TMG−707雑感

TMG−707の操作部・比較的コンパクト

今まで車載で使用していたTM−733Gだが使い勝手に不満が有り(Sメーターが見づらい、ボタン類が押し間違いやすい)で使いやすい物をと思っていた時にケンウッドのTMG−707を目にし、買ってしまった。

太田市の店に行った際に入荷まで一ヶ月程度掛かると言われていたのと、特に急ぐ必要も 無かったことから保留にしていたが、’99年の1月22日に寄った上尾市の店で物が有るか聞いたところSタイプ(50/35Wのハイパワー機)なら有ると言われた。

しかし価格を聞くと1万の差。実際の運用を考えると10Wで充分なため、不要な物に1万円の投資は無駄と思い諦めて出直そうと思ったら、『展示品で良ければ』と言うので買ってしまった。

このリグが気に入った所は、まず表示が大きいこと。モノバンド仕様(周波数切り換え)のためSメーターも大きく見やすい。
以前のTM−733Gのようにチマチマしておらず気に入った。

デユアルバンド機と言っても私の場合、普段は430MHzしか出ないし144MHz帯を同時に聞く必要も無いのでシンプルでモノバンド機のような使い勝手の良い所が気に入った。
液晶の文字(フォント?)は今一つ気に入らない部分も有るが...

同じような仕様のリグはICOMにも有るが、メインCHのスイッチが手探りでも押せるケンウッドの方が使い易いことからTMG−707にした。
(付属のハンドマイクを使うならマイクにメインCHのスイッチが有るので痛痒は感じないと思うが、モービルマイク使用なのでメインCHのスイッチが押しやすいことが第一条件なのである)

出力は20Wだが、Mで10W,Lだと1Wになる。Sタイプの場合もMは10WでLの場合は5Wとのこと。
以上から Sタイプを買っても意味が無いというか、ローパワーにした場合のメリットがあまり無いと判断した。

使ってみて気がついたのはメインCHの設定でメモリーの1番めがメインCHに対応しているということ。
知らずにメモリーの1を書き換えたらメインCHまで書き換わってしまい慌てた。
メモリーへの書き込みはVFOモードでメモリーしたい周波数を選択し、続いて「F」キーを押してから「MR」キーを数秒押し続けるだけ。
メモリーしたい番号を変える場合は「F」キーを押した後にダイアルを回してメモリー番号を選択してから「MR」キーを数秒押すだけと、分かりやすい。

メインCHの呼び出しボタンだがパネルの左上に有り、手探りでも間違いにくく押しやすい。
TM−733Gだと左端に有るのは良いのだが下にFキーが有り、誤って押した後にメインCHのボタンを押してしまうとメインCHの周波数がVFOの周波数に書き換えられてしまうトラブルが多く、使い勝手が悪かった。

気になるのはパネルの上下の幅が広いこと。オーデイオ類を入れるセンターコンソールの1DINサイズには収まらないので付ける場所に気を 使ってしまう。
私のようにダッシュボードにナビのモニターやTVを付けていなければ、問題にはなるまいが、そうでないと他の場所を探さねばならない。
横幅は狭くなったが、そのため先日来使用している金具の左側が突き出してしまい切断等の改造が必要となったが、面倒なので取り敢えずケガをしないようにL型金具に椅子用のゴム足を付けて対応した。
リグが小型になったとはいえ、今の車は意外と付ける所が限られてしまうので困りものである。

パネルの分離はセパレートキットが標準で付いており、マイクもコードが1.5mも有るハンドマイクが付属。
私の場合はモービルマイクを使用しており、変換ケーブルも以前と同じメーカーのため交換する必要も無し。
セパレートキットや電源ケーブルも以前の物が流用可能だが、セパレートキットのケーブルのみ交換した。
交換しなくても良かったのだが、手放す際に古いリグに新しいケーブルというのも違和感が有るかと思って..
電源ケーブルは本当はW数が違うので交換すれば良かったのだが、電源をシガーライターから取るという、お手軽運用のため交換するとシガーライターの半田付けが必要なことから今回は見送った。
普段の運用が10Wなのでさほど電圧降下も気にする程では有るまいと思ってである。
もっとも、電圧降下を気にするくらいならシガーライターから電源は取れないというもの。

取り付け金具も付属。本体は20Wということも有るがTM−733Gよりも大きい。放熱フインも当然ながら大きい。
放熱についてはTM−733Gで10W運用を長時間(コンテスト等)していると本体が触れないくらい熱くなり、周波数がズレるというトラブルが有っただけに、今度は軽減されそうである。

スピーカー端子はモノバンド仕様(使用)のため一個しか無い。今まで二個使い用のスピーカーを使用していたため端子が1本余ってしまった。

バンド切り換えはボタンが大きく間違いにくい。
ただ受信改造をすると2バンドが4バンドになってしまい、無線機本来としては使い勝手が悪くなる。
でもメインCHのボタンが押してある時は2バンドで問題無し。
周波数の早送りはダイアルの中心を押すとMHz単位で早送りが出来る。

それ以外にも便利な機能が有るようだが、暇をみて必要な機能だけ試して見ようかと思う。
とりあえずレピーターの周波数だけ登録した。最近はレピーターの使用は全く無いが、たまに使うことも有るかと思って。
使ってみて感じたことは表示が見やすいこと。当たり前のことかもしれないが明るい所でも視認性が良く助かる。
出力を半分の10Wで運用してみたが、思ったよりも発熱量は減らず期待外れだった。
これでは長時間の運用 は今までの10Wのリグと大差無いかもしれない。


同梱の物・見るからに長いマイクケーブル


パネルを外した前面

取り付け金具付きの側面
後面・左側がアンテナ(M型コネクタ)右が外部スピーカー端子

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