玉突き事故顛末記

平成20年の12月25日(木)の13時過ぎ、クリスマスだが鴻巣の方にでも買い物に行こうと思って国道17号(旧道)を走っていて、
久下の交差点で信号を黄色で通り過ぎ、先の信号も赤になって前車に続いて停止していて前の車が動き出したので動きだそうとした瞬間にドカン!という音とともに衝撃が...

一瞬、何が起きたのか判らなかったが車を降りて見ると追突されていた。
後ろの車(カローラスパシオ)の運転手に文句を言おうと思ったら『僕じゃないですよ、後ろの車が..』と言う。

見ると後ろにもう一台の車(マツダMPV)がいて、玉突き事故。
幸い、私は前の車と車間距離を取っていたので追突せずに済んだが、これがギリギリの距離だったら私も前の車に追突しているところだった。

すぐに携帯電話で110番に電話し、相手の車のナンバーをメモ。相手の名前と連絡先を確認。
最後尾(玉突きの原因を作った加害者)の車の運転手に保険屋に連絡するように依頼しパトカーを待つが、なかなか来ないので104で熊谷警察署の電話番号を聞き連絡。
そうしたら妻沼の方から向かっているとのこと。

警察署からなら10分も有れば来れるのに妻沼だと倍以上の時間が掛かるというもの。
仕方無く待つことにする。幸い、誰もケガをしなかったので物損で済みそう。
とりあえず車を道端に寄せて警察が来るのを待つ。

警察が来て事情聴取が終わったのが14時前。1時間近くも足止めを食ってしまった。
加害者の保険屋に修理に出して良いか確認を取り、事後現場の目と鼻の先に有るディーラーに車を持ち込み修理の見積もりを依頼。
その時点でサービスの概算では30〜35万円くらいとのことだった。
加害者の保険屋に連絡して代車の手配をしてもらうがスタッドレス付きの車とワガママを言った関係で夕方になると言う。

仕方無いので事故車に乗って帰宅。夕方になってディーラーまで出向いて車を交換、レンタカーのカローラアクシオに乗るが思ったよりも見切りが悪く運転しづらい。
ボンネットの先が全く見えず、車幅感覚が掴めない。後方視界もトランクが高いため見づらい。

翌日、連絡が有るかと思っていたがディーラーからも保険屋からも連絡は無し。翌々日の27日、保険屋は既に正月休み。ディーラーは今日まで営業で私は夜勤明けで家にいたらディーラーから連絡が有って修理の見積もりが45万円とのこと。
聞くとフロア(スペアタイヤの入っている個所)まで損傷しているとのこと。それじゃ殆ど全損扱いと思うものの、保険屋は休みで交渉も何も出来ず。
保険屋と連絡が取れないことには修理を依頼することも保障の話も出来ずお手上げ。

事故車からは必要最低限の物を降ろしたのみで、それ以外は載せたままで、後で無線をやろうとした時にアンテナや工具が載せたままだったことに気がついたが手遅れ。

年が明けた5日(月曜日)に保険屋に修理の見積もり金額を伝えると、事故車はディーラーから修理工場に移動されているとのこと。
どのくらいの金額が出せるのか聞いたが事故車を見に行かないと言えないとのこと。
ディーラーが営業するのは翌日の6日。しかも保険屋が車を見に行くのは夕方になりそうと言う。
それじゃ結論(金額)が出るのは7日以降になってしまうというもの。

その間は何も結論が出せず。とりあえず代車の借用期間を確認したら通常は二週間だが、今回は正月休みなのでもう少し融通が効くとのこと。
当たり前だろう!と、心の中では思いつつ、全損で廃車する場合の方法を聞くと自分で処分するのは構わないとのこと。
提携している所で廃車なら無料とのことだが、解体業者で中古パーツを扱っている所に聞いてみたら買い取りと廃車の手数料で差し引きゼロ。
取りに来てもらうと逆に運搬料で三千円の赤字。ディーラーに廃車の件で訊いてみたら8,500円+消費税とのこと。
解体屋だと手数料は5千円くらいだから、差額はディーラーのマージンか?
これじゃ大赤字なので仕方無く保険屋に頼むことにした。
保険屋の関係の解体屋だと引き取りに来て手数料はゼロとのことなので、それで依頼。

その日のうちに解体業者から連絡が有り、必要な書類(譲渡証明書や委任状等)を送るから記入して、その他の必要な書類と一緒に送り返してくれとのこと。
自賠責の解約(還付)手続きはどうなるのかと訊いたら、それは自分でやってくれとのこと。
やれやれ、また保険屋に行くしかないのか..
とりあえず登録抹消をしてもらえば次の年度からは税金は掛かって来ないので構わないが..

