JARL(日本アマチュア無線連盟)の機関紙であるJARL NEWS 1999年2月号によると、「電波法施行規則」が今年(1992年)の10月に変更され、電界強度について規制を受けるとのこと。
現在までに免許を受けているアマチュア無線局については平成16年2月末までは免れるようではあるが...
この背景には昨今、話題になっている電磁波に関して人体に有害とも無害とも言えないものの、怪しいものは規制して控えめにするのが無難であろうとの考えから出たもののようである。
近年ではアマチュア無線といえども規制緩和?から最大で1KW(1000W)まで免許されるようになっており、アンテナの直近での電磁界強度は侮れないものが有ると言えよう。
実際に、これらの大電力のアンテナに接近する機会(危険)は少ないと思うが、アパートやマンションで無線をやっている場合には可能性は大といえるため充分な配慮が必要であろう。
なお、移動局は適用外とのことである。
(たぶん電力の関係で影響が少ないためと思われるが、高い周波数帯や高性能なビームアンテナを使用する場合にはアンテナの正面に立たない等、充分な注意が必要であろう)
周波数と電磁界強度(V/m)の指針値
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電界強度の実効値(V/m) | 磁界強度の実効値(A/m) | 電力束密度(mW/cm二乗) |
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具体的な計算式はHF帯(3〜30MHz)の場合、824f=824/f(MHz)
UHF帯の300MHz〜1500MHz帯の場合、1.585f=1.585?√f(MHz)
電波防護の基準値だが、HF帯の場合は275V/m,VHF帯の場合は27.5V/mで430MHz帯の場合は32.7〜33.2V/m。
1200MHz帯の場合は56.3〜57.1V/mとのことだが、これだけでは電力が何Wで計算しているのか判らず計算のしようが無い気がする。
JARL NEWS 1999年2月号によると半波長ダイポールの場合の電波防護指針に基づく安全距離(出力と電磁界強度の関係)は概算で下記の様になるとのこと。
(この値は連続キャリアのため、SSBやCWではもっと小さくなる)
10W | 50W | 100W | 500W | |
7MHz | 0.38m | 0.85m | 1.21m. | 2.70m |
21MHz | 1.15m | 2.58m | 3.65m | 8.17m |
28MHz | 1.60m | 3.58m | 5.06m | 11.31m |
詳細はJARLのページに有るそうだが、PDFファイル形式のためAdobeのアクロバットリーダーが必要とのこと。
当時は1KWの免許が許可になる前の話のため500Wが上限になっている。
(JARLのホームページはhttp://www.jarl.or.jp)
総務省の電波利用ホームページに詳しく載っているので、これから固定局を申請しようと思う場合は参考にしてほしい。
(2024年3月追記)