明日の相模湖  NO.884  2022/11 
    
   介護保険の利用料引き下げやサービス削減は許されません
 岸田政権が介護保険の見直しを進めています。2024年の3年に1度の改定に向けて、12月にも結論を出す予定です。
 見直し議論を行っている厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会には9月末、利用料の引き上げや介護サービス削減などが検討課題として示されました。これらが実施されれば、コロナ禍で疲弊し、物価高騰に苦しむ高齢者や家族はさらに負担を強いられ、必要な介護を受けられなくなる人も続発しかねません。国民を苦しめる介護保険改悪は撤回すべきです。
   負担増と給付削減が次
 厚労省は見直しの具体的項目に▼サービス利用料の2割負担と3割負担の対象拡大▼要介護1、2の訪問・通所介護の保険外し▼ケアプラン作成の有料化▼老健施設などの多床室(相部屋)の室料有料化などを挙げています。
 介護保険の利用料は2000年の制度発足から1割負担が原則でした。しかし、15年に一定所得以上の人は2割負担とされ、18年には3割負担も導入されました。
 1割負担でも経済的に苦しく利用サービスを減らす人がいます。財務省の財政制度等審議会は原則2割負担を提言しています。そんなことになれば、さらに多くの人がサービスを受けるのをあきらめてしまいます。利用抑制に拍車をかける負担増は許されません。
   要介護を保険対象から除外
 要介護1、2の訪問・通所介護を保険対象から外し、市区町村が運営する「総合事業」に移行させる案にも批判が上がっています。
 総合事業は、自治体によってサービスの内容や担い手の確保に大きな差があり、全ての利用者に同じ質のサービスが提供されない危険があります。要介護1、2の人は認知機能が低下し、排せつ介助などの介護給付サービスがなければ在宅での自立生活が困難と訴えています。
 要介護1、2の訪問・通所介護の保険外しは、介護状態を悪化させる高齢者を増やし、かえって介護給付費を膨張させることになります。
   社会保障の拡充こそ急務
 介護サービスを受ける大前提のケアプラン有料化は、利用控えを加速します。また、老健施設やショートステイの相部屋は低所得の人が多く利用します。有料化によって負担に耐えられない人は行き場を失う事態になりかねません。
 75歳以上の医療費窓口負担が10月から「2倍化」され、高物価の中での年金削減は高齢者に大打撃です。追い打ちをかける介護の負担増と給付削減は許されません。大軍拡推進の予算を社会保障を拡充させる予算にふりむけるべきです。

   自然観察シリーズ NO.553 植物 今年出合ったキノコ

   いつものように趣味の山歩きをしていると、色々なキノコに出合いました。それらが食べられるキノコか否か?は別として、形や色だけ見ているだけでも興味は尽きません。いくつか今年印象に残ったキノコを記してみました。
▼ヤマブシタケ=深山の枯木、立木に生え、白い10㎝位の球状で、細く針状に分かれている。山伏の胸に付けられたボンボンに似ている。▼カラカサタケ=林内に生える30㎝位の背の高いキノコで、大きな傘を広げている。フライにして食べられる。▼タマゴタケ=夏の終り頃から見られる真っ赤なキノコで、毒々しいがスープで食べると美味。▼マゴジャクシ=枯木の根株などに生える堅いキノコで、黒褐色でツヤのあるそのままの形で飾り物にします。▼シイタケ=山中で見つかるシイタケは香りが強く、風味が豊かです。▼ハナイグチ=カラマツ林で見つかるイグチの仲間で、甲信地方では有名な食菌、ジゴボウと云われる。

     笑顔飛び交う秋の催し
 10月29日、相模湖公園で第1回目の「さがみ湖ハロウイン」が取り組まれました。思い思いに仮装した若い親子の姿があちこちに見られました。
 11月3日、4年ぶりに小原宿本陣祭が行われました。和太鼓の演奏や鉄砲隊の演武などがありましたが、なんと言っても大名行列が見ものでした。