この業者の情報をNETで調べたら事故車を買い取って海外に売っているらしい。
最初に訊いた解体業者は部品取り(中古パーツを売っている)ようだが、古い車だとパーツの引き合いも少ないからスクラップにするしかなくて鉄屑代しか出ないのかもしれない。
それにしても時期が悪すぎ。北京オリンピックの前は金属が高く売れたのに...

海外に出て再度、修理されて走るなら解体されてスクラップになるよりはマシかと思うものの複雑な気がする。
二年前に足回りを大幅に交換して直したり10月にタイミングベルトとATFまで交換したので、そのままスクラップになるのは忍びがたかったので..
それとワイパーのモーター?もダメになってワイパーがキチンと停止位置で止まらなかったり、行き過ぎたりという不具合が有って交換したりと意外と金が掛かっている。
そのままスクラップになってしまうのは環境面で見ても勿体無いと思うので、海外でも何処でも行って再利用されるなら幸いというもの。 
事故車
ハッチバック(リアゲート)が凹んでいる
ハッチバック(リアゲート)が凹んでいる
バンパーも凹んでいる

年明けでもディーラーは火曜日じゃないと営業しないので、とりあえず新しい車の購入用と今まで乗っていた事故車の廃車に必要な印鑑証明を二通、取ってくる。
修理で済めば、こんなのを取る手間も必要も無いのだが時価(評価)額よりも修理代の方が上回る状態では如何ともし難い。
それに修理したところで、この先のランニングコストというか径年劣化による修理等を考えると、新しい車を買った方が得策かもしれないと思い直し。
納期の関係等で中古車なら物が有る訳だし納期も短くて済むかと思って、とりあえずスバルの中古車を見に行くことにする。

翌日、ディーラーのHPでチェックをしておいたインプレッサのセダンを見に行き、程度も良さそうなので契約する。
現行の型で新古車ともいうようなのも何台か有ったが、現行型は3ナンバーなので1500で3ナンバーというのも何だかみっともないし5ナンバーの方が運転しやすい。

ナンバーが付いていれば試乗しようと思ったが、まだ付けていないとのことなので外観や内装等を確認するのみ。
後ろの視界がスポイラーの関係で今一つの感じがするが、これはナビと連動するバックモニターでも付ければ良いと割り切ることにする。

タイヤを見たら何と標準では175/70R14に対して205/55R15という太いタイヤを履いている。
しかもスポーツタイヤのアドバン..
1500で、スポイラーを付けたりワイドタイヤを掃いたりと前のオーナーは格好から入った? 
しかし、これじゃWRX STiと違って、ちと恥ずかしい。

契約の際に車庫証明を訊いたら自分で取ってきてくれとのこと。その方が手数料だけで済むからとのこと。
まあ、それはそうだけど警察署に二回も足を運ばなければならないので億劫。
とりあえず大家の所に行って駐車場の使用許可を貰ってから警察署に行って書類を出してくるが、証紙を貼る際に誤って違う金額を貼ってしまって受け付けで貼り直してもらった。

火曜日に行って出来上がるのは金曜日とのこと。これが月曜に出せば木曜日に出来上がって私には休みの都合が良かったのだが、どうにも上手く行かない。
車庫証明の交付は平日の17時半までとのこと。私の仕事が終わるのが17時25分、しかも市内に行っている訳ではないし絶対に間に合う訳がない。
登録の日程も有り、納車は18日とのことなので、それを遅らせるのは代車の返却予定も有って難しい。

その足でディーラーの修理工場に行って車に積んであった荷物や無線機、アンテナ類を全て外して帰る。
その後、保険屋から連絡が有って修理の見積もりは46万円で納得したとのこと。
ただ、事故車は年式が古く走行距離が多いことから評価額(時価額))が23万円くらいにしかならないとのこと。
そこに気持ちプラスして26万円で、どうかと言う。出来れば修理した方が余計な手続等をしなくて済むのだが、差額が20万円というのは大きい。
それに修理したとしても、また不具合が出てきて修理代も高くなりそうな気もするし逆に査定が付かない車に26万円も付くと考えれば買い換えも止むなしか..
どちらにしても回答が出る前に別の車を契約してしまったのだから、修理しても仕方無い。
買い換えの場合に諸費用はどの程度出るものか訊いてみたら印紙代くらいしか出ないとのこと。うーん、なかなか厳しい。

土曜日に中古車屋に行って代金を払うついでに車庫証明を受け取ってきて貰うように頼んでみた。
向こうも商売だし、車庫証明が出ないと登録できないから二つ返事というか、どちらにしても陸運局に行く途中だし..

11日に解体業者?から書類が届く。譲渡証明書と委任状、税金等の還付請求書に記入、ハンコを押して返送してくれとのこと。
19日までに送り返してくれというので、郵便局は休みだか本局に行って送ってくる。

14日に買い換える車の任意保険の件で自分が契約している保険の代理店に電話して必要な書類について訊いてみる。
車検証のコピーが欲しいとのことなのでディーラーに訊いたら今日の夕方くらいに登録が終わるとのことなので、保険屋のFAXを伝えてFAXしてもらうように依頼。

16日にディーラーから連絡が有り、登録が終わったので予定通り18日に納車できるとのこと。
早速、保険屋に連絡しレンタカー屋に代車を返す旨を伝える。そうしてからレンタカー屋に連絡して18日の午前中に熊谷の営業所に返す旨を伝え了解を取る。

18日に仕事から帰り、代車に給油した後でレンタカー屋に返却。自分のミスで交換した部品の件を話して確認してもらい返却。
電車でディーラーまで行こうと思って駅に向かっていたら携帯が鳴り、何かと思ったら代車の中に傘を置き忘れていたとのこと。
慌てて取りに戻り、電車に乗って隣町の駅まで行き、そこからは歩いてディーラーに行く。

引き渡しの書類を確認してハンコを押して車を引き取り。

その後、20日に保険屋から電話が有り、レンタカー屋から代車の費用が出てきたとのこと。
前回、買い換えた車の登録諸費用の件で電話したのだが担当者が出かけていて話がつかずにいたのだが、その件で聞くと...
どうも修理代に上乗せした金額が諸費用分だったらしい。
その金額では不満だと言うと、それじゃと言ってキリの良い数字を出してきた。
自分が妥協できる金額とほぼ同じだったので、それで示談することにした。
参考までに代車で借りたレンタカー(カローラ1.5L)の代金は24日間で108,000円。
一日あたり4,500円か?

レンタカー代と修理代を合わせても実際に修理に掛かる金額よりも少ないが、あまりゴネても時間が掛かるだけで満額が支給される見込みも無いだろうし買い換えるにしても査定が付かない車。
それだけの金が出たと思えば諦めるしか無いかもしれない。
自分に落ち度が無いのに車が全損扱いになり買い換えのために車庫証明や印鑑証明を取りに行ったりと、余計な手間が増えてしまったのは痛いが買い換えが早まっただけと自分に言い聞かせている。

それにしても、修理ではなく廃車(登録抹消)となると手続きが面倒で大変。
車の買い換えだけならディーラーで全てやってくれるのだが、今回は思わぬ手間が増えてしまった。
仕事が平日でも休めるお蔭で実害は無かったものの、なかなか休めない人だと書類を取ってきたりするだけでも大変な手間である。
車庫証明だって自分で取りにいけば実費(2,600円)で済んだものの、これを頼めば手数料だけで1万円強は取られるというもの。
本当に踏んだり蹴ったり。こればかり(もらい事故)は自分で防ぎようが無い。ケガをしなかったのが、せめての救いである。

結局、21日付けで示談完了の通知書類が届いたが、社印も担当者のハンコも押されていないのに唖然とした。
損保会社が出した正式な書類というには、あまりにもいい加減な書類じゃないか?
ハンコも押されていないような書類が公式な書類として通用すると思ってでもいるのだろうか? 
こんなんで裁判になって勝てると思うの?
常識を疑う話である。示談といっても電話でokしただけで、後日正式な書類が送られてきてハンコを押した時点で完了するものと思っていたので驚いたというか..
目が点になってしまった。その翌日に、示談金を口座に振り込んだからと通知のハガキも届いた。
おいおい、これで終わりかよ? というのが正直な感想。
怪我が無かったから良いものの、これで怪我でもしていたら絶対に納得できない話である。

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