明日の相模湖  NO.855  2020/10/11 
    
    軍事費概算要求
   安倍政権の異常軍拡を継承

  防衛省は2021年度政府予算案の軍事費概算要求について、過去最大の5兆4898億円とすることを決めました。軍事費は当初予算で、第2次安倍政権発足以来、8年連続で増額され、6年連続で過去最大を更新してきました。今回の概算要求は、20年度の軍事費当初予算の5兆3133億円から1764億円(3・3%増)の上積みを図ろうとしています。
 新型コロナの感染拡大で国民生活が危機的な状況にもかかわらず、菅義偉・新政権が異常な軍拡路線を改めず、引き継ぐことは許されません。
   敵基地攻撃の兵器多数
 今回の概算要求には、安倍政権が配備を断念した迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替措置が、金額を示さない「事項要求」として盛り込まれています。防衛省は、「イージス・アショア」の構成品を護衛艦や民間船舶など洋上のプラットフォームに搭載する案を検討し、年内に結論を出す方針です。このほか、沖縄県名護市辺野古の新基地建設など米軍再編関係経費も「事項要求」となっています。
 これらが具体化されれば、要求額はさらに膨れ上がることになります。
 概算要求の規模に加え、その中身も重大です。
 安倍政権下で急増し、軍事費を押し上げる大きな要因になっているのは、米国製兵器の大量購入です。今回の概算要求にも、最新鋭のステルス戦闘機であるF35A4機(402億円)や、短距離離陸・垂直着陸が可能なF35B2機(264億円)の取得が盛り込まれています。
 F35AとF35Bの取得に加え、▽F35Aに搭載する長距離巡航ミサイルの調達(172億円)▽F35Bを搭載するための護衛艦「いずも」に続く同型護衛艦「かが」の改修(231億円)―などです。
   暮らしと営業の支援を
 これら兵器の導入を進めれば、いっそう膨大な軍事費が必要になります。それが、周辺国との軍拡競争の悪循環を生み、東アジアの緊張をさらに激化させることも明らかです。軍拡路線を軍縮の方向に抜本的に転換し、コロナ禍に苦しむ国民の暮らしや営業の支援に回すべきです。

   自然観察シリーズ 植物 NO.524  サワギキョウ 
    長野県の入笠山は花の山として有名で、夏でもゴンドラリフトが動いていて、冬のスキーのかわりとしてマウンテン・バイクの客やハイカーでにぎわっています。湿原にはアヤメ・クリンソウ・エゾリンドウ・クサレダマ・アケボノソウ・レンゲツツジなど、春から次々と花が見られます。サワギキョウも湿った所に生育するので、夏に行くと濃い紫色の花が群れています。
 サワギキョウは、田んぼなどに生える雑草のミゾカクシと同じ仲間です。ミゾカクシは草丈10㎝位ですが、サワギキョウは1m程になります。美しい花ですが、全体に毒性の強いアルカロイドを持つ毒性植物です。田んぼのミゾカクシも毒性があります。
 入笠山は湿原以外にもたくさんの種類の花が見られます。
  
   政党助成金の使途報告書
   総務省は2019年分の政党助成金の使途報告書を公表しました。
 自民党、立憲民主党、公明党など10党の支出総額は357億円で、前年と比べて126億円増えました。19年7月に参院選挙があり、選挙関係費などが増加したことが要因です。
 日本共産党は、政党を支持する、しないに関係なく税金(国民1人当たり250円)を政党が山分けする政党助成金は、国民の思想・信条の自由を侵し、民主主義をゆがめるとして一貫して受け取りを拒否し、廃止を主張しています。