索して送料無料のショップにて購入。型番はFK1170TI。
定価は12,800円。受信する電波により東西の2種類が有る。私が買ったのは東のタイプ。(40KHz仕様)

買ったのは楽天市場の中のアルマックスという店。栃木県に有るショップだが価格によって送料が無料になるとの
ことで、エルジン(メーカー)と、もう一軒を見比べた結果、送料が無料なので購入した。送料だけでも640円くらい
掛かるので無視は出来ない。

使ってみた感想等、私が検索した中では知ることの出来なかった点について紹介したいと思う。

仕様はメーカーであるエルジン(ELGIN)を見てもらうとして、NET上ではよく判らない細部について説明する。

本体の材質は樹脂。この辺りは電波を受信する関係で金属では無いためキズが心配。
(カシオは樹脂製、マルマンは金属製だがベルトがアンテナ代わりの仕様)

ベルトはチタンで軽い。全体の重さは約70グラムと軽め。100mの防水。電波時計で正確無比。
(ただし鉄筋の建物の中では受信不能のもよう)

電池はCR1620というタイプで寿命は2年とのこと。電池が消耗してくると秒針が12時位置で停止後、5秒くらい
してから動きだすことで知らせる。電池自体は300円程度で買えるボタン電池で、交換も精密ドライバーとピンセッ
トくらい有れば可能。電池を交換した後の時間合せは開始時に針を全て12時の位置に合せてからでないと以降は
針の位置が狂ったままになってしまうので要注意。

夜光(蓄光)。ボタンを押すことにより日付と曜日が表示出来る。(秒針が動いて表示するが日付と曜日の同時表
示は出来ない)

時刻合わせ(較正)は日に3回(2時、3時、4時の毎正時だが、1回較正したらその日は終わり)
受信した場合は12時の位置に秒針が移動、受信不可の場合は6時の位置に秒針が移動)

下のボタンを押す毎に受信状態(12時or6時位置)、日付、曜日、午前・午後の表示、に切り替わる。
この状態では秒針は停止したまま、しばらくしてから(2〜3分で解除)正確な時刻に合わせて動き始める。

で、気になる点だが文字盤が黒で視認性があまり良くない。少し暗くなると見づらい。
夜光の塗料面積も少ないため真っ暗な所ではパッと見て判りづらい。針も夜光塗料以外は切り抜いて文字盤の地
が見えているため見づらい。要するに文字盤と針のコントラストが少ないため目立たないのである。

回転ベゼルが薄く掴み辛い。手袋をしていると苦労しそう。回転ベゼルの10分毎に夜光塗料が塗られているが目
立たない。もっと面積を大きくして目立つようにしてほしい。

回転ベゼルの文字が見づらい。黒なのだが文字が小さめなのと、回転ベゼルの色の関係等で視認性が今一つ。
昼間の屋外等のように明るい所なら問題無いのだが、少し暗めだと見づらい。

もう少しコントラストのハッキリする色を使ってほしい。60分の位置は数字じゃなくて三角印等のように一目で判る
よう差別化してほしかった。仕方ないので文房具の修正液(白)で12時の位置の「60」の文字だけ文字部分を塗
ったらいくらか見やすくなったけど..夜光塗料(正確には蓄光)も面積が狭く、夜間の視認性はイマイチ。

リューズがダイバーウォッチにしては通常の物で、防水用のネジ込みロック式ではない。

裏蓋がネジ止めで電池交換は容易そうだが防水等の面で裏ブタがネジ込み式に比べ強度的に弱く感じる。

回転ベゼルの分の目盛りは本体側。回転ベゼルに付いているのではなく、文字の書いて有る部分だけが回転する
仕様。(普通のダイバーウオッチは文字と目盛りの両方が回転ベゼルに刻まれている)

受信可能な周波数は40KHz(東)または60KHz(西)で全国共通ではないため、場所によっては受信不可。

取説が印刷物ではなくコピー物。ケチケチせずに印刷した取説を付けてよ。(苦笑)最初はショップのミスかと思っ
たが、修理のついでに訊いたら初めからコピー物とのこと。あまり数が出ないと思っているのだろうか?

保証書はキチンとした物が付いているし、箱もちゃんとした物が付いている。

ベルトの長さ調整がやりづらい。(ピンを抜いてやる必要が有り、先の尖った物で押す必要が有るため)

ベルトはダブルロック。(セイコーとか他のメーカーと違い、普通のロックに反対側のロックが付いている感じで外
れる心配は無いと思うものの外す際に両側から押し込んでロックを外すのに慣れていると不安感? 違和感が有
る。

それと細かいことになるが秒針の位置が文字盤の分の位置よりも秒針の針2本分(分の中間位置?)、進み方向
にズレているのが気になる。これは、この時計に限ったことではなくセイコーにしても他のメーカーにしても大なり小
なりこの傾向には有るのだが、これの場合は特に大きく、気になる。こういうことが疎かになっていると、他の所も
いい加減なんじゃ無いかと心配になる。メーカーに苦情を言ったら交換してくれるとのことだったが、既に回転ベゼ
ルに色を塗ったりしてしまった為、それも出来ず修理扱いにしてもらった。メーカーにクレーム修理で戻したが送料
は送り元の負担。手元に届いた時点でクレームにすれば良かったと後悔。そうすれば時間も掛からずに交換して
もらえたのに..(;_;)

結局、修理が完了したのは送ってから1週間くらい後。送っても着いたと連絡は無いし、修理が終わったから送る
とも一切、連絡は無かった。

それにしても文字盤の見やすさが改良されれば、もっと使い勝手が良くなると思われる。個人的な感想としては設
計がイマイチ。電波時計であるという以外に、道具としては実用性がイマイチ。次回作に期待するか..
裏ブタの様子(樹脂製でプラスネジ止め)
ベルト部の違い(右側のセイコーはベルトの両側を押さないとロックが外れない構造に対し、これは起こせば外れる)
左がエルジン、右がセイコーのダイバーウォッチ
文字盤の見やすさが判ると思う。
取説。何故かコピーされたもの。

電池交換

たまたま、買ってから1カ月程度で電池切れの症状が現れ電池を交換した。電器屋で見たら電池代は300円もし
ないので自分で買って交換した。(どうせ交換してもらっても時刻合せまでは判らないだろうから、自分でやらなきゃ
いけないだろうし、それなら自分でやった方が手間賃が掛からないだけマシだと思って..)

電池を交換した後で気がついたが秒が合っていない。スタート時の針位置合わせが上手くなかったようだ。
その後、取説通りやってみたがどうも上手く合わない。
電池交換後に針の位置が合わないので分解したら修復不可能にしてしまい、最終的に廃棄処分になってしまった。
この時計を買ったのはハズレだったかなぁ..トホホ

これから電波時計を買おうと思われる方は電池ではなくソーラー式にした方が良さそうだ。
その後エルジンのHPを見たが、この機種はカタログから無くなっていた。あまり評判が良くなかったのかも?
 

電池式は電池を交換する度に時刻合わせが必要で面倒。
裏蓋を開けて電池抑えを取り外したところ。右端に見えるのはアンテナ部分。
裏蓋の裏側に書いてある電池交換後の時刻合せ方法

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