明日の相模湖  NO.866  2021/03/28 
    
   緊急事態全面解除
  感染再拡大を防ぐ抜本的な対策を
 菅政権は首都圏4都県に出していた新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を21日に解除しました。これで緊急事態宣言は全国で解除されたことになります。しかし感染者数は下げ止まり、東京都や既に解除した関西などで増加しています。感染力が強いとされる変異株の流行も拡大しており、宣言を解除できる状況ではありません。これまでの対応を反省し、感染再拡大を防ぐ抜本的な対策に踏み出すべきです。
  大規模検査の実行が不可欠
 厚生労働省の専門家組織は東京都、埼玉県で感染が増加している状況を踏まえて「緊急事態宣言の解除が再拡大を誘発することへの懸念に留意が必要」と指摘しました。菅首相は宣言解除にあたって再拡大の懸念があることを認めましたが、対策が手詰まりになっている原因は語りません。何より重大なのは大規模検査の戦略が欠けていることです。
 高齢者施設や医療機関でのクラスター発生は感染下げ止まりの要因になっています。職員への定期的検査を自治体任せにせず国の事業として行い、入所者、入院患者に広げる必要があります。
 政府の方針では、感染拡大の前兆をつかむモニタリング検査は1日1万件をめざすとしていますが、あまりに少なく、前兆の把握などおぼつかない水準です。10万の桁に引き上げることが求められます。
 変異株の検査率についても現在、全陽性者の10%程度を40%に上げるとしていますが、50%以上でなければ実態をつかめないと専門家は指摘しています。全例検査をめざし、思い切って拡大することが急務です。
  医療機関への減収補填・短縮要請は補償とセットで
 政府の方針には相変わらず医療機関の減収補填(ほてん)がありません。感染は拡大しつつあり、病床使用率が今低下していても、短期間で上昇し再び医療がひっ迫する恐れがあります。感染の次の波に備える上でも減収補填が不可欠です。
 さらに宣言解除後も飲食店を中心に営業時間の短縮要請を続けますが、政府の方針には新しい支援策がないどころか、支援を縮小しようとしています。短縮に見合った支援を続けるべきです。

   自然観察シリーズ 植物 NO.535  ミツマタ 
 ミツマタの里を見に厚木の上荻野に行きました。「西山を守る会」の人達の手で、西山山麓の谷間にミツマタが植栽されていて、丁度満開になっていました。
 ミツマタは中国原産で、和紙や紙幣の材料に利用されます。ここのは以前栽培されていたものが放置され、野生化して残っていたものを再び復活させたとのことでした。この日もハイキングを兼ねた人達が、たくさん訪れていました。
 ミツマタは名前の通り枝が三本、又三本と分かれて、その先に花を咲かせます。花は筒状で先が四つに分かれているのは、同じ仲間のジンチョウゲやオニシバリと形は同じです。
 杉林の谷間には、ウグイスの声が盛んに聞こえ、甘い香りが漂って、春爛漫でした。

   新型コロナにまつわる用語その2
  新型コロナウイルス感染症の流行による災難や危機的状況を指す言葉としコロナ禍(コロナか)という言い方がよく使われます。文字で表現すればわかりますが、話し言葉だけでは理解できない人も多いと思います。