モービルマイク不具合の顛末
2023年2月3日
FX-6コントローラ
アドニス FX-6のコントローラ部

車載の無線機(ICOMのIC-208)が14年ほど使用して時々、音が出なくなる不具合が有り修理しようか迷ったのだが、この先何年使えるか判らないので買い換え。

メーカーが変わったので車に付けているモービルマイク(アドニスのFX-6)の変換コード(無線機側は電話のジャックのような6極のモジュラータイプ)を新調。

ハムショップで使えるというのを買って付け替え。(D-6MY)
変更許可が降りるのに1カ月以上掛かって、その間は送信しなかったので機能を確認しなかった。
変更の許可が降りたので使おうと思い、大晦日の前日に周波数のUP/DOWNの押しボタンスイッチを押したが反応しない。
変だなあ? と思って調べたら型番が対応していないタイプらしいことが判明。
大晦日にハムショップに行ってFTM-6000に対応しているというヤエス用のD-6MY2というのを購入。

付け替えて試したら最初の2~3回はUPやDOWNが効くものの、その後は無線機の表示に数字が出たり変な動作。
たとえば出力の設定になったりバンドが飛んだり、スキャンモードになったりと純正の多機能マイクの動作みたいになる。
FX-6 コントローラ不具合
FX-6のUP/DOWNスイッチの不具合による動作
UPやDOWNボタンを押し続けると関係無い数字が入力される?

無線機側で設定が有るのかと思ったが、特に無さそう。
1月1日から2日にかけて最初付いていたD-6MYと結線がどう違うのか調べてみた。

その結果...
D-6MYはモジュラー側の配線がマイクとPTT、アース(網線で共通?)と灰(DC給電と思われる)の4本しか配線されていないことが判明。6極だが4本しか接続されていない。

アドニス側の赤(PTT)が3ピン、黄(マイク)が2ピン、網線(アース)が1ピン、(PTTのアース?)が4ピンだが1ピンと4ピン間は導通有りのため共通のもよう。
PTT(赤)も抵抗を介して接続されているもよう。(収縮チューブで隠れているので未確認)

しかしアドニス側の5ピン(UP)と6ピン(DOWN)は何故か抵抗を介してPTT(3ピン)と接続になっているみたい。
これじゃUP/DOWNが動作するわけが無い。
アドニス側の接続を確認して元に戻したつもりだったが、マイクと接続してUP/DOWNを押したら送信してしまうようになってしまった。元からだったかもしれないが最初の状態を確認していないので不明。

8ピンのメタルコネクター(アドニス側)を見ると1ピン(マイクアース)、7ピン(UP/DOWNのコモン)、4ピン(PTTのアース)は共通でアースに接続している。
5ピンと6ピンは抵抗が入っている。3ピン(PTT)と6ピン(DOWN)間は抵抗入りでアースに落ちている。
どういう仕様で結線されているのか? メーカーじゃないと判らない。

D-6MY2は6本全て配線されているが、どうにも動作が変。
無線機(FTM-6000)の配線がどうなっているのか調べようと思ったがデータが見つからなかった。
昔の8ピンのメタルコネクターのデータとか少し前の機種のは有るのだが...

調べた結果はアドニス側は公開されているので、それを基に導通で確認した結果。
アース、マイク、PTT、アースの4本はD-6MYもD-6MY2も同じ。(1~4)
D-6MYのアドニス側3ピン(PTTは抵抗が入っており、カラーコードは5色だが赤、黄、白?、赤、茶?)
金属皮膜抵抗と思われるが249? 、乗数が赤で2とすると100倍で24.9Kオーム??。
デジタルのテスターで測ると24.4Kオームくらいか? (正確なテスターじゃないので何とも言えないが)
5番目、最後の誤差のカラーコードが茶だとするとプラスマイナス1パーセントになる計算だが...

(D-6MY2は未確認)

アドニスの1ピンから4ピンはD-6MYと同じ結線、5ピンが緑(UPのわけ)でモジュラーの5ピン(抵抗有り)、6ピンが白モジュラーの6ピン(DOWNのわけ、抵抗有り)、1ピンと4ピン間はアースで共通と思われる。(網線)
アドニスの7ピン(UP/DOWNのコモン)はアースに接続のもよう、8ピンは灰のDC給電でモジュラーの4ピンに接続。

5ピンと6ピン間は抵抗が有るものの、導通状態。つまりUP/DOWNとしては機能しない?
5ピンのUPと6ピンのDOWNが怪しそう。(抵抗が噛まして有る? D-6MYもコネクター部分を見たら抵抗が入っている)
D-6MY
D-MY2
D-6MY
D-6MY2

D-6MY2ではUP/DOWNを操作すると意図しない動作になるためUP/DOWNの機能は諦めてD-6MYに戻した。
その後、知り合いから聞いた話ではコントローラー部のup/downのスイッチに問題が有りそうとのこと。
接触抵抗が変わると抵抗値で制御しているので誤作動する可能性が有ると言われた。


過去にマイクがダメになってマイクだけ交換した記憶が有ったのでコントローラー部を探し出したら、パッケージはFX-6なのにコントローラーはFX-5...
マイクだけ取り替えたつもりでいたが、一式交換していたみたい。

1月3日、とりあえずコントローラーを交換して試したら誤作動はしなくなった。
(完璧ではないが、誤作動は減った)
まさか、こんな所に原因が有るとは思わないので変換コードを疑ってしまった。
(D-6MYは相変わらずPTT動作だが..)

1月4日、アドニスのサービスに訊いたら、やはりUP/DOWNのスイッチの劣化で抵抗値が変わって誤作動の可能性が高いとのこと。
買い換えるよりは安いだろうと思って修理を依頼した。

2023年の1月4日に宅配便でメーカーのサービスに送り、1月30日に修理が完了したので代金引き換えで送り返すと電話があった。

2月1日に届き、内訳は修理工賃が2,200円。(UP/DOWNのスイッチ二個で270円)、梱包手数料が1250円、消費税が345円で合計3,975円。
UP/DOWNのスイッチの接触不良が原因だったとのこと。

2月3日に今まで付いていたコントローラーと付け替えて試したが今度は連続して操作してもキチンとUP/DOWNが出来るようになった。
FX-6コントロール部
FX-6コントローラのUP/DOWNスイッチ
青がUPで黒がDOWNのスイッチ

送った時の箱は60サイズだったが戻ってきた時は80サイズ...
コントローラーだけなので送った箱で送り返してくれれば送料が安かったのにと思うが、見たらマイク(FX-6)を送る箱の様だった。

その後、FTM-6000で周波数のUP/DOWNが出来ないD-6MYをオークションに出そうと思って動作確認をしたら送信出来ない。
アドニス側のコネクターを分解して見たら3ピンの赤線(PTT)が抵抗を介して接続されているのだが、抵抗のリード線が折れて切れていた。
抵抗を買って交換、修理も考えたが手持ちのFTM-6000ではUP/DOWNが効かないので修理しても意味が無いので諦めた。
何でPTTに抵抗が入っているのかはメーカーじゃないと判らない話。

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