明日の相模湖  NO.859  2020/12/13 
    
    介護事業の倒産最多
   コロナ影響、報酬改定次第で加速も

 民間調査会社の東京商工リサーチは3日、2020年の「老人福祉・介護事業」の倒産件数が12月2日時点で112件に達し、17年と19年の年間111件を上回り、介護保険法の施行以降、最多を更新したと発表しました。「休廃業・解散」も過去最多となる見通しで、倒産と合わせて初めて600件を超える可能性が高まったとしています。
 「老人福祉・介護事業」の倒産件数は、安倍前政権が行った、15年度の過去最大の介護報酬引き下げ以降に激増。今回の発表で16年以降、5年連続で100件超えを記録しました。
 東商リサーチは、国や金融機関などの支援で10月まではコロナ関連倒産が累計3件にとどまったものの、11月は単月で4件に急増したとし、「コロナ支援効果が薄れ、介護業界でも息切れの兆(きざ)しがうかがえる」と指摘。コロナの第3波が襲来するなか、「追加支援や2021年度の介護報酬の改定状況によっては、倒産や休廃業・解散がさらに加速する可能性も出てきた」としています。
 介護報酬改定をめぐり財務省は、コロナが介護事業所の経営に与えている影響は大きくないとし、報酬引き上げの必要はないと主張してきましたが、その根拠が完全に崩れました。
(12/5付「しんぶん赤旗」より)

   はやぶさ2帰還 カプセル回収
 2014年12月3日に打ち上げられた小惑星探索機「はやぶさ2」は6年ぶりに帰還し、6日の午前にカプセルが無事回収されました。新型コロナの感染拡大で沈みがちな人々の気持ちを元気づける快挙です。
 カプセルを切り離した「はやぶさ2」は次の小惑星『1998KY26』にむけて11年の新たな旅に出発しました。
 こうしたすぐれた宇宙技術がスパイ衛星などの軍事にも利用されています。科学技術は平和のために利用されなければなりません。

   自然観察シリーズ 植物 NO.528  サルオガセ 
最近、底沢渓谷を歩いて見つけたサルオガセに似た植物がありました。谷川ぞいに生えた木の枝や、倒木に網のような藻のようなものがいっぱい垂れ下がっています。
 一般にサルオガセは霧深い高所のカラマツの枝などに垂れ下がる1m近い長いフワフワしたものですが、低地の底沢で見られるのは20㎝~30㎝位で、薄い緑色をしています。サルオガセの仲間で調べましたが、名前は解りませんでした。現在も調査中です。
 サルオガセを含む地衣類は、コケ類とも違い葉緑体は持たず、菌類と藻が合体した共生体です。サルオガセが木を枯らすと云われますが、全然そんな事は無く、日当たりを求めて枯れた枝に付いて場所を借りているだけで、水分は空中から養分も自分達で作っています。

     学術会議任命拒否問題
  閉鎖的で既得権益のようになっているのは菅首相の方では
菅義偉首相は2012年12月から7年10カ月にわたり官房長官でした。13年度からの7年間分で総額86億円余の官房機密費を使っていることが判明しました。
 官房機密費は、会計検査院にも領収書や支払先を明らかにする必要がない”ヤミ金”です。その中で最も深いヤミ金が「政策推進費」と呼ばれる費用です。政策推進費は7年間で総額78億円、年平均11億1400万円余となっています。
 一方菅首相が問題視する学術会議の予算は平均で年間9億9300万円余で、使途は当然、公開されています。どちらが閉鎖的でしょうか。