明日の相模湖  NO.856  2020/10/25 
    
    菅政権発足1ヶ月
   安倍政権以上の強権政治

 菅義偉政権が発足してから1ケ月が経過しました。早くも浮き彫りになったのは、安倍政権以上の強権政治の危険です。日本学術会議への人事介入はその最たるものです。
   違法・違憲の任命拒否
 菅首相が日本学術会議の推薦した会員候補105人のうち6人の任命を拒否したことは、過去に例を見ない異常事態です。学術会議の推薦に基づき、首相が任命すると規定した日本学術会議法に反し、憲法が保障した学問の自由も踏みにじる暴挙です。
 菅首相は任命拒否の具体的理由を示さず「総合的・俯瞰(ふかん)的な活動を確保する」観点からだと開き直っていますが、日本学術会議法にはない基準を持ち込むもので通用しません。抗議の声が広がると首相は、105人の推薦リストは見ていないと言い出しました。そうだとすれば、「推薦に基づいて任命」という規定に違反し弁明は破綻します。
   学問と思想の自由に政府が介入・弾圧した戦前の反省はどこへ
 憲法に学問の自由が書き込まれたのは、学問と思想の自由に政府が介入・弾圧し、科学者が戦争に動員された戦前に対する痛苦な反省からです。学術会議の創設も、その精神に沿ったものです。首相の任命が、あくまで「形式的」とされているのも「学問の自由」を保障するためであり、中曽根康弘元首相の1983年の国会答弁などで、政府が明らかにしてきたことです。それを踏みにじった任命拒否は、憲法をないがしろにし、歴代政府の法解釈を平然と覆してきた「安倍政治」を引き継ぐ暴挙そのものです。
   自己責任を押し付けず公助を
 コロナ禍の中で「自助・共助・公助」が目指す社会像だと公言し、国民に「自己責任」を迫る菅首相の姿勢は、政治の果たすべき責任を投げ捨てたものです。失業や倒産への不安を抱え、必死で頑張っている国民に向かって首相が言うべき言葉ではないでしょう。
 「森友・加計・桜を見る会」疑惑の解明に動こうとしないことも大問題です。政党助成金が買収の原資になった疑いのある河井克行元法相夫妻の公職選挙法違反事件について沈黙しているのも無責任です。「安倍官邸」を官房長官として取り仕切り、一連の国政私物化に深く関わってきた菅首相には国民に真相を語る責任があります。
 危険な姿を日々明らかにしている菅政権を世論で包囲し、一日も早く終らせましょう。

   自然観察シリーズ 植物 NO.525  オオイチョウタケとチャナメツムタケ 
     秋の山歩きでは、やはりキノコとの出合いが楽しみです。
 与瀬神社裏手の矢の音という山の付近を歩いていたら、杉林の中に白いキノコが列を作っていました。近くへ行ってオオイチョウタケと判断しました。以前竹林に発生していたのを食べた事があり、おいしいキノコと図鑑にも載っています。傘を開くと25㎝位になる真っ白い大型種で菌輪を作っています。近くに幼菌の群生もあり、少量持ち帰って食べました。9月に杉林や竹林によく発生します。
 もう一つのチャナメツムタケは、標高のあるカラマツ林などに見られる栗色の傘と白いヒダと茎のきれいなキノコで、見るからにおいしそうです。ナメコやクリタケなどと同じ仲間で、地面に生えるのでツチナメコともいわれます。長野県の入笠山へ行ってハナイグチ(ジゴボウ)は終りかかっていましたが、良いキノコが採れ喜びました。
(野生のキノコは素人判断で食べたりするのは危険です。長年、茸の勉強をした詳しい人の判断が必要です)
  
     なぜコロナ禍でリニア工事をやるの!
   10月18日、「相模原市9条の会」主催によるリニア新幹線について考える学習会が開かれました。
 最初に沿線の状況が報告されたあと、相模原市内の状況についてそれぞれの関係者から報告がありました。橋本地域の住宅地ではトンネルまで13mしかない場所もあること、騒音・振動・電磁波などの影響が大きい小倉変電施設、鳥屋の自然を破壊する巨大な車両基地、新戸の残土処分など、多くの問題点があることがますます鮮明になった学習会でした